編集部イチオシ

ざっくり学ぶ日本史 第01回 先史以前

わたくしは 歴史好きでは ありません
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Michael Byrne @YT1093

DNAが先か、タンパク質が先か?タンパク質を構成する20種のアミノ酸と各々対応するRNA(厳密にはmRNA)の塩基配列を「遺伝暗号」という。タンパク質が存在するには、まずDNAの存在が不可欠となる。 pic.twitter.com/wyLbSUqx6a

2018-07-09 00:29:54
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Michael Byrne @YT1093

その4 遺伝暗号の鎖から:ヌクレオチドをまとめるタンパク質の存在 twitter.com/YT1093/statuse…

2018-08-01 22:32:36
Michael Byrne @YT1093

ところで、遺伝暗号の鎖をほどいてみると、ヌクレオチド(nucleotide)というDNAの構成単位となる化合物に分解される。ヌクレオチドをまとめるにはDNAポリメラーゼ(DNA合成酵素群:二種類)という、ある種のタンパク質が必要になるのだ。 pic.twitter.com/fSRKTLiEJk

2018-07-09 00:43:02
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Michael Byrne @YT1093

その5 DNAタンパク質論争とRNA:RNAの伝達機能について twitter.com/YT1093/statuse…

2018-08-01 22:33:24
Michael Byrne @YT1093

現在、生命を象る細胞にはDNAとタンパク質の両方が満たされている。従って、「DNAタンパク質論争」はどうしても循環論になってしまうのだが、伝達役のRNAに注目すると、こうした循環参照に一定の調停を見出すことができるのだ。

2018-07-09 00:58:12
Michael Byrne @YT1093

DNAとRNAの構造に着目すると、最初に思い浮かぶのはDNAが二重らせん構造、RNAが一本鎖という「形状の違い」である。RNAの一本鎖が折り畳まれて立体構造を取り得ることに注目した研究者は、タンパク質との相似を見出した。 pic.twitter.com/IGi1koBnb7

2018-07-09 01:06:40
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Michael Byrne @YT1093

その7 ウーズ博士によるRNAの両義性(情報伝達と触媒機能)予想 twitter.com/YT1093/statuse…

2018-08-01 22:36:18
Michael Byrne @YT1093

この「予想」をもたらした科学者はカール・ウーズ(Carl Woese 1928~2012)である。彼はやがて、壮大な生物分類マップの提唱に傾倒してゆくのだが、1967年のインスピレーションは後世の研究者に道を開いた。 pic.twitter.com/ULBqaKvPlG

2018-07-09 01:15:04
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Michael Byrne @YT1093

その8 トーマス・チェックによるRNA触媒機能の発見 twitter.com/YT1093/statuse…

2018-08-01 22:36:49
Michael Byrne @YT1093

若い頃、ヒマでモテなかったトーマス・チェック(Thomas Cech)は、いつも顕微鏡と睨めっこしていた。繊毛虫の細胞からRNAが自己スプライシング(余計な情報=イントロンを取り除くこと)を行っていることを発見する。つまり、RNAが単なるコピー機ではなく、触媒作用を担っていることに気づいたのだ。 pic.twitter.com/UxvPm2zTg4

2018-07-09 01:24:59
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Michael Byrne @YT1093

その9 リボザイムの発見とRNAワールド(先行世界)仮説について twitter.com/YT1093/statuse…

2018-08-01 22:37:44
Michael Byrne @YT1093

「リボザイムの発見」によって、RNAはにわかに注目の的となる。原始の生命においてはRNAが情報伝達と触媒(酵素)=反応の実行機能を両立しており、その役割を終える過程で、現在のDNA&タンパク質構造に進化したのだという発想が生まれる。この先行世界を「RNAワールド」と言う。 pic.twitter.com/J2pCBarOOz

2018-07-09 01:38:48
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Michael Byrne @YT1093

DNAとRNAの観察において、DNAの「二重らせん構造」とRNAの「一本鎖」に着目したことで生まれたRNAワールド仮説なのだが、形状の違いが生命の進化において重要な役割を果たしていることは想像に難くないのでしょう。

2018-08-01 22:42:10
Michael Byrne @YT1093

古細菌やバクテリア(厳密には真正細菌)が、どうして真核生物のような複雑な生命に進化できたのでしょうか?そこには、生命がRNAではなくDNAを選んだ深い理由がありました。少しだけ触れておくことにします。

2018-08-01 22:44:35
Michael Byrne @YT1093

生命が環境に適合して、ある程度の冗長性(ムダや重複をあえて残して、生存に必要なアソビ=遺伝的多様性を持たせておくこと)を保つことは、進化の歴史に欠かせない要素でした。キリンの首が長くなったり、ゾウの鼻が伸びたことも、進化の結果としてイメージしやすいところですね。 pic.twitter.com/PR0z5zMP8r

2018-08-01 23:04:50
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Michael Byrne @YT1093

ところで、細菌など古くて単純な生命にはRNAが用いられている一方で、ヒトやサルなどの進化した生命にはDNAが(遺伝子として)用いられています。乱暴な言いかたをすれば、細菌よりも人間のほうが「進化している」わけです。

2018-08-01 23:07:57
Michael Byrne @YT1093

進化していない細菌には存在せずに、進化した生命=ヒトや他の動物に存在する働きはなにか。それは、「遺伝子(情報)の混ぜ合わせ」という、少しふしぎな現象でした。

2018-08-01 23:11:15
Michael Byrne @YT1093

厳密には「DNAの相同組み換え(Homologous recombination)」と言います。なかなかイメージできないと思うので、動画を参照してみましょう。 pic.twitter.com/UKsIDg3z1I

2018-08-01 23:14:54
Michael Byrne @YT1093

動画は厳密な意味での「回転運動」を描いているわけではないのですが、途中で登場したRecA(タンパク質)やDNAポリメラーゼ(やはりタンパク質の一種)が触媒としてはたらき、鎖を回転させてつないでいる様子が判ると思います。

2018-08-01 23:18:34
Michael Byrne @YT1093

2009年に理化学研究所が「相同組み換え」を観察する過程で、DNAだけに特有な構造を発見します。タンパク質と結合するまで縮んでいたDNAが、結合後には引き伸ばされ、実験で用いられたどの相同組み換えタンパク質と結合しても同じ構造をしていることがわかったのです。「引き伸ばし構造」の発見です。

2018-08-01 23:25:34
Michael Byrne @YT1093

RNAの持つ水酸基(OH)では容積が大きすぎることで、他の塩基に干渉して、この「引き伸ばし構造」を保てなかったのです。このことから、RNAを遺伝子に持つ細菌は進化できず、引き伸ばし構造を有しDNAの相同組み換えを可能としたヒトが進化できたのだ、と整理できます。

2018-08-01 23:29:59
Michael Byrne @YT1093

生命進化の理由の1つはDNAを選択した結果と判明 :理化学研究所 riken.jp/pr/press/2009/…

2018-08-01 23:31:00
Michael Byrne @YT1093

かくして、原始生命のうちDNAを用いた種は進化を遂げ、環境に適合しました。真核生物はDNAを混ぜ合わせることで遺伝的多様性を獲得しつつ、時代や環境に応じて形状を変化させながら、それぞれの環境に適合していったのです。

2018-08-01 23:34:29
Michael Byrne @YT1093

ところで、最古の人類とは何でしょうか?わたくしには難しいことはわからないので、この連載では「猿人」「原人」「旧人」「新人」と「アントニオ猪木」の五分類で進めようと考えています。 pic.twitter.com/Sr4HeA3jQ1

2018-08-02 00:22:21
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