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ざっくり学ぶ日本史 第01回 先史以前

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歴史
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うえだしたお @YT1093
ざっくり学ぶ日本史 第01回 人類誕生と古代 pic.twitter.com/EhPVtOkWwc
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世界最古の生命はなにか?という問いについては、いまだに答えが出ていない。現時点(2018年)では、最古の生命それ自体の形状や様態を知る方法はないのだが、命が残した「足跡」のようなものは発見されている。
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2017年、カナダ東部ラブラドル半島から採取された堆積岩から、東京大学の研究チーム(小宮剛准教授ほか)が、グラファイト微粒子を発見しました。グラファイトとは炭素によって生じた元素鉱物のことですが、この炭素のかけらこそ、今から39億年を遡る太古の生命が残した「痕跡」のひとつだったのです。 pic.twitter.com/hklUa32PBp
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炭素のかけらを見るだけで生命の痕跡だと言えるのか?という謎が残るところ。そこで研究者たちは炭素の「質」を観察します。炭素同位体というものを調べてゆくのですが、なかでもグラファイトに含まれる炭素同位体には、炭素12(C12)と炭素13(C13)があり、いずれも安定的です。 pic.twitter.com/RFVsFOOPKn
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研究者が炭素同位体(なかでもC12)の存在を「生命の痕跡」としてみなす理由のひとつとしては、植物の光合成があります。植物は光合成の際に、水と二酸化炭素を取り入れて、酸素と糖類を生みます。この過程において炭素同位体を取り込むのですが、C12は軽くて質量数が小さく、取り込まれやすいのです。
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余談ですが、自然界に存在する炭素同位体15種のうち、天然に存在する同位体がC12、C13、C14となります。C14は放射性同位体ですが、まれな存在比(存在する割合)=1兆分の1であるため、生物の痕跡としては調べる対象にふさわしくありません。他方で、半減期が長いことから年代測定によく用いられます。
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東京大学の研究チームが発見したのは、C12を豊富に含んだグラファイトの粒子でした。現時点で古生物の特定には至っていませんが、古細菌またはバクテリアの一種と推定されています。
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ちなみに、ネイチャーに論文を発表した小宮剛准教授の御尊顔を、これでもかとばかりに晒しておこう。 pic.twitter.com/eqR0ON6uUL
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生命とはなにかという分類の歴史についても触れておきましょう。かつて生物を分類した基準はたったのふたつで、これを「2界説」と呼んでいました。提唱者のカール・フォン・リンネは18世紀生まれのスウェーデン人で、生物分類学の父とも呼ばれる先駆者のひとりです。 pic.twitter.com/weidqyuQX6
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リンネはそう、たとえば「哺乳類」という言葉を発明したことでも有名ですね。彼が生命を分類した基準は2つで「動くか、動かないか」と「モノを食べるか、食べないか」でした。動いて食べるものを「動物」と呼び、動きもせず、食べもしないものを「植物」と呼びました。これを「2界説」と言います。
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やがて観測技術の発展にともない、リンネの分類(2界説)では説明のできない生命が次々と発見されます。たとえば、ミドリムシ(euglena)は鞭毛を用いて動くと同時に、葉緑体(クロロプラスト)で光合成を行います。動物でもあり、同時に植物でもあるふしぎな生きものですね。 pic.twitter.com/33KWLjF0p8
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こうした背景から生まれたのが、より広い範囲に生物分類の体系を広げた概念、5界説です。複数の研究者により提唱された概念ですが、代表的存在は1969年に論文を発表したロバート・H・ホイタッカーでしょうか。 pic.twitter.com/VaEcPKQAgD
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ホイタッカーはリンネの2界説に加えて、生物が栄養を摂取するプロセスに注目しました。なかでも「真核生物」の概念では、生物を「植物:生産者」「動物:消費者」「菌類:分解者」として分類します。中学の古い教科書で「食物連鎖」として扱われてきた概念ですが、現在では廃れつつあります。 pic.twitter.com/r9WMrikHn6
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ホイタッカーの5界説では大きいほう(大分類)から順に、モネラ界(Monera)、原子生物界(Protista)があって、そこからは植物(Plantae)、動物(Animalia)、菌類(Fungi)に枝分かれしています。 pic.twitter.com/On3gBP0ImR
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ところが、こうした分類はDNAやRNAの解析が進むとともに廃れてゆき、現代の生物分類学ではレガシー(過去の遺物)となっています。とくに、モネラ界は存在そのものが意味を失い、現在ではほぼ用いられていません。
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生物学の研究が進展するとともに、古細菌と真正細菌の違いが浮き彫りになってきました。古細菌では海底熱泉付近で発見されるものなどが有名ですが、分類はバクテリア(細菌界)より真核生物に近い性質を伴っています。こうした発見が相次いだことで5界説は廃れて、ドメインという概念が生まれました。 pic.twitter.com/1EVxCAw1WQ
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3ドメイン説を提唱したのはカール・R・ウーズ(1928~2012)でした。自身で提唱していた6界説(5界説の展開版)を克服するために、界より大きな分類である「ドメイン」を発明します。ゲノム構造を読み解くことでもたらされた、遺伝子による分類の誕生です。 pic.twitter.com/91qLlojdm1
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せっかくなので、ウーズの概念を取り上げて3ドメイン6界説の概念図を引いておこう。なんとなく、イメージだけでも浮かべておくとよい。 pic.twitter.com/MF0zSvn4lF
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こうして、生命は「真正細菌」「古細菌」「真核生物」の3つのドメインに分類されて、真核生物のなかに原子生物、植物、菌類、動物がある。われわれヒトはもちろん、真核生物の動物に含まれる。
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RNAワールド仮説に触れるとどうしても冗長になってしまうので、あえて簡潔に過去の投稿を引用しておく。
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その1 鶏卵論争「ニワトリが先か、卵が先か…タマゴでした」 twitter.com/YT1093/statuse…
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お世辞にもアタマのよいと思えない議論に「鶏卵論争」がある。ニワトリと卵、どちらが先に生まれたのか?という益体のない話だが、これは遺伝という文脈(変異の発生)でケリがついている。ところが、遺伝の世界に分け入ると、またDNAが先か、タンパク質が先なのかという循環論に陥ってしまう。 pic.twitter.com/WFnQz8rMII
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生命科学の基礎に少しだけ触れながら、この循環論(厳密には循環参照)を少し意味のあるものにしておくと、「DNAタンパク質論争」に触れざるをえない。 pic.twitter.com/w6UMAFJcUD
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その3 遺伝暗号とDNAの先行性について twitter.com/YT1093/statuse…
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コメント

ゆきんこ @yukin_co 2018年8月2日
えっ・・食物連鎖って廃れつつあるの!?
冷たい熱湯 @Tuny1028 2018年8月2日
日本史と称して生物の分類から説き起こすとは某サラブレッドスレのようだ
F414-GE-400 @F414_GE_400 2018年8月3日
日本史というよりほぼ生物学史なのね
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