催行
本部半島のカルスト巡検は基本的には一日コース。それを半日に詰め込んだことにはやや無理があった。おかげでオプションが充実した面はあったが・・・ということでまとめツイート繋げます。 twitter.com/s15taka/status…
2018-11-18 20:29:50本部半島巡検メモ(アウトリーチバージョン):日本列島の地質構造と仏像構造線(道の駅許田)→地下水涵養・流出(塩川)→円錐カルストとドリーネ(本部半島・山里)→ウバーレと地形改変(本部半島・大堂)→石灰岩と風化・侵食プロセス(今帰仁城跡)→琉球弧の地史と背弧海盆(今帰仁城跡から)
2018-11-17 22:49:57道の駅許田(Stop 1)での解説事項:西南日本弧と東北日本弧、糸魚川―静岡構造線、棚倉構造線、中央構造線、仏像構造線、秩父帯、四万十帯。地質学的には日本列島をどうみればよいか。名護の市街地は仏像構造線。慶良間列島と渡名喜島への連続の問題。次への問いは「秩父帯はどんなところか?」
2018-11-18 20:36:03塩川(Stop 2)での解説事項:地下水涵養と地下水流出、水収支、水質。塩川は降雨に対する流量の応答がよい。海水の影響は受けているものの主に降水が起源であることは、ゼミの学生の野外観測によっても解明済み。しかしトレーサーは失敗した。次への問いは「地下水はどうやって形成されるか?」
2018-11-18 20:40:29日曜は北部へ。酷い二日酔いで、集合場所で嘔吐し、息をするのもやっとというコンディションでこの日が始まるとは。そんな自分にも衝撃だが、この塩川はより衝撃で、塩分の混じった水が湧くという。更なる衝撃は説明板に世界に2つしかないと書いてあるのが事実ではない(他にもある)ということ。#湧水 pic.twitter.com/k70xtWlVu5
2018-11-20 21:36:30塩川。写真では分かりづらいが、想像したより多量の水が湧いていた。ここで行った調査によれば、降雨の影響が大きいという。調査時のエピソードが面白すぎて、「何故湧水に塩分が混じるのか」についての理解が後回しになってしまった。混合層という言葉が出ていたが、具体的にイメージしづらいからか。 pic.twitter.com/tBZkXwwPqi
2018-11-21 09:07:01塩川のほとりにはたくさんのオカヤドカリがいた。アフリカマイマイの殻を背負ったオカヤドカリ。説明時に邪魔になると思ってどかしたら、病気を持っているから触らない方がいい、と。後程調べると、危ないのはアフリカマイマイであり、その死後の殻を借りているオカヤドカリに関する記述は見つからず。 pic.twitter.com/TJQdrMDV5S
2018-11-21 21:58:11アフリカマイマイの殻が危ないことを触った後に知らされると、人は松重豊のリアクションをしてしまうのだな、ということが分かった。
2018-11-21 21:59:56山里ドリーネ(Stop 3)での解説事項:円錐カルストとドリーネ。ポノール(吸い込み穴)周辺を歩きながら地形を丹念に確認、閉じた凹地であることをかなりしつこく説明。私が研究してる気候地形学の話題はややこしくなるのでバッサリと省略。次への問いは「ドリーネが発達するとどうなるのか?」
2018-11-18 20:43:17続いては円錐カルストに囲まれた、コックピット型のドリーネへ。藪を漕ぐ一行をよそに、わたしはこの溜池の目的について考えていた。谷ではない、即ち出口がないから下流に潤すべきものはない。僅かに畑はあるが田圃はない。溜池の所有者に関する表記がない。水草が生え沢山の魚類がいた。 pic.twitter.com/JJBF31PSxl
2018-11-21 22:10:26雨水の調整池?そんなものはこの地ではおそらく不要、この奥にあるポノールが一手に排水を引き受けている。そんなことを考えていたら、溜池に「味のついたパンは与えないでください」という看板があり、じ、じゃあ味のついてないパンならいいのか、と思考が淀んだ。うーん、もしやビオトープなのかな… pic.twitter.com/TDluqUt8lv
2018-11-21 22:14:55@nama_kaeru これは本部町が農家の依頼に応えて造った農業用水目的の溜め池です。このドリーネくらいしか使えない。このドリーネのジオサイトとしての価値は当日解説したとおり。担当職員は私に対して弁解してましたが、ジオパーク準備中にこの人為的改変をやってかなり顰蹙を買う結果に。
2018-11-24 22:16:49@s15taka そうなんですか!畑が少しだけありましたね。ため池というには、どうも不思議な印象もあったんです。沖縄の他のため池を見ていないからなんとも言えませんが。
2018-11-24 23:18:54大堂ウバーレ(Stop 4)での解説事項:ドリーネが連結したウバーレ。本当に閉じた凹地なのか360°見渡して確認。一見すると切れてみえるポイントまで移動、石灰岩の切通であることを確認、地表の水系と地形が閉じてることを視認。次への問いは「カルスト地形をつくる石灰岩はどんなものか?」
2018-11-18 20:46:49ドリーネが複数連結することでウバーレとなる。1つのドリーネに1つのポノール(これに例外は無いのか聞くの忘れた)があり、その集合であるウバーレにはボスとなるポノールが居ることになる。ボスという例えが良すぎて、ボス以外のポノールがどうなっていくのか、という点を考えるのを忘れてしまった。 pic.twitter.com/IGyOFEbWHt
2018-11-22 08:20:35ポノールから流れてきた水の出口。ここにきたとき、アドレナリンが出まくったのか二日酔いが治った。尾方さんも言っていたが、これは天然の暗渠といえる。小さい頃から鍾乳洞が好きで、暗くてじめっとしているところが暗渠との共通点かと思っていたが、そのものだったんじゃないか。 #カルストツアー pic.twitter.com/HBkydfs9xM
2018-11-23 09:02:02天然の暗渠 by尾方博士 #ドリーネ #ポノール #ここがたぶん出口 pic.twitter.com/tC6fwte7pZ
2018-11-18 19:50:52その天然の暗渠のさき、人工の暗渠が接続していた。白いフェンスは天然暗渠と人工暗渠の境界だ。なんという最高の場所!このまま流れを辿り続けたかった…。嗚呼自分が好きなものって、地下を流れる水(とその構造)なんだなと改めて思う。因みにこの日は流量はほぼなかった。#カルストツアー pic.twitter.com/9x0HXAQaE7
2018-11-23 09:07:55ポノールやらドリーネやらの用語はスロヴェニア語、カルストはドイツ語という話になった。脳内でポンと浮かんだのはヴァイス・ヴルストだった。その途端カルストが、ヴァイス・ヴルストのような、かるかんのような、白くてフワッとした食べものっぽく思えてきたが、恥ずかしいので誰にも言わなかった。
2018-11-23 09:14:45