うる星やつら2ビューティフルドリーマーと美術の小林七郎のこと

半年近く前の呟きですが、小林七郎についてのツイートに今でも反応を頂くので、まとめてみました。(セルフまとめです)
うる星やつら アニメ 美術 押井守 小林七郎
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『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』は、併映の『すかんぴんウォーク』を目当てに観に行った。大森一樹監督が好きだったし、私は水泳部だったので、予告編の吉川晃司の泳ぎに「これは本物のスイマーだ!」と衝撃を受けていたのだ。うる星やつらは1作目がダメだったので、期待していなかった。 pic.twitter.com/eKYCBBlohp
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『すかんぴんウォーク』はイイ映画だったが吉川晃司の泳ぎは余り見られなかった。(当たり前である)(いや、予告編は吉川晃司が泳いでいる姿をただ映していたのよ) ついでに見た『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』が終わった時、私は暫く席を立てず「これは凄い映画なのでは?」と呟いた。 pic.twitter.com/yFB8SavLqR
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『うる星やつら2』で押井守は初めて作家性を全開にしたが、それは1作目『オンリーユー』の併映『ションベン・ライダー』に「こんなに自由でいいのか!」と衝撃を受けたからだと言う。商業映画があんなに自由で良いのか?は難しいところだが、それがなければビューティフルドリーマーは生まれなかった。
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『ションベン・ライダー』は刺激的な面白さのある作品なのだが、普通に商業作品を観に来た観客は、ストーリーが全く判らず切り捨てられてしまう。映画が斜陽な時期にこれはどうなのか?と疑問も感じた。長回しによる描写にあれ程こだわるなら、もっとシンプルなストーリーにしなければならないと思う。 pic.twitter.com/wloM2sYImK
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私は最初、TVシリーズの『うる星やつら』が好きではなかった。元々、高橋留美子の原作のファンだったので、余りに雰囲気の違うアニメに馴染めなかったのだ。一つだけ異なる作品がある。それは、TVとは違うスタッフによる劇場版『うる星やつら 完結編』で、初めて高橋留美子のギャグがアニメになった。 pic.twitter.com/DiF5rDBIi5
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『うる星やつら 完結編』の監督はベテラン出崎哲で、高橋留美子ギャグのムードとテンポが上手く映像化され「やれば出来るじゃないか」と思ったが、アニメとしては平凡な作品で特に語られることなく消えていった。そして、高橋留美子を怒らせた「押井守の世界」は今も語られ続けている。難しいものだ。
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押井守作品からベスト3を選ぶ場合、2作は常に決まっている。『天使のたまご』と『アヴァロン』だ。残りの1作は、その時の気分で変わる。何故この2作なのかと言うと、押井守のイメージのオリジナリティが最も純粋に現れていると思うからだ。この2作は映像だけでなく音楽も素晴らしい。特にアヴァロン! pic.twitter.com/zxVrSDbfAf
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『うる星やつら2 ビューティフルドリーマー』で重要な人物は、美術の小林七郎だ。押井守は小林にレイアウトを教えられたと語り、その後のレイアウト至上主義とも呼ぶべき演出スタイルの出発点となった。出崎統の全作品や『カリオストロの城』を手掛けた小林七郎の重要性はもっと認識されるべきだろう。 pic.twitter.com/5Eb8enFxwM
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厳密に言うと、押井守が小林七郎と「出会った」のがビューティフルドリーマーで「レイアウトを教わった」のは『天使のたまご』なんですよね。『天使のたまご』は、押井守がその後の創作活動におけるノウハウや人脈を手に入れた作品でした。一時期、商業ベースから干されるきっかけにもなりましたが。 pic.twitter.com/qXsYFka54A
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私は出崎統の創り出す鮮烈な空間が好きでしたが、これは小林七郎の功績も大きかった。小林七郎は、宮崎駿(カリオストロの城)、押井守(ビューティフルドリーマー)、安彦良和(ヴィナス戦記)等とも重要な節目で仕事をしています。実力派監督たちが、一度は組んでみたいと願う美術監督だったのです。 pic.twitter.com/0YO8Yr5oN5
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小林七郎は見事なレイアウトとクリアな色彩で鮮烈な空間を作り出す美術で細かく描き込むタイプではない。アニメ美術には余り描き込まない「前に出る美術」と細かく描き込む「奥に広がる美術」があるが、近年は後者に比べ前者の評価が低過ぎると思う。絵なのだから、細かければ良いというものではない。 pic.twitter.com/GuHUG7eWfM
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『風の谷のナウシカ』と『天空の城ラピュタ』に参加した美術スタッフが「中村光毅(ナウシカ)は前に出てくる美術で山本二三(ラピュタ)は奥に広がる美術なので勉強になった」と語っていたが、宮崎駿の発言を見ると、彼は細かく描き込む奥に広がる美術が好みで、中村光毅は少し物足りなかったようだ。 pic.twitter.com/hfqlbpUjpg
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以前、宮崎駿を語る座談会で『王立宇宙軍』の山賀博之が「今のアニメの美術は描き込み過ぎている」「ジブリの美術が描き込み過ぎなんです『ナウシカ』ぐらいが良いんですよ」と話していた。一時期はジブリが日本アニメの「お手本」だったから「描き込みは善」の思想が蔓延していた。最近は違うのかな?
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宮崎駿は特異なアニメ作家で、誰が美術監督でも宮崎印になってしまう。本来、美術はアニメの絵画的トーンを決める重要な役割なので一つの作品に複数の美術監督は好ましくない。しかし、宮崎作品は複数美術監督が普通だった。絵画的トーンを決めるのは宮崎駿だから、上手い描き手が多く欲しいのだろう。
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最近では『君の名は。』の新海誠は宮崎駿タイプの作家だろうか。新海作品の絵画的トーンも、やはり新海誠が創っている。 pic.twitter.com/fMIB27cWD4
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最近のアニメの美術は、TVアニメでもかなり精緻な背景が多いけれど、基本はCGなのだろうか?写真をPhotoshopで背景画のように加工する技術もかなり一般化しているから、それもあるのかもしれない。そうした技術を見ると、リアルな画って何だろう?と考えてしまうこともある。 twitter.com/kusakabemunoru…
シモンヌ @simon120510
このアニメの背景きれい!! CG背景の技術で現実の写真以上に美しい背景にするんだって!スゲー(・_・) pic.twitter.com/JqKBpn66EU
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テレコムアニメーションフィルム公式 @telecom_anime
「チェインクロニクル ヘイセイタスの閃」TVアニメ放送一周年!記念に美術ボードや背景を一部ご紹介します。 「ファンタジーの世界観が伝わるよう、物語に存在する様々な国や地域の特徴・雰囲気を表現する事にこだわりました(テレコム 美術部スタッフ)」 公式HPはこちら!→chronicle-anime.com pic.twitter.com/QTjygfBWo3
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コメント

檜邑 圭吾 @keigoh 2018年7月5日
興味深い。ていうかうる星2の美術もっと語ってほしいなー!
ToTo @toto_6w 2018年7月5日
今年のアニメだと、さよならの朝に約束の花をかざろうの美術は緻密系で素晴らしかったし、リズと青い鳥のリズパートの美術は書き込まない水彩画風でよかった。特に後者は3Dで処理してるカメラワークなのに水彩画風の処理で新鮮だったね。
MORIKAWA Miho @mm24karat 2018年7月6日
小林七郎さんの背景美術をまとめた本を持ってた。たぶん実家のどこかにあるはず…高校で入ってたアニメ部が作画からセル描き撮影アフレコまでやるところで、ちょびっと背景描いてたからそりゃあもう憧れの人だった。キテレツのちょっと白場が目立つタッチの背景が好きだったなぁ
ぬたっぴSiRII @wakegi_nuta 2018年7月6日
うる星やつらビューティフルドリーマーのあの独特の雰囲気を作り上げている重要な要素のひとつがレイアウト。なるほど…たしかに。
ハドロン @hadoron1203 2018年7月7日
小林七郎美術監督の名は、魔法の天使クリィミーマミで知ったなぁ。ビューティフル・ドリーマーが上映されていた頃だ。東京の街をホントに美しく魅力的に描く人だった。特に黄昏時の情感豊かな描写は、もっと語り継がれていいと思う。
空家の恵比寿様1968 @ebcdic_ascii 2018年7月7日
本作の制作裏話についてはブルーレイに押井守・千葉繁・西村純二のコメンタリーが収録されてるけど、北米版DVDには別バージョンのコメンタリーが入っていて、私はそっちの方が好きだ。
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