放射線と市民の健康講座 放射線の基礎から社会病理まで:医療生協わたり病院 齋藤紀医師の講演

「放射線と市民の健康講座 放射線の基礎から社会病理まで」 医療生協わたり病院 齋藤紀医師の講演 (2018年10月24日 福島市役所飯坂支所) https://www.city.fukushima.fukushima.jp/kohoka-koho/shise/koho/kohoshi/chikudayori/h30/documents/td20181001-iizaka.pdf 当日聴講された吾亦紅さん(@waremokou528)のツイートをまとめました。@F1_ABS さんの補講と合わせてご覧ください。
齋藤紀 影響 社会的側面 医学的側面 放射線 原発事故
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吾亦紅 @waremokou528
これから『放射線と市民の健康講座』齋藤紀先生のお話です。 #福島市 #放射線 pic.twitter.com/fQBECPo9Ji
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吾亦紅 @waremokou528
『放射線の基礎から社会病理まで』 2018年10月24日 飯坂支所 原発事故被災の現状について 参加者は少なかった。「それは福島の人たちが落ち着いてきたこと、ふつうに生活できていることだから良いことです。少人数だとじっくり話せる。100人も集まった頃は大変でした」 #福島市 #放射線と健康講座 pic.twitter.com/2xAHB9Avue
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吾亦紅 @waremokou528
放射線が怖いのは遺伝子を傷つけるから。しかし、遺伝子は傷ついても自ら修復する機能を持っている。放射線を浴びなくとも、遺伝子の損傷は自然発生する。1日辺り、1つの細胞で、塩基損傷2万回、1本鎖切断5万回、2本鎖切断10回。 放射線誘発の場合、1Gy (1000m Sv)で其々300回、1000回、30回。 pic.twitter.com/QcEU0cPxNG
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放射線で損傷を受けた塩基が切り出されて修復される過程の研究(トマス・リンダールとアジズ・サンジャル)とDNA複製の際のコピーミスの修復過程の研究(ポール・モドリッチ)は、2015年のノーベル化学賞を受賞しています。
https://www.chem-station.com/blog/2015/10/nobel2015DNA.html
DNA二本鎖切断は最も修復の難しいDNA損傷ですが、それでも研究は進んでいます。DNA二本鎖切断の修復の研究でノーベル賞を受賞する人が出る日がいつか必ず来るでしょう。

吾亦紅 @waremokou528
これら遺伝子の損傷は修復される。2本鎖切断は修復酵素が関わって修復される。修復開始にP(リン)が付くことから、Pを可視化して遺伝子損傷の数を数えるという画期的な研究が2003年に発表。写真は白い点がP、つまり遺伝子損傷。24時間後にはほぼ回復。2Gy(2000mSv)の時。 #放射線 #遺伝子損傷 pic.twitter.com/dnuCeCREN6
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吾亦紅 @waremokou528
遺伝子修復には修復酵素が関わっている。1000mGyで30ヶ所の2本鎖損傷。 福島で1mSvはグラフの1mGyの矢印部分。はっきり言って、どの細胞も傷つけないレベル。 (こんなこと話すと東電の回し者と言われるんですけど、無用な被曝はごめんですが、福島の地で生きていくために正しく伝えていきます) pic.twitter.com/Mw9oViOWpv
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吾亦紅 @waremokou528
広島・長崎では、被爆者が2年毎に検査を受けている。何年も経って、白血病になって亡くなられた方もいる。その方たちが死を賭して残してきた放射線の影響の報告がこのグラフだ。1Gyつまり1000mSvで相対リスク1.42倍。除染して、年齢も若いと仮定して計算した結果が、相対リスク1.02倍。 pic.twitter.com/Bj2BOanVzl
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(↑1枚目の写真のグラフは放射線影響研究所の小笹晃太郎氏らが2012年に発表した英語論文「原爆被爆者の死亡率に関する研究 第14報 1950–2003年」
https://www.rerf.or.jp/uploads/2017/07/rr1104_e.pdf
(著者らによる日本語要約https://www.rerf.or.jp/uploads/2017/08/rr1104.pdf
の図4で、結腸の被曝線量と固形癌全体による死亡の過剰相対リスクの関係を表しています。かつてこの論文の内容を曲解し、「安全なのは放射線量がゼロの時だけ、論文に書いてある」と主張した人がいて、著者がわざわざ資料を作って当人に直接説明する事態になったことがありました↓)

リンク www.foocom.net 48 users 237 「安全なのは放射線量がゼロの時だけ、論文に書いてある」小笹論文を勝手に脚色したがん細胞研究者 : FOOCOM.NET - 科学的根拠に基づく食情報を提供する消費者団体 科学者や研究者が他人の論文の図や表を引用する際にはルールがある。たとえば白井(2012年)の論文の図や表をそのまま引用するときは、「白井(2012)を引用」でよいが、図や表の一部を抜き出して改変したり、表で示されたデー
ツイートまとめ 第6回・住民の健康管理のあり方に関する専門家会議(2014/05/20) 環境省・第6回東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議  録画:http://www.ustream.tv/recorded/47784505  資料:https://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01-06.html  住民の被ばく線量把握・評価について(まとめ)(骨子案)   https://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01-06/mat01_1.pdf (会議内容) ・被ばく線量に係る.. 2511 pv 69 1 user
ツイートまとめ 武田邦彦氏が読めなかった論文を崎山比早子氏もまた読めなかった件 FOOCOM.NETのコラム(2014年6月25日付け) 「「安全なのは放射線量がゼロの時だけ、論文に書いてある」小笹論文を勝手に脚色したがん細胞研究者」http://bit.ly/1o21h3L 放射線影響研究所・小笹晃太郎氏らの原著論文(英語)https://www.rerf.or.jp/uploads/2017/07/rr1104_e.pdf 原著者による日本語要約https://www.rerf.or.jp/uploads/2017/08/rr1104.pdf 14439 pv 221 11 users 12
吾亦紅 @waremokou528
「どこで被爆しましたか?」 「そうですねえ、◯キロくらいで」 「それなら1Gy(2Gy)ですね」 そういう事を平然と話してきた。被爆者もそれを当たり前に受けとめていた。そして白血病で多くの方を失ってきた。辛かった。しかし、大変な経験をした人が、まだ生きている。
吾亦紅 @waremokou528
1Gy単位で生きてきたから、1mSv、1μSvという単位を見て福島は物理的・医学的な意味では心配ないとわかった。しかし、1mSvでも心配、という人がいることも早く理解できた。広島・長崎と福島は違う。医学的にではなく、社会的に大きなダメージを受けた。 「医学的」側面と「社会的」側面。
吾亦紅 @waremokou528
「社会的な意味」どう説明するか、難しい。16万人が避難した。避難の根拠は、ネットに出された生涯被曝とガン死亡率の記事。ガン死亡率が0.5〜40%増えるという。この線量のままなら、確かにその通り。私も計算した。 pic.twitter.com/rTOlLapUav
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吾亦紅 @waremokou528
その後、除染や雨による減少もあり、実際に被曝した量は最大見積もっても50mSvに満たないことがわかってきた。県民の99.0%は3mSv以下。2013年WHO見解によると、1歳児発ガン生涯リスクの増加は0.7%。そもそも国民レベルでの発ガン率は40%。 pic.twitter.com/1GCIeejRpf
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(低線量の放射線によるがん死亡率への影響は、掛け算ではなく足し算=上積みです↓)

遠藤乃亜 @endo_noah
「低線量率被ばくによるがん死亡リスク」(環境省) env.go.jp/chemi/rhm/h28k… 放射線によるがん死亡の増加とは、グラフの青い部分のとても薄い領域です。 pic.twitter.com/kdOAnD1pB0
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この2013年のWHOによる健康影響評価とこれに基づく発がんリスクの推定は、「絶対に過小評価にならない」ことを最優先して実際にはありえないほど過酷な条件を仮定して行われたものでした。その後より現実的な条件を仮定した健康影響評価と発がんリスクの推定が、UNSCEARによる2013年版報告書(2014年4月1日公表)として発表されています。以来UNSCEARは毎年1回報告書のレビューを行い、最初の予測と異なる事態が起こって予測を修正する必要が生じているかどうかの検証を続けています。

nao @parasite2006
前リツイート。WHOの健康影響評価(2013年公表の最終版)はこのファイルbit.ly/1gsI1M4 地域別年齢別の甲状腺等価線量の評価ならp.43の表6。事故後最初の1年間の1歳児の甲状腺等価線量が50 mSvを越えるのは浪江町と飯舘村だけ
nao @parasite2006
WHOの健康影響評価は事故後半年間のデータを使い、「絶対に過小評価にならないこと」を最優先して実際にはあり得ない条件(1歳児が24時間屋外にいる、事故後の測定で最も汚染された地元産食品ばかりを食べ続けた、避難区域住民はもとの居住地に4カ月間とどまった等)を仮定して推計値を出した
nao @parasite2006
一方UNSCEARの報告書(2014年4月公表)では事故後1年半までのデータを使い、WHOよりずっと現実に近い仮定(例:避難地域で24時間屋外→年齢別に屋外/屋内の生活時間比を想定、家屋の構造別に遮蔽係数を設定;最大限汚染された食品→規制基準値ぎりぎりの食品)をおいて影響を推定
nao @parasite2006
もっともUNSCEARの報告書でも、プルームの通過時には屋外にいたと想定して被曝線量の算出を行っている(UNSCEAR Report 2013 Volume I Annex A bit.ly/12PQWE6 のp.173、段落番号C49)。
nao @parasite2006
UNSCEARの報告書については公表直後にも少し書いたbit.ly/12PRPfG この報告書はここbit.ly/ZUCwAx の「Annex」をクリックすると無料で読める。使用したデータと方法も公表bit.ly/ZUD3mb
nao @parasite2006
WHOの報告書もUNSCEARの報告書も推計結果の報告。推計結果は推計の際に置いた仮定と必ず一緒に読まないと正しく評価できない。推計結果と実態を比較してかけ離れていれば、置いた仮定と実態が合わなかったということ。最初の推計結果が実態と合わなければ仮定を変更して再推計するだけのこと
吾亦紅 @waremokou528
つまり1000人中7人増えるということ。この人数を多いと見るか少ないと見るかは個人によって全く違う。生まれたばかりの赤ちゃんを抱えていたら、その7人に入ったら、と不安になる。それは親として当たり前のこと。「でも、私は言います。7人なら、これからいかようにでも変えられる❗️」
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コメント

nao @parasite2006 2018年10月28日
まとめの本体部分に@endo_noah さんのツイートhttps://twitter.com/endo_noah/status/1056369057979482112 を追加させていただきました。有難うございました。
中谷康一 Koichi Nakatani @knakatani 2018年10月29日
仮に3枚目のスライドが正しいとすると、10Sv程度では人はガンで死なないことになる。それは様々な知見に反する。要チェック。
エリ・エリ・レマ・サンバディトゥナイ @mtoaki 2018年10月29日
knakatani 出典が分からないからあれだけど、スポットで1Sv照射した実験っぽい。全身だと面積が増えて1~2桁多くなるのでは。
nao @parasite2006 2018年10月29日
@F1_ABS さんによる補講:DNA二本鎖切断の修復」に追加補講を収録しました。この追加収録によりまとめ全体が非常に素晴らしいものになりましたので、この機会にぜひ通読をおすすめします。
nao @parasite2006 2018年10月29日
mtoaki まとめの本体にも説明しておきましたが、お申し越しの写真のグラフは、広島長崎の原爆被爆者の追跡調査結果(1950-2003年)で、結腸の被曝線量と固形癌全体による死亡の過剰相対リスクの関係を表したものです。このグラフの肝は、被曝線量100 mGy以下ではエラーバーが過剰相対リスクゼロを表す水平線をまたいでいて、統計上原爆による追加被曝ゼロの場合と癌による死亡リスクに差があるとは言えないことです。