東電とメディア・国民とのコミュニケーションの不在について

汚染水対策を題材にして、コミュニケーションがいかに成り立っていないか、という事例を集めてみました。
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Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

当初うたっていた「流入量はほぼゼロ」よりも、はるかに低い遮水性能しか出ていないことは明らかだけど、エネ庁・東電は、凍土遮水壁の単体での評価を先送りしているから、これを「失敗」と言うことは決してしないだろう。(国費を投入した事業だから、なおさらのことである。)

2018-11-22 19:39:58
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

ただ、凍土遮水壁には、一定の効果があるのも間違いないことだから、一概に「失敗」と呼ぶべきでもないと思う。大成功でも大失敗でもない「一定の成功」そうした評価では、なぜダメなのだろうか? ここでも、国民との正常なコミュニケーションは置き去りにされている。

2018-11-22 19:40:23
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

そもそも、凍土遮水壁は「ほとんど水が侵入しない」という想定で計画が立てられたわけだが、現場の技術者が、そこまで効果を確信していたかというのは疑わしい。(国費を投入するために、効果を「盛った」可能性が高いと思う。)

2018-11-22 19:40:47
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

というのも、初期の汚染水処理対策委員会の議事録を見ると、「地中深くから水が浸入していることは、以前からわかっていた(量はわからなかった)」とされているのである。 twitter.com/Kontan_Bigcat/…

2018-11-22 19:41:06
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

@syoyuri 第2回汚染水対策委員会(2013//5/16) meti.go.jp/earthquake/nuc… の「議事概要」を見ると、下層から来る水の量は「今はつかみきれていない」とされていたのです。 しかし、いつの間にか、凍土遮水壁で、ほぼ水を遮断できるという話を盛っているわけです。 pic.twitter.com/qp30Ps4Ssh

2018-09-18 23:40:03
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

最近は、凍土遮水壁についての記事はほとんど見かけなくなっているが、批判がなりをひそめているからと言って、東電のコミュニケーションがうまくいっているとは思えない。(何かのきっかけで、批判が燃えあがる可能性は低くないと思う。)

2018-11-22 19:43:03

 
Case4 地下水バイパス

Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

地下水バイパスは、ほとんど役に立っていない。そのことは、稼働を始めた2014年の秋までには判明していた。それについては、こちらのブログ記事など参照→ konstantin.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/1…

2018-11-22 19:43:23
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

しかし、ようやく地下水の放出について、漁協の合意を取り付けたわけだから、2014年当時、エネ庁/東電は、【絶対に】地下水バイパスが失敗だと認めるわけにはゆかなかっただろう。結果、地下水バイパスは「効果がある」とムリヤリ認定され、その後現在に至るまで、中途半端な運転を続けている。

2018-11-22 19:43:48
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

もうそろそろ、こんな茶番は止めて、地下水バイパスは止めてしまったほうが良いのではないだろうか、と思うのだが、行政の理屈としては、「効果がある」と認めてしまったモノを、簡単に廃止するわけにもいかないだろう。(傍目にはバカバカしいムダ遣いに見えるけど…。)

2018-11-22 19:44:13
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

この先、地下水バイパスの運転が、いつまで続くかは不明だけど、たとえば、建屋の水抜き完了(今のところ2020年予定)などを契機として、地下水バイパスに「不要」という判断が下される可能性が高いと思う。

2018-11-22 19:44:32
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

そして、地下水バイパスに「効果があった」という、見え見えのウソを、取り下げることはしないだろう。(地下水バイパスの問題を今さら取り上げるメディアもないだろうから、この件は、それで終わりになるような気がする。)

2018-11-22 19:44:55
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

しかし、国民とのコミュニケーションは、果たして、それで良いのだろうか?少なくとも、東電事故の反省に立って、透明な原発行政を目指しているのが建前なのに、これほどウソで塗り固めたまま終わるとすれば、後世の人から見れば恥ずかしい行いに見えるのではないだろうか。

2018-11-22 19:45:27
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

ちなみに余談だが、おしどりマコさんは、東電が「地下水バイパス水が基準値を越えた場合の対策を決めていない」→ togetter.com/li/653896 という話題を、東電のダメっぷりを語るネタにしているようだ(2018/11/4 のいわきのシンポジウムでもその話を出していた)。

2018-11-22 19:45:50
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

東電の本音としては、基準を超えた場合は、地下水バイパスは(ほとんど役に立っていないのだから)止めてしまってもかまわない筈である。しかし、そんなことを言うわけにもいかない。おしどりさんは、そこを突いてはしゃいでいるのだけど、これもまた、コミュニケーション失敗の結果だろう。

2018-11-22 19:46:25
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

念のために書いておくと、サブドレン・地下水ドレン処理水の場合には、もちろん、基準値を超えた場合の手順について定められている。 twitter.com/Kontan_Bigcat/…

2018-11-22 19:46:45
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

メモ)2018/6/20 東電「サブドレン他浄化設備の吸着塔構成の変更に関する補足説明」 www2.nsr.go.jp/data/000236661… 主要4核種以外の「その他の44核種」の確認の考え方、及び【逸脱した場合の処置】の記載あり。

2018-06-29 16:33:54

 
Case5 サブドレン

Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

目下、一番心配なのは、地下水のH-3濃度が高いために、1・2号機周辺のサブドレンが大量に停止していて、建屋流入量の低減や、建屋のドライアップが計画通りに進みそうにない、ということだろう。 pic.twitter.com/RfmIBbahq3

2018-11-22 19:47:13
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Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

サブドレンの水位は、1・2号機の山側と、1号機海側のNo.1、No.2で高くなっており、計画したようには下げられなくなっている。 pic.twitter.com/JOUAWpXs1X

2018-11-22 19:47:42
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Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

汚染水発生量は、現在 200m3/日程度で、なかなか下げることが出来なくなっている。 twitter.com/Kontan_Bigcat/…

2018-11-22 19:48:05
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

「汚染水発生量の推移」出典:2018/11/3 現地調整会議資料→ meti.go.jp/earthquake/nuc… 2017年からは微減に留まっている。 pic.twitter.com/ggySsKy6ws

2018-11-09 00:40:56
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

汚染水発生量は、150m3/日程度まで下げるのが当面の目標だが、このまま下げることができないと、現在のタンク貯留の限界まで、予測よりも早く到達することになる。(今のところ、この問題に対しての、有効な対策は示されていない。) twitter.com/Kontan_Bigcat/…

2018-11-22 19:48:28
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

続き)「汚染水発生量の要因別実績」(出典:前ツイに同じ) 計画通りに減らせられないのは、やはり1、2号機周辺のサブドレンが大量に停止して、水位が下げられないのが大きいのではないかなぁ。 pic.twitter.com/YdgtPisism

2018-11-09 00:45:49
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

東電はこうした情報を隠しているわけではないけれど、状況をわかりやすく伝えようとはしていないし、こんなことを伝えるメディアもないから、ここでも東電と国民のコミュニケーションは断たれている。また、東電は地下水汚染の原因については明らかにしようとはしていない。

2018-11-22 19:48:50
Kontan_Bigcat @Kontan_Bigcat

サブドレンの汚染状況を見ておくと、サブドレン No.1は、ずっと H-3濃度が高かったのだが、最近、Sr-90濃度が上昇して来ている。これは地下水による移流・拡散が原因だとおもうけど、はっきりした理由はわからない。(H-3濃度は最近は高くないが、汲み上げたらおそらく上昇する。) pic.twitter.com/rtiedICEe3

2018-11-22 19:49:18
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隣接するサブドレン No.2も、No.1 と同様の状況にある。Sr-90濃度が上昇してきたことから、汚染の原因は、事故後の数年間にトレンチ経由で漏れ出した建屋滞留水の可能性が高いけど、流出経路は不明である。 pic.twitter.com/B81WNHBQiX

2018-11-22 19:49:50
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サブドレンNo.23~No.27は連通しており、No.27の汚染が最も高いことから、この付近に汚染源があると思われる。(Sr-90濃度が高いことから、この原因も建屋滞留水の可能性が高い。)No.27についての最新の報告はこちらにある→ www2.nsr.go.jp/data/000252172… pic.twitter.com/iHN9sacyDH

2018-11-22 19:50:25
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サブドレン No.23~27 は連通しているため、そのどれかで汲み上げが行われてきたが、しだいに汚染が広がって、どの井戸の汚染も高くなってしまったため、現在は、間欠的にしか汲み上げができない状況となっている。(図はNo.25のグラフ) pic.twitter.com/n1DJIDwT1y

2018-11-22 19:50:58
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