震災翌日から自家発電機で輪転機を回し新聞を発行し続けている東海新報の一記者の解説
家をなくした社員のために昼食を作る社長。「記者は取材のことだけ考えてて!」と、食料調達や掃除を引き受けてくれる総務&制作の女性達。「広告主がいなくなっちまって暇なんだ」と情報収集や撮影を手伝う営業。社員が手分けして避難所と販売店へ新聞を届ける。東海新報はそんな会社です
2011-03-25 12:07:56「50年前のチリ地震大津波のとき、東海は浸水で機械が壊れて、一週間も新聞が発行できなかったんだ。俺は高校生だったけど、それがくやしくて申し訳なくて…」といつも言っていた社長は、町外れの高台に社屋を移し、一昨年には借金をたんまり作って自家発電装置を整備した。
2011-03-25 12:37:50「あんな不便なとこさ行って無駄な買い物して…」とよそ様や身内に笑われても、「地元が大変な時に出せねんだら、地域紙に存在価値なんかねぇんだぞ」と社長は反対意見を一蹴した。 51年前には一週間も身動きできかった新聞社が、今回は震災当日に号外を作り、翌日から輪転機を回していた。
2011-03-25 12:56:05従業員は40人。いまだ見つからない社員もいる。身近な家族を失った社員もいる。ガソリンがないから、乗り合わせで通勤する。そんな中でも、「私より困っている人がいるかもしれない」と考えた時、立ち止まれる職業人がいるだろうか? ましてその困ってる人々は全て自分たちの隣人なのだ
2011-03-25 13:01:43沿岸の新聞社はどこもひどい被害を受けているが、宮城県石巻市の石巻日日は輪転機が壊れた中で手書き新聞を作り続けている。気仙沼の三陸新報も、コピー配布をしているらしい。 電話もネットも通じない今だからこそ頑張らねば、新聞なんざ便所紙以下だろう
2011-03-25 13:17:22震災翌日、会社へ来られた社員は半分以下。くたくたになって新聞作りを終えたあと、自然発生的に円陣が組まれた。「被災した人たちのためになる、みんなを元気にする新聞を作るぞ!」「おー!!」。 ステイタスはないけど、地元愛はある。それが東海新報社。この会社で働けて私は幸せだ
2011-03-25 13:24:40