「異次元緩和をしても企業の内部留保になるだけ」の嘘 / リバーサル・レートの話

望月慎（望月夜） @motidukinoyoru

ここで、「金融機関の本分は貸出なのだから、いかに有利子資産の召し上げで苦しいとしても、積極的に貸付して自力で乗り切るべきだ」という新手のシバキ論があるわけですが、全体的な不況の中では利潤競争はほぼゼロサムゲームなのであって(必要なのは実物の財貨ではなく帳簿上の利潤なのに注意)、

望月慎（望月夜） @motidukinoyoru

そうした中では銀行全体で何とか出来る水準などたかが知れているし、そんなマクロ状況の中で積極的な投融資などをすれば、どこの何銀行とは言わないが、それこそ破綻の憂き目に合うわけだ。しかも財政当局はというと、少しでも経済がマシになりそうな雰囲気があれば、

望月慎（望月夜） @motidukinoyoru

間髪いれず緊縮で水を差そうと虎視眈々と狙っている次第であり、こうした中で銀行が積極的にリスクを取りに行くなど以ての他です。マクロの不況的状況と政府中央銀行からの実質徴税の板挟みの中、じり貧を強いられているのが銀行の現状なわけです。

望月慎（望月夜） @motidukinoyoru

しかしながら、銀行のために利上げしろなどと言うつもりは毛頭ない。 問題なのは、銀行の利潤が圧迫されていることなのであって、銀行の利潤(のみならず経済全体の利潤)を保障したければ、その最も有効な方法は、財政赤字の提供に他ならないわけです。逆に言えば、それなくして問題解決は極めて困難。