妖怪古生物学者・荻野慎諧氏の新刊『古生物学者、妖怪を掘る』(NHK新書)について

やや批判的な。
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ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

弁惑物や無鬼論が「現代的科学の曙光」とするのはp.48、一部の結論が現代的科学に一致するからそう見えるだけであって素朴なホイッグ史観

2018-07-07 23:23:13
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

「生物哲学という言葉もあるくらいだ」p.48 「生物学の哲学」では?生命哲学と混同?

2018-07-07 23:23:47
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

「生類の中にあって、妖怪は必要不可欠の分類群」p.48 p175の図にもあるが、妖怪が「江戸時代における生類の分類」に「妖怪」ないし「怪」として入っていたというのはいったい何を根拠にしているのか

2018-07-07 23:25:30
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

pp.49ffの「科学離れ」についての議論は、いったいどういうコンテクストで科学離れと言っているのかさっぱり分からず戸惑う‥‥1960~70年代が科学の栄光的時代とあるのは歴史的観点が狭すぎでは

2018-07-07 23:27:02
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

「仮にこれを現実の事象として証明したいのなら、せいぜい昨今の[科学への関心の]減少は「科学の踊り場」とでもしておけばよい」p.52 意味が分からない

2018-07-07 23:28:02
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

第2章第1節、ヌエの話 「鵺を仮に空想の生き物とすると、もう少し恐ろしい描写をしたほうが」「鳴き声もトラツグミのような悲しげな声より重低音で吠える」ほうがよいp.62 現代的な創作と前近代のイマジネーションを混同している 自由な創作ではなく象徴表現などに縛られたものという発想がない

2018-07-07 23:31:31
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

「もっと合理的に怖くできるはず」という現代の判断基準からの過去の断罪

2018-07-07 23:32:15
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

レッサーパンダ説については本人も弱気なので特に何も言いません

2018-07-07 23:32:41
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

第2章第2節、一つ目妖怪について 単眼巨人=ゾウの化石説の紹介 まあイマジネーションの一つの源泉としてはありだろうな、と僕も思う

2018-07-07 23:34:24
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

竜骨がゾウなのではないか説について、源通魏の竜骨論を紹介、そしてこの人が平賀源内のことであるらしいと書くが、この典拠はネットで検索して見られる1966年の論文で、実は城福勇1970「源通魏著「竜骨弁」のこと」で否定されている ちゃんと先行研究を調べないと源内が支離滅裂な人物になってしまう

2018-07-07 23:37:03
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

源内が「蘭学者カランスを相手に」竜骨を竜だと言ったというp.92が、カランスはオランダ人なので蘭学者であるわけがない

2018-07-07 23:38:34
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

民話のヘビについて「長いものはヘビもしくは龍になるが、ツノの有無でヘビか龍に分類されているのだろう」の直後に、竜巻という、ツノの有無が分からないにもかかわらず「竜」とされている例を出しておきながらそれを「大蛇」とのみ判断するのはどういうことpp.93-4

2018-07-07 23:40:43
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

ヘビの頭骨は繊細で、死んでそのまま残ることはほとんどないというのは初めて知って勉強になったp.94

2018-07-07 23:41:16
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

第2章第3節『信濃奇勝録』の異獣について これまではジェネリックな妖怪考察(とはいえ考察対象は個別になっちゃってる)だったが、ここからは単発事例に入り、説得性が増す

2018-07-07 23:42:49
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

話は戻ってゾウを知っていたインドなどではゾウに由来する一つ目巨人の伝説はあるのかについて「そうではないようだ」というが、そう推測する論拠がまったく示されていない(真ん中に目玉のある人の話は現実にある) 現物を見てれば変な想像はしないという推測のために事実を無視しているのでは

2018-07-07 23:46:46
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

クジラ類も単眼に見える頭骨があり、さらに尾椎は一本足っぽいという考察pp.128ff. ニーダムのいう「半分人間」の事例なので世界的に考察する必要があり、個別地域の化石と結び付けるのは弱すぎる

2018-07-07 23:50:09
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

妖怪古生物学は「本質的な研究の傍らにある遊戯なのである」p.166 はあそうですか

2018-07-07 23:54:08
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

N=1の事例について「将来研究に樽十分な情報が得られるときが来るかもしれないので、そのときまではそれぞれが好き勝手に討論できる空間であるべきなのだ」p.168 歴史科学の立場がない

2018-07-07 23:56:06
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

p.169からは「分類」の重要性についての語り 重要なのは言うまでもないと思うので、こうやって指数を費やして擁護する意味が掴めなかった

2018-07-07 23:57:15
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

p.175の本草学による生類の分類、どのテクストに基づいているのかよく分からない 獣類のうちサルだけを寓類と別枠にしているとあるけどじゃあ和漢三才図会じゃないよなあ

2018-07-08 00:01:32
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

「妖怪(異獣・異類)は、生類の枠に当てはまる「ヒト」や「畜生」の中において、よくわからない、正体不明のものをすべて放りこんでおく「ゴミ箱分類群」」p.176 「怪類」のこと?しかし怪類は妖怪や異獣、異類と大幅にカテゴリーが異なる いったい本草学のどのカテゴリーを指しているのだろう?

2018-07-08 00:03:28
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

そういうゴミ箱分類群の代表例として河童を出すのだがp.176、前ページで栗本丹洲『千蟲譜』を出して(ゴミ箱分類群ではない)蟲類を載せていると書いているのだがこの本に河童(水唐)載ってますよね

2018-07-08 00:05:52
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

「鬼や悪魔のツノに関するイメージは、形態学者であっても信仰の前提として疑ったり気付いたりということはなく、21世紀の現在まで疑問として表在化してこなかったようである」p.183 文化面での先行研究調べましょう 「ようである」で逃げない

2018-07-08 00:11:39
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

「サイエンスとアートの融合」について「部分的に厳しい視点で当たらなければならない」というp.188 自然科学と人文学の融合も、ね

2018-07-08 00:12:54
ῥ(新刊『〈怪奇的で不思議なもの〉の人類学』出ます!) @ryhrt

「ツノのある架空生物が‥ヒトを能動的に襲ったりしてはいけない、と言っているわけではない。‥生物の基礎ルールを知った上で、どうフィクションとしてつじつまを合わせるか」p.191 これは分かるのだが「フィクション」として作られていない過去のものにまで延長するのは無理がある

2018-07-08 00:15:14