尾上先生の勉強風景(3)

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尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「多くの人類学者は戦争を、同じ集団における他の暴力形態と独立に起きる現象として扱う傾向がある。しかし、決闘は死に至り、そして死はコミュニティの結束に至り、さらに2つの今は独立したコミュニティの成員による復讐殺人に至るのである」p.87.

2018-10-15 05:50:31
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「多く[の人類学者]は、原始の戦争をただ単に稀少であるか減っている物質的資源をめぐる争いと見ている。そのような見解では、紛争の深刻化の各段階において、紛争の発展的継起と、とりわけ性的嫉妬や魔術への非難、そして復讐殺人といった原因の複数性を、考慮に入れることができない」87

2018-10-15 06:02:14
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「私は人間が、自分の包括適応度を高めるか最大化しようと意識的に争うとは想定しない。だが人間は、自分たちの文化的伝統が価値があるか尊重すべきと見なしている目標のために争うと想定する。多くの社会において、文化的成功を収めることは生物学的(遺伝的)成功に至るように思われる」88

2018-10-15 06:20:51
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「復讐によって動機づけされた戦争は、しっぺ返し戦略であるように思われる。そこでは参加者のスコアが、利得を最大化するよりもむしろ損失を最小化する点から、最も良く測定されるのかもしれない」p.88.

2018-10-15 06:32:43
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「ヤノマミは、速やかな復讐をするという評判を得ている集団は攻撃される頻度がより低く、死ぬ確率もより低くなると説明する。彼らはまた、女の拉致のような侵略の他の形態も、攻撃的なスタンスを取ることで少なくなると述べている」p.88.

2018-10-15 06:42:34
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「ヤノマミ族の居住域における成人男性の死のおよそ30%は暴力によるものである。…成人男性における戦争死亡率は、全てニューギニア高地であるが、マエ・エンガで28.5%、フリで19.5%、ドゥグム・ダリで28.5%と報告されている」p.89.

2018-10-15 06:46:43
尾上正人 @9w9w9w92

シャグノン「[多村への襲撃から]いつも落伍している者は臆病者(têhe)との評判を得てしまい、しばしば怒りや嘲りの対象となり、彼らの妻は他の男たちからのますます増える性的関心の目標となる」p.90.

2018-10-15 10:07:09
尾上正人 @9w9w9w92

ヤノマミで賞賛される多村襲撃等による殺人者(unokais)は25歳以上の男性の44%にのぼる。p.90.

2018-10-15 10:18:28
尾上正人 @9w9w9w92

「もしクラウゼヴィツツが提起したように、(近代の)戦争が他の手段による政治の遂行であるならば、部族世界においては戦争とは、まさにそれによって(ipso facto)暴力を用いる親族義務を拡張することである」p.92.

2018-10-15 11:01:07
尾上正人 @9w9w9w92

「部族の組織化されたコミュニティにおける全ての個人間の血縁度に関する統計を出している、公刊された人類学的説明はほとんどなく、そのことが部分的には、血の復讐を部族世界における戦争の原因として無視する人類学的傾向を説明するかもしれない」p.92.

2018-10-15 11:46:23
尾上正人 @9w9w9w92

ヤノマミ男性における、殺人経験者(unokais)と未経験者の間の、繁殖成功度の違い。p.95. 一目瞭然すぐる… pic.twitter.com/HVPLyldw8t

2018-10-15 12:08:32
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尾上正人 @9w9w9w92

「いまだ植民国民国家から独立している他の似たような部族における[文明と]接触以前の暴力についての比較計測ができれば、ヤノマミの暴力の量は非典型的ではないのではなかろうか」p.93.

2018-10-15 13:17:04
尾上正人 @9w9w9w92

Mulder, Monique Borgerhoff. (1990) "Kipsigis Women's Preference for Wealthy Men: Evidence for Female Choice in Mammals?" Behavioral Ecology and Sociobiology 27, pp.255-64. →reprinted, pp.103-14.

2018-10-15 15:03:28
尾上正人 @9w9w9w92

「花嫁の親の選択」でもない…「キプシギスの娘は、自分が同意しない結婚を強制されることはめったにない…不満な妻は夫を捨てて実家に帰り、親の土地の作物で食わせねばならない子を養い続けるからだ…結果的に…キプシギスの親たちの主要な関心は、娘が満足し続けると期待される男を見つけること105

2018-10-15 15:12:55
尾上正人 @9w9w9w92

女の選択は、必ずしも遺伝的形質・表現型に基づいていない…「より年長の男はより若い男よりも選好されず、『良い遺伝子』論、すなわち女は[男が]長く生きてきたことを遺伝的生存能力の指標として用いているという説に、背く証拠を示している」p.111.

2018-10-15 16:36:37
尾上正人 @9w9w9w92

「アマゾン地域以外で孤立部族の存在が知られているのはパラグアイの低木地帯チャコ地方、インド洋のアンダマン諸島、ニューギニア島西部だけだ」「森を奪われるアマゾンの孤立部族」ナショジオ2018年10月号、36頁

2018-10-15 18:53:31
尾上正人 @9w9w9w92

Hill, Kim and A. Magdalena Hurtado, "The Evolution of Premature Reproductive Senescence and Menopause in Human Females: An Evaluation of the 'Grandmother Hypothesis,'" pp.118-39.

2018-10-16 14:00:53
尾上正人 @9w9w9w92

「生存に影響する性質と妊孕性に影響する性質とは、必ずしも同率で老化してゆくものではないかもしれない。チャールズワース(1980)は、特定の年齢において妊孕性を高めるか、あるいは同じ年齢での死亡率を低める遺伝子への淘汰は、全く同じパラメータに依存してはいないことを示した」p.121.

2018-10-16 14:05:59
尾上正人 @9w9w9w92

→「寿命作為(lifespan-artifact)仮説」…「多くの条件下では、寿命に影響を与える肉体的形質は、繁殖機能を決定する形質よりも早い年齢で老化することが予想される[逆じゃないか?]…同時性の欠如」p.121. 難点…そもそもなぜ同期しないのか説明できない、男だけほぼ同期するのはなぜか?

2018-10-16 14:37:45
尾上正人 @9w9w9w92

「ニュキャサ族の間では、女は祖母になると、タブーによって繁殖活動をやめることを求められる。このように繁殖の停止は、孫の存在に条件依存している」p.133.

2018-10-17 10:20:18
尾上正人 @9w9w9w92

「『おばあちゃん仮説』のもう1つの弱点は、閉経に先立っての、個々の年齢に特有の妊孕性低下を説明できないことである。『おばあちゃん仮説』は本質的に、閾値の仮説なのだ」p.134.

2018-10-17 10:34:47
尾上正人 @9w9w9w92

おばあちゃん仮説の代替説…「生活史上の形質間の遺伝的相関の研究は、早期に妊孕性が高いと、ネガティヴな他面発現性か早期繁殖コストのいずれかを通じて、後の妊孕性を低めることを示している…ヒトの女の妊孕性は寿命の初期の部分において例外的に高いようである」p.134.

2018-10-17 10:52:02
尾上正人 @9w9w9w92

ゴンドウクジラのメスの閉経と、その後の長い寿命。p.135. ほかにシャチも知られている pic.twitter.com/DMa1cQGWt1

2018-10-17 11:14:44
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尾上正人 @9w9w9w92

Daly, Martin and Margo Wilson. "Child Abuse and Other Risks of Not Living with Both Parents," pp.159-71.

2018-10-17 17:23:50
尾上正人 @9w9w9w92

ステップ・ファミリーにおける児童虐待は、件数としてはさほど多くないが、率にすると非常に大きい…特に0〜4歳児(カナダ・ハミルトン-ウェントワース調査) pic.twitter.com/9qB78SU5Y1

2018-10-17 17:31:36
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