「百円の恋」は、自堕落な生活を続けるデブでブスで性格が悪い32歳の女(安藤サクラ)が「浮上」を賭けてボクシングを始める映画。
映画において、まず間違いなく面白いといわれるジャンルは「潜水艦モノ」だと言われている。確かにそんな気がする。 私は「ボクシング モノ」も打率が高いと思う。ヤサグレて地に堕ちた主人公が、再び浮上するためにボクサーになる(あるいは既にボクサーの主人公が強敵との試合に臨む)というのが
2018-07-12 15:44:16ボクシング映画の基本的なストーリー。 潜水艦映画も「浮上」を目指して悪戦苦闘するドラマであるから、この二つのジャンルは案外、共通しているのかもしれない。 「百円の恋」は、自堕落な生活を続けるデブでブスで性格が悪い32歳の女(安藤サクラ)が「浮上」を賭けてボクシングを始める映画。 pic.twitter.com/Bqa9WKYteA
2018-07-12 15:44:21前半のダラダラした安藤サクラの生き様が凄まじい。昔の「ルパン三世」みたいな倦怠の極みのようなジャズが、むしろカッコよく響くのだから困る。ブヨブヨの身体をボリボリ掻きながら、スナック菓子を貪り食い、タバコをふかし続ける。これはこれで潔くカッコいい生き方だ…と錯覚するのは、私が、この pic.twitter.com/fsfPqeN0Xh
2018-07-12 15:44:23ダラダラ世界に近いところに生きているからだろうか? 深夜営業の百円ショップで社会の最底辺の人間たちに出会い、強姦され、失恋し、どうやら自身をより痛めつけてやろうという自虐的動機でボクシングを始めた主人公は、その拳に「浮上」の可能性を感じ始める。 みるみる顔つき、肉体が引き締まって
2018-07-12 15:44:25いく主人公。安藤サクラのデ・ニーロ的な役作りが見もの。音楽もだんだんアップテンポになり、映画は「ロッキー」のように変質していく。実は前半の堕落世界の見事さに惹かれた私は、この展開には若干の違和感を感じてしまうのだが、それにしても「よく出来ている」ので不満はない。 pic.twitter.com/qhtcyc4CoB
2018-07-12 15:44:27別人のようにシェイプされ、華麗に舞い、高速のパンチを繰り出す安藤の肉体改造には感服するしかない。 クライマックスの試合は手に汗握る。 果たして主人公は「浮上」を果たすか?「撃沈」か? 久々に活劇の興奮を味わった。 pic.twitter.com/lQ2rrLjZd8
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