常世神とエタニティラルバ

常世神に関する一連の物語について考えたり調べたことのまとめ。
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銅折葉 @domioriha

ラルバちゃんのデザイン、常世神としての最も栄え優れている力という名前の意味、生命力を増大させるパワーの所持者という意味合いと一緒に、人間から女神になったプシュケー、いつまで経っても永遠の子供である妖精というところも(特に頭に妖精の臭角があるし)揃えていてすごい。

2018-11-19 21:18:27
銅折葉 @domioriha

籠鳥で、ぬえはもはや妖怪が不要になった時代に人間によって勝手に生み出され、人々の畏れによって力を増大させられた妖怪として位置づけた。 常世神=ラルバは、人が神を自由にしようとして神のよりしろにされて同化した少女であり、神として神らしく振る舞った存在かもしれない。

2018-11-19 21:22:26
銅折葉 @domioriha

当時の一般的な人々の反応としては前者は「こんな恐ろしいものが居るはずがない」であり、後者は「カミを自由にしようなんておこがましい、どうかお許しを」なのだな。

2018-11-19 21:23:39
銅折葉 @domioriha

晩年の秦河勝と大生部多ってのは、東方的にはかなり距離の遠い題材であるところがネックではある。ラルバちゃんが常世神として出てくるので無関係ではないわけだが、メインの視点が河勝なのはなかなか二次創作としては扱いに慎重を要する。

2018-11-20 21:39:28
銅折葉 @domioriha

豪族組は残らず死ぬか尸解の途中。青娥さんはおそらくどこかにいると思うが、直接の関与をしていたかについてはストーリーの度合い次第ではあるかなと思う。河勝が摩多羅神との共通性を描くような立場で、祭祀などにも詳しい老人の場合、わざわざ助言役に青娥さんを置く必要がないんだよな。

2018-11-20 21:41:11
銅折葉 @domioriha

青娥さんが大生部多のほうを誑かしたりした可能性は無いことはないけども、多がそこまでするほどの器かという疑問も残る。多のほうが青娥さんから学んだ不肖の弟子のルートはありそうかもしれない。青娥さんに支配者としての器が足りないと言われて見返してやろうと思ったとか。

2018-11-20 21:43:00
銅折葉 @domioriha

最初、暴れる常世神を調伏するために、スクナヒコナを名乗る小人と河勝が同道するストーリーを考えていたが、常世の国から来た小人が常世神を見て、常世の国に送り返そうとするのが割と自然なので、そこが少し悩ましい。常世神事件は「もうあの頃には戻れない」河勝の物語だからだ。

2018-11-20 21:45:36
銅折葉 @domioriha

いちおう、「次代の秦河勝」として秦の祭祀を受け継ぐことになる、こころちゃんのような女の子(秦念/はたのとなう)と、河勝が一緒に富士川に向かう流れは考えてはいた。秦氏の祭祀と面と舞踊を受け継ぐ要素のキャラ。

2018-11-20 21:47:57
銅折葉 @domioriha

まあ折角だから神霊廟で秦氏っぽいと思われるキャラを絡めていくのは手なんだよな。多の側の手勢が足りないので、ストーンゴーレムのコマとかナルとか出してしまうのも。丁未の乱で河勝がもってきた木がウッドゴーレム四天王になってるんだからいけるやろ。

2018-11-20 21:51:12
銅折葉 @domioriha

橘寺の由来(タジマモリの橘を植えた)と寺伝の聖徳太子の生まれた場所であるというやつ、確かに繋げて考えると河勝が常世神&橘を持ち帰ったみたいなところの動機はしっかりするな。

2018-11-20 22:00:02
銅折葉 @domioriha

常世神事件の解釈、河勝がもういくら悔いてもかつての決断を巻き戻すことはできないと自覚する話なのだろうな。遙か東の地に流れ着いてなお秦の祭祀を守るために聖徳太子のもとで自分たちの生きていける国を作り上げたら、自分の立場はもうかつての自分たちのような存在を許容できなくなっていた。

2018-11-20 22:23:02
銅折葉 @domioriha

秦氏はもはや虐げられた異邦の民ではなかった。 だからこそ彼は、自分が生涯あらわにしなかった感情を、怒りと嘆きを、そのままでは消えてしまうか細い存在となっていた屠自古に託すんだろう。

2018-11-20 22:25:40
銅折葉 @domioriha

常世神事件のお話の思案の続き。スクナヒコナは常世(異界)に帰ったけどその末裔はいて小人族の祖先になったんじゃないかという指摘を受け、お話に針妙丸のご先祖様みたいなのを当てるのはありだなという解釈になりつつあります。

2018-11-21 21:07:34
銅折葉 @domioriha

よく小人説話として(少子部はあくまで幼年の子であって侏儒/こびととは違うそうだが)秦氏関連から話題に出される少子部蜾蠃あたりをもとに造形をしていけばいいかもしれない。(蜾蠃/スガルはジガバチの意味で、桑につく青虫(螟蛉)の幼虫をとって育てるとされた)ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%91…

2018-11-21 21:14:46
銅折葉 @domioriha

ジガバチと詩経における出典と解説関連のメモ。 ジガバチについて xuetui.wordpress.com/2014/08/02/%e3… @pianxingさんから ジガバチ再考 xuetui.wordpress.com/2018/05/24/%e3… @wordpressdotcomさんから

2018-11-21 21:15:33
銅折葉 @domioriha

小子部について、養蚕を営んでいた一族ではないかという推測と共に、彼らの異界とのかかわりや小人、虫神との関わりについての一考。 CiNii 論文 -  「小子部」の背後 ci.nii.ac.jp/naid/110007002… #CiNii

2018-11-21 21:17:38
銅折葉 @domioriha

小子部の異界性は結局スクナヒコナに戻ってきてしまう部分も多いが、歴史的に見ると秦氏に養蚕の役割を持っていかれた立場とも読める。名前がジガバチであること、オオモノヌシとスクナヒコナの対比、雷神をとらえたスガルの説話などもまあ仕える路線ではないか。

2018-11-21 21:23:23
銅折葉 @domioriha

先の論文は万葉集の竹取の翁の長歌「わたつみのとののいらかにとびかけるすがるのごときこしほその…」スガルはジガバチで、蜂のように細い腰の、という比喩なのだがその前に出てくる「海神の殿の甍に飛ぶ」の一節は、ジガバチが異界のものであるというニュアンスを含んでるのではないかという論考。

2018-11-21 21:25:38
銅折葉 @domioriha

そも、スクナヒコナについてちゃんと読み直したら、オオナムチと一緒にやった国作りの中に鳥獣や昆虫の害をはらう為に、禁厭之法を為したというのがあって、むしろ悪いことをする虫は討伐するものであったのではないかということに気付いた。

2018-11-21 21:29:54
銅折葉 @domioriha

出雲は国譲りを迫られて平定された側だけど、それとは別に葦原中つ国には「騒がしく草木や石までも喋り、蛍火の輝く神、さばえなす邪神が多くいた」なので、たぶん自然環境や虫や災害など、高天原には出雲とは別に平定すべき相手がいたということなのではないか。

2018-11-21 21:31:58
銅折葉 @domioriha

ラルバちゃんの髪を飾る葉っぱの話。常世神の系列を考えると橘の葉なのかもしれないが、ギリシャの月桂冠やオリーブ冠のイメージはあるのではないかと思っていた。新世界の神とかの方面からするとチャンピオン、勝利者というイメージもある。 月桂冠 ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%88…

2018-11-27 22:00:22
銅折葉 @domioriha

……のだけども、それに加えて古代の祭祀における鬘(髪飾り)のイメージもあるのではないかと思い至った。こちらの場合、神と対話したり神を降ろす巫女としての役割も見られる気がしている。常世神路線の場合はこちらかもしれない。 衣、裳の婦人 iz2.or.jp/fukushoku/f_di…

2018-11-27 22:02:14
銅折葉 @domioriha

というのも、改めて読んでみるとそもそも常世神で崇められたのはあくまで芋虫(ラルヴァ)であって成虫の蝶ではない。解説もただひたすらに芋虫であることしか説明していない。一匹も羽化した蝶はいなかったのだろうか。時期的な問題だろうか?

2018-11-27 22:03:35
銅折葉 @domioriha

蝶となって羽化するまえに河勝が打ち倒して祭祀をやめさせた、と取ることもできる気がする。蝶になられるとマズいという見通しもあったのだろうか? これは同時に、繭を作る前であったとか、養蚕に使える虫であるということを記さなかったという解釈も可能ではあるが。

2018-11-27 22:05:09
銅折葉 @domioriha

一方で、幼虫である限りこの虫がもたらす恩恵というのはたかがしれているといってもいい。ひたすら食べていずれは成長するであろう=新しき富や若返りをくれるであろう素晴らしい神の幼虫、という期待感が信仰たり得たのだろうか。

2018-11-27 22:06:38
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