オーク、東へ行く! #ぴくめす

砦のオーク達が東方オークと旅をするはなし pixivのR-18企画 【pixiv牝化騎士団陵辱】 略称 ぴくめす 企画目録 http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=6313499
2
まとめ 襲来、東方オーク #ぴくめす 東と西のオークのもめごと 東の侍オークがオークメイジを成敗しにやってきた 【主演】オークメイジ様 pixivのR-18企画 【pixiv牝化騎士団陵辱】 略称 ぴくめす 企画目録 http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=6313499 5798 pv 9
デロいち @dero_ichi

東方にもまた獣鬼在り、角が生えてて髷を結ったサムライオークと支族のニンジャオーク #いいオークの日 pic.twitter.com/CEhw7Jpp2h

2018-11-09 22:57:40
拡大
拡大
拡大
帽子男 @alkali_acid

東へ東へオークはゆくよ。角つき東方オークの豪傑マサカドが案内するまま、西方オークは鬼の道をたどり、はるかミカドのもとをめざす。 ゆくてを阻むは東夷の帝国。 豚人と蔑むオークの東遊が災いをもたらすと占いの結果に、神智の道士が太守の侍衛が江湖の侠客が、醜い怪物どもを討伐へ。

2018-11-09 22:51:44
帽子男 @alkali_acid

鬼の道に救う妖怪変化も、珍しい西方オークに混じる白子の仔鬼の生き胆を食ってやろうと動き出す。 はたしてどうなりますことか。

2018-11-09 22:52:41
帽子男 @alkali_acid

渦中の少年は、夜にも目立つ雪花石膏の肌に深紅の瞳を隠すそぶりもなく、漆黒の鉞(まさかり)をかつぎ、贈り物として受け取った騎乗用の熊にまたがり、えっちらおっちら岩山のあいだをうねる道を進む。

2018-11-09 22:54:48
帽子男 @alkali_acid

左右の断崖には岩を彫り上げた巨像が並ぶ。物言わぬ古代人の似姿は、胡坐を組んだり、直立したり、寝そべったり、さまざまな恰好。いずれも痩身に緩やかな長衣をまとういでたちで、頭は螺がびっしり群れ集まったような奇抜な髪形。耳はとがって長いが顔立ちは分からない。平に削がれているためだ。

2018-11-09 22:58:19
帽子男 @alkali_acid

「何だあれ!」 「何だあれ!」 熊の脇腹ににしがみついてあちこちを指さすは子鬼ども。ぼろぼろの薄汚れた套衣を着こんで、ねじれた杖を背負い、低能な亜人の代表であるオークにはふさわしからぬ魔導士風だ。

2018-11-09 23:00:21
帽子男 @alkali_acid

沼地の水が泡立つような笑いが応じる。 「グググ…さてな…この辺りは大昔、エルフの双角王とその後継を名乗る将軍どもが王国を築いた地。きゃつらの彫刻の技は、はるか南の地の教えと混じり、奇妙な偶像を作り上げるにいたったとか…」

2018-11-09 23:03:56
帽子男 @alkali_acid

語るは半裸の老オーク。頭に巻布をかぶり、巨像をまねるようにあぐらを組んだ脚のあいだに水晶珠を置いている。 腰を下ろしているのはなんと空飛ぶ絨毯。砂漠で人間から盗み取ったもののようだが、手入れが悪く傷みがひどい。地面すれすれにしか浮かずに、熊についていく。

2018-11-09 23:06:17
帽子男 @alkali_acid

オークにはおこがましくも妖術師を気取っているらしく、幼い見習いどもの師匠らしい。だが立派な講釈をまともに聞いているで弟子はいない。 皆騒ぎながら、顔のないエルフ大仏の群を威嚇したり、意味もなく金切り声をあげて笑ったり、石を投げたりしている。

2018-11-09 23:09:23
帽子男 @alkali_acid

「なんで顔ない!」 「なんで!!!」 なおわめく仔オーク。名前はギマ、ジマ、ゴマ、ゼマ。 全員いかにも頭が悪そうな面つきだ。なにせオークである。 「グググ…砂漠の教主が削いだのよ。偶像どもが暴れるのを防ぐためにな」 「ギャハハ!」 「顔ない!」 師匠の話など聞かない。

2018-11-09 23:13:14
帽子男 @alkali_acid

「ニン、ニン…ニン!!!!」 一行の周囲を物陰から物陰へついてまわる姿あり。 オークのメイジがいるなら、こちらはオークのニンジャ。 名前はダンゾ。一応黒装束めいたいでたちはして、手には黒曜石の苦無(くない)もどきも。 「ゴザル!!」 やおら警戒の叫びを発する。

2018-11-09 23:14:54
帽子男 @alkali_acid

いきなり顔なしエルフ大仏の一つが、足元をひび入らせ、峡谷の道に倒れ掛かってきたのだ。 白子のオークウォーリア、ガブは牙をむくと、熊の脇腹にしがみついた仔メイジの襟首をつかんで放り捨て、間髪を入れずに踵で騎獣を蹴り、落ちかかってくる人型をした巨塊の下を駆け抜ける。

2018-11-09 23:17:56
帽子男 @alkali_acid

「ニン!!!」 崖のでっぱりにとりついだダンゾが、さらに下方の仲間に注意を呼びかけようとしたところで、小さな煌めきが空をよぎってくる。 あわててかわし、石壁に食い込んだ得物を睨みつける。冰魄銀針。この地に勢力を持つ東夷の太守が配下、侍衛と呼ばれる精鋭が好んで用いる暗器だ。

2018-11-09 23:23:48
帽子男 @alkali_acid

「こざかしい…豚人が軽功を…殺(シャア)!!!」 剣を抜いて襲い掛かる侍衛の群に、オークニンジャはくないを投げつつ応戦。 「ニン!!ニンニン!!ゴザル!!!」

2018-11-09 23:25:05
帽子男 @alkali_acid

一方、顔なしエルフ大仏は次々と倒壊し、鬼の道を進む東方オークの隊列を寸断していく。 「ぬうう!!!!」 大将マサカドは、部下に担がせていた輿から飛び降りると、大小の蛮刀を抜き払って、あたりを睥睨した。 「ひょろひょろども!来るか!」 濛々とたちあがる砂埃のむこうから暗器。

2018-11-09 23:27:19
帽子男 @alkali_acid

オークサムライが二本の刃を風車のごとく振り回して打ち落とすと、侍衛が二人、疾風の如く襲い掛かる。一人は蛇のように地を這うがごとき動きで、一人は燕のように天に舞うがごとき動きで。 「ブシドー!!!!」 だがマサカドは気合とともに、手練れの刺客を同時に叩き切る。

2018-11-09 23:29:43
帽子男 @alkali_acid

返り血を浴びながら呵々大笑。 「ハガクレ!!!」 「けだもの風情が武士のまねごととは片腹痛い」 続いてあらわれたのは着流しに懐手した東方の剣士。尖り耳から妖精族と知れる。月代はないが金髪を髷に結い、腰には太刀。主なき達人。 エルフローニンだ。

2018-11-09 23:33:01
帽子男 @alkali_acid

「オークずれが、かたちだけまねてサムライきどりか…貴様に真の剣を見せてやる」 腰を落とし、柄に掌をあてる。殺気があふれ出る。 東方オークの大将はかっと双眸を開き、蛮刀を天地二段の構え。 「イアイドー!来るなら来い!」 「ほざけ!」 両者の言葉は通じていないが、意図は伝わっている。

2018-11-09 23:35:42
帽子男 @alkali_acid

オークサムライとエルフローニンは、いずれも必殺の態勢に入りつつ、じりじりと互いの間合いを詰め始めた。

2018-11-09 23:36:24
帽子男 @alkali_acid

一方、西方オークの子供等を襲ったのは禿頭の大兵。沙門のようだが、握り拳を構えたようすから読経よりも打突の技を得意とする類らしい。 「アミーダーポー…拙僧に仏像を砕くまねをさせ、なお生き残るとは…まこと豚人は業深き種族…かくなるは一匹ずつ慈悲をもって極楽浄土に送るよりほかなし…」

2018-11-09 23:40:21
帽子男 @alkali_acid

ガブはふんと鼻息を吐くと、首をぐるりと回し、熊から降りて、うなる獣の肩をたたき、下がらせた。 「死ね」 言うや闇色の鉞を一閃。白と黒の旋風となって斬りかかる。 だが渾身の一撃は武僧が突き出した腕に当たり止まる。 山吹に輝く桑門の素肌は鋼鉄と化したかのよう。 「中林寺金剛羅漢拳」

2018-11-09 23:44:34
帽子男 @alkali_acid

にやりとした武僧はもう足払いをかけ、飛びすさってかわす仔鬼にすばやく迫る。 「極楽へゆけい!!豚人!!」 強烈な内功のこもった掌打が、亜人の少年のむきだしの胸にめりこむ。 「ガッ」

2018-11-09 23:46:43
帽子男 @alkali_acid

倒れたエルフ大仏のあいだで、侍衛の襲撃を受けながら、東方オークはそれぞれれの刀や槍を抜いていきりたつ。 「タイショウ!」 「オヤカタサマ!」 だが角と角のあいだを矢が貫き、次々に射倒していく。 「ヒキョウナリ!」 「デアエデアエ!!」

2018-11-09 23:48:30
帽子男 @alkali_acid

石窟に並ぶエルフ大仏のなかでも、ひときわ大きな一体の螺髪のあいだに、盲目の射手が陣取り、三本の矢を同時に放っては過たず標的を撃ち抜いてゆく。 「匂うぞ…聞こえるぞ…豚人ども…そこか…そこもだな」

2018-11-09 23:50:09
1 ・・ 4 次へ