あかり「好きです」結月弟「知ってる」【完結済み】

ぽんこたつ @reward_5477

セイカ「…ダメか」 ずん子「あの…私の体はもう大丈夫なのでしょうか？」 セイカ「一応身体の様子をもう少しみたいからあと2週間ばかりは入院してもらうけど別に大丈夫、大丈夫」 セイカ「ただあなたの場合は退院した後の方が大変かしら？」 ずん子「そう、ですね」 セイカ「…」 ずん子「…」

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セイカ「…少しの間、二人っきりにさせてちょうだい」ﾁﾗｯ ナース「わかりました」 ｺﾂｺﾂｺﾂ… セイカ「…」 ずん子「すいません…」 セイカ「いやいや、私も一人の方が気楽だしね」 ずん子「そういうものなんですか？」 セイカ「そういうものよ」ﾌﾜｧ…

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セイカ「で、先生になんか聞きたいことでもあるなら答えるけど？」 ずん子「…」 セイカ「…」 ずん子「先生が私を助けてくださったんですよね…？」 セイカ「そうねー妹さんから貰うもんも貰ったし、あなたをあと数週間ばかし様子見たらようやくここから出られるけど」

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セイカ「ただ本来は植物状態ってのは1年以上意識が戻らなかったらそのまま…ってパターンが多くてね」 セイカ「まだ処置が早かったから今こうやって私と話してるけどもしも半年や1年も立った後だったら…」 ずん子「…」 セイカ「野暮な話だったわね」

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セイカ「ただあなた自身が生きる気がなくても私は頼まれた仕事はしっかりとやり遂げさせてもらう」 ずん子「…勝手な話ですね」 セイカ「世の中ってそういうもんでしょ？」 セイカ「ただあなたを勝手に助けようとした人が3人もいるのも事実よ」 ずん子「…？」

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セイカ「あー…わかってない様だから言うけどお嬢…あかりちゃんはあなたを助けるためにヨーロッパに私を探しに行って私を呼んできた」 セイカ「そしてあなたの妹さんに雇われて私も妹さんもあなたを目覚めさせるために徹夜続きの毎日か続いた」

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セイカ「最後に目覚めた後、あなたの心をあなたの横の人が解きほぐしてある程度受け入れられるぐらいには心に余裕が戻った」 ずん子「ぇ…」 セイカ「3人ともあなたが元気になるように色んな事をしてくれた」

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ずん子「そう、だったんですね…」 セイカ「だからね、あなたもこれは私個人のお願いになるけど…」 “彼女にチャンスを与えてくれない？” 〜〜〜

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-退院日・マンション前- ずん子「…」ﾄｺﾄｺ… ずん子「…」ﾋﾟﾀｯ マキ「やっぱ怖い…？」 ずん子「それは実際、目の前までくると…」ｱﾊﾊｯ マキ「大丈夫だよ、ずんちゃん」ﾆｺ マキ「ほら入って入って！」

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ｶﾞﾁｬ ﾊﾟﾝﾊﾟﾝｯ!! 全員「退院おめでとー！！」 ずん子「…」 きりたん「おかえりなさい、ずん姉さま」 ずん子「ただいま…」ﾆｺ 〜〜〜

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ｶﾞﾔｶﾞﾔ… 弟「で、これどうするの？」ｺｼｮ きりたん「…」 きりたん「困りましたね…」 弟「ささやかにお食事して適当にお開きの予定だったはずだよね…？」 きりたん「…のはずなんですけどねぇ」ﾁﾗｯ あかり「えーそうだったんですかー！」

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ずん子「えぇ、もうお恥ずかしい話です」ｸｽｸｽ マキ「ねぇねぇ、それでその後どうなったのー？」 ずん子「はい、その後は〜」 ﾔｲﾉﾔｲﾉ… ゆかり「はい、料理できましたよー」ｺﾄ きりたん「どもです」 弟「ありがと姉さん」

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きりたん「…」 きりたん「あの二人どう思います？」 ゆかり「どうって…いいんじゃないですか？」 ゆかり「和やかな雰囲気で何か問題がありますか？」 きりたん「いやではないですけど…」 弟「なんか釈然としないというか…」 ゆかり「…ふむ」ﾁﾗｯ

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ずん子「〜〜〜♪」 あかり「〜〜〜」 マキ「〜〜〜」 ゆかり「マキさんのお陰…なのでしょうかね」 きりたん「そこは大金星だときりたんも思います」 弟「…」 ゆかり「どうしました？」 弟「いや、まぁ…うん」 〜〜〜

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-夜- あかり「ふぅ…」 弟「お疲れ様、あかりちゃん」 あかり「あれ、なおくん帰ったんじゃなかったの？」 弟「姉さんを家に送ったら相当お疲れだったみたいですぐベットに倒れちゃってさ」 弟「あかりちゃんも片付け1人じゃ大変でしょ？」

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あかり「とか言いつつただ単にあかりと話したかったんじゃないんですかー？」ﾆﾔﾆﾔ 弟「そ、そういうのじゃないよ…もう」 弟「あかりちゃんもかなり精神的に来てたんじゃないの？」 あかり「…」 あかり「どうなんでしょうかね？」

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あかり「初めにお互い謝ってそのまま普通に話してたら色々と盛り上がってましたし」 あかり「もちろん、間にマキさんがいたお陰なんでしょうけど…」 弟「他にも色々マキさんがセッティングしてくれたり、料理は姉さんメインだったけど手伝ってたみたいだし…」

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あかり「ほんと頭が上がりませんね」ｱﾊﾊｯ あかり「ただまた今日から1人暮らしに戻りましたねー」 弟「そうだね」 あかり「…」 弟「…」 あかり「二人っきり…ですね」 弟「う、うん…」 あかり「あ、いえすいません、片付けないといけませんね！」

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弟「そうだったね、こっち片しておくね！」 〜〜〜 弟「だいたい終わったかな？」 あかり「そうですね、わざわざありがとうございます」 弟「いやいや、こっちが勝手に手伝いかっただけだしさ」ｱﾊﾊｯ あかり「…そうですか」 弟「…うん」

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あかり「…」 弟「…」 あかり「…隣、いいですか？」 弟「どうぞ…」 あかり「…どうも」ｽｽｯ 弟「…」 あかり「…」 あかり「そういえば…」 弟「な、なにかな？」

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あかり「私たちって一応まだ恋人でいいんですよね？」 弟「仮みたいな感じだけど…そうだね」 あかり「そ、そうですよね」 弟「う、うん…」 あかり「手とか…握っていいですか？」 弟「前は普通に握って来てたじゃん」 あかり「いや、あの時はその…なおくんが可愛かったというか…」

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弟「かわいくなんてないもん…」 あかり「そういうところですよ」ｸｽｸｽ あかり「それに今は…あの時みたいに気軽にできなくなったというか…」 弟「な、なんでさ？」 あかり「なんか、なおくんと一緒にいると…ドキドキします」 弟「そう…なんだ」 あかり「なおくんは…どうなんですか？」

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弟「僕は…」 あかり「…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ イタコ「…」ﾄﾞｷﾄﾞｷ 弟「ん？」 あかり「え？」 イタコ「あ、やっべ」 あかり「イタコさん」ﾆｺ イタコ「ちょ、ちょま、お待ちくださいまし！」

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弟「えっと、幽霊…いや、んー？」 イタコ「あ、どうもはじめまして東北イタコと申しますの」 弟「こちらこそ…えっと結月なおです」 あかり「自己紹介が終わった所で覗きはダメですよ、イタコさ〜ん♪」

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イタコ「ちゅわっ…」ｼｮﾎﾞﾝ… 弟「そういえば、その…いつ頃から覗いてたの？」 イタコ「初めの方からですわ」 あかり「…」 弟「…」 イタコ「な、なんですのお二人共…ちょい、近づいて来ないでくださいまし！」 〜〜〜