- eguchi2018
- 1193
- 2
- 0
- 0
マーク・フリンらの、ドミニカ東海岸の村の子どもたちの唾液のコルチゾール・レベル(ストレスの高さを表す)調査…家族構成の影響。継父、異父母きょうだい、遠い親戚と暮らす子どもたちは、異常なコルチゾール値を有する傾向がある。p.3.
2018-10-12 09:59:32シンメトリー選好…ランディ・ソーンヒルとスティーヴ・ガンゲスタッドらはニューメキシコで調査し、女よりも男において、体の左右対称(かかと、ひじ、足、手首、耳の大きさ)な者は、より魅力的な顔をしていることを見いだした。p.5.
2018-10-12 10:35:10シンメトリー選好…「胸がより左右対称な米国・スペインの女性は、所属年齢層においてより高い妊孕性を持つ。ニューメキシコでは、体がより左右対称な男女ともに、より多くのパートナーと性交経験があった。ニューメキシコでは、体がより左右対称な男女ともに、より浮気をしやすい傾向がある」p.5.
2018-10-12 10:44:18サヘルのドゴン族の女が入る「生理小屋(現地語ヤプンドゥル)」についての記述。p.6. 未婚化が進み、生理が普通に毎月来る現代先進国の女性を生理小屋に入れようとしたら膨大な敷地・建設費用が必要になろうが、伝統社会の女は常に妊娠か授乳しているので生理が来ることは生涯の中でごくまれ
2018-10-12 13:04:50ダニエル・ペリュスの、433人の仏系カナダ人男性調査…「『社会的地位』――職業・所得・学歴の合成――は子どもの数を予測できなかった。しかし彼は、社会的地位が、『潜在的受胎[セックス]の数』をとりわけうまく予測することを見いだした」p.8.
2018-10-12 13:39:51ヒトの精子競争…「ロビン・ベイカーとマーク・ベリスは…卵を授精させられないと予想される199~200個の精子の中から『カミカゼ精子』[笑]を見つけた。そのいくつかは他の男の精子を『ブロック』し『探して破壊する』…前回の授精からパートナーが遠ざかっている時間とともに[数が]増える」p.8.
2018-10-12 14:20:55血液鑑定の結果、父親が違うとわかった子どもの割合…「ミシガン州農村部で1.4%、カラハリ・クン族で2%、ハワイで2.3%、イングランド・ウェストミドルセックスで6%、ベネズエラのヤノマミ族で9%、『リヴァプールのアパート(flats)』で20~30%」pp.8-9.
2018-10-12 14:27:54トリヴァーズ=ウィラード効果の例…1920~30年代にケニアの最貧層にいたムコゴド族は、小さな娘を息子よりも頻繁にカトリックの病院に連れて行き、生後5年間で娘は息子より多く生き延び、出産時の性比もわずかに女の子の方が多かった。p.9.
2018-10-12 14:45:17トリヴァーズ=ウィラード効果の例…かつてイングランドの公爵の息子は富裕なヨーマンの息子を上回り、ヨーマンの息子は小屋住み農の息子を大幅に上回っていた[上の階層の方が男女合計は少ないにもかかわらず]。「その結末が、家父長制と長子相続であったと、テッド・バーグストロームは言う」p.9.
2018-10-12 15:08:59長子相続の帰結…フランク・サロウェイの科学革命研究。「ペン(そろばんや実験室)のリスクテイカーは、剣(ライフル銃、火炎瓶)のリスクテイカーと同様に、圧倒的に遅生まれであるようだ」p.10.
2018-10-12 15:56:54「ダーウィンは互酬性を、他人に手を差し伸べるには『動機として低い』と考えた。トリヴァーズはもっと楽観的だった。彼は、我々がヒトの感情や認知で評価する多くのもの――感謝や共感や友情や信頼を含む――を、彼が『互恵的利他主義』と呼ぶものに帰した」p.10.
2018-10-12 16:05:21「文化的な群淘汰…ウィン=エドワーズの仮説は、長い歴史を持つ安定的な文化を有する、より伝統的なヒト集団に有効である。現在の急速な人口増加は、そのような妊孕性を規制する安定システムの阻害の結果として、部分的には見ることができるかもしれない」47 マルサスの罠の群淘汰的な解釈もあるんかの
2018-10-13 19:18:37この文化的群淘汰説は、イランのトルクメン人・ヨムトの調査において立証されず。貧しい集団の女の結婚年齢は、富裕な集団の女と変わらないか、むしろ早い傾向(集団的な人口調節機能は働いていない)。p.47.
2018-10-13 20:59:32「私[アイアンズ]は次第に、人間本性の不変的なものや個人の動機づけにはあまり注意を払わなくても文化を分析できるとする正統的な人類学の立場から、個々の人間は進化適応たる堅固な傾向を持っているとする異端的な立場に移行した」p.48.
2018-10-13 21:11:46「文化的成功と、育てる子どもの数の逆相関…近代社会においては、文化的成功は繁殖を低めるか、あるいは繁殖に何の影響も及ぼさない」p.49.
2018-10-13 21:22:52Smith, Eric Alden. (1985) “Inuit Foraging Groups: Some Simple Models Incorporating Conflicts of Interest, Relatedness, and Central Place Sharing,” Ethnology and Sociobiology 6, pp.27-47. →reprinted, pp.50-69.
2018-10-14 10:46:18P. S. ロッドマンによる行動生態学と社会生物学の融合…「個人的適応がある集団規模において最大化するならば、包括適応…は常に、それより大きい集団規模においてピークに達する」p.59. ライオンやオオカミが狩りの個体上の最適レベルよりも大きな群れを作ることを説明
2018-10-14 10:52:44「『成員-参入者モデル(member-joiner model)』…[ハミルトンの]血縁度は、[食物への]フリーアクセス(参入者のルール)の下では安定的な集団規模を減らすように働くが、参入がコントロールされている(成員のルール)下では増やすように働く」pp.70-1.
2018-10-14 11:52:09東&山村批判…「集団成員が潜在的参入者を排除するために払わねばならないコストについての、セカンドオーダーの集合行為問題を無視している。つまり、そうした排除は全成員に平等に利益をもたらすが、必ずしも全員がコストを払わなくてよいので、排除はタダ乗りの機会のある公共財なのである」p.71.
2018-10-14 11:58:39「協力の決定因として血縁にあまりに重きを置かないように注意する必要がある。ハミルトンの包括適応の公式は今も強力で魅力的だが、分析者はr(血縁度)にあまりに照準しすぎてCやB(社会的・生態学的に決まる費用と便益)を忘れることが多かった」p.71.
2018-10-14 12:03:03Chagnon, Napoleon. (1988) “Life History, Blood Revenge, and Warfare in Tribal Population,” Science 239, pp.985-92. →reprinted, pp.87-99.
2018-10-15 05:40:27