科学論文にこんな用語を使っていいの? - 生態学における「性的嫌がらせ」

"Journal of Ecology"に掲載された生態学に関する論文タイトル、 "Sexual harassment sustains biodiversity via producing negative density-dependent population growth 繁殖行動上の「性的嫌がらせ」が自然界の生物多様性を維持する" …科学論文が「性的嫌がらせ」なる日常語や人文用語を用いることの妥当性について議論する https://univ-journal.jp/23643/
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奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

@Cristoforou すいません少し誤解していました。社会問題としては、という注釈の上では微妙かもしれません。行動上では無関係とは言えないと思います。

2018-11-28 21:01:13
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

@Cristoforou おそらく学術的定義は唯一のものではなく、もっと表面的な「おもにオスのメスに対する執拗な嫌がらせ行動」を指すのが本来だと思います。それはさておき、当方の見解を整理しますと、

2018-11-28 22:00:41
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

@Cristoforou まずこの用語について、本来は人間でのそれと動物でのそれは少なくとも表面上似ているものとして使われ始めたであろう、ということ。その後、行動学の分野で価値中立的な言葉として40年近く確立した用語としての地位があったこと。最近でもふつうに使われている言葉であること(これは検証済みです)。

2018-11-28 22:06:17
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

@Cristoforou その上で、最近の社会通念上、常識とのコンフリクトを起こしうる用語であるため、おそらく将来的により無難な表現に言い換えるのが妥当であろうとも思います。つまり、問題がないわけではないという認識です。

2018-11-28 22:08:08
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

@Cristoforou ただ、僕自身はこの問題の当事者からはやや外れた位置にいると認識していますが、他に現在同じような現象を言い換える用語が提案されていない以上、今回の用例は妥当な手続きでなされたものであって、編集も含めて瑕疵があったかどうか疑問だという考えです。

2018-11-28 22:13:17
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

@Cristoforou 今回の状況で、一部の人々があのような形で一方的に批判していたのはややフェアではないように思いました。少なくとも価値中立な意味で用語を使っていたに違いない当事者の納得が得られるものとは思いがたく、生産的な態度とは思えません。

2018-11-28 22:17:54
平野暁人/HIRANO Akihito @aki_traducteur

@Cristoforou はい、それです。ところで先日、北村さんの記事をきっかけに『説教したがる男たち』を読んでとても勇気づけられました。余勢を駆って『自分ひとりの部屋』も再読し、自分も日常を闘い他者の尊厳を、ひいては自己の尊厳を守って生きようという思いを新たにしました。良い記事をありがとうございました。

2018-11-28 22:25:58
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

@Cristoforou ですので、社会問題に明るい人文学の専門家が、この用語を(価値中立的な意図で)使っている研究者コミュニティに対し、何が問題でどのように言い換えるべきか丁寧に話し合い、コンセンサスが得るのが理想的な姿かなあと思います。以上です。

2018-11-28 22:27:24
Hoso🐌 @MasakiHoso

twitter.com/Cristoforou/st… twitter.com/Cristoforou/st… この2点が問題であるなら、sexual harassmentという語の使用は論文の文脈上適切であること、現在も世界的に専門分野において使用されていること、植物に対しても適用できる概念であるとのコンセンサスがあることの3点から、問題はないことになる。

2018-11-28 22:30:40
Hoso🐌 @MasakiHoso

@Cristoforou 植物に適用できるのは論を待ちません。「性選択」が植物に適用できるのと同じです。批判については、SNSだから大げさに振る舞う人が目立つのでしょう。近年の学術雑誌に掲載されているケースは別段少なくありませんし、問題視された例を私は知りません。語の和訳は問題にしていません。

2018-11-28 22:41:14
Hoso🐌 @MasakiHoso

@Cristoforou 動物と同様に植物にも性があるものが多く、性があれば繁殖上の利益が雌雄間で異なるためにさまざまな相互作用が発生します。そこでは植物も動物も関係ないので、適用可能であることは自明ということです。結婚の例がどう理解の助けになるかわかりませんが、法はヒト以外には無効なので適用できません。

2018-11-28 22:52:11
Hoso🐌 @MasakiHoso

@Cristoforou 論文の問題視された点として、植物にsexual harassmentを適用したことを挙げられていると思ったのですが、ここで問題視されているのはプレスリリースの文面ですか。別の問題であることはまったく同意ですし、より適切な訳もありえると思いますが、何がなぜ問題になるのかわかりかねます。

2018-11-28 22:59:49
Hoso🐌 @MasakiHoso

@Cristoforou 「法はヒト以外には無効なので適用できません。」とはそういう意味ではありません。法で定められた制度が動植物にあるはずがないということです。 学術用語としての使用は、専門分野としても文脈上においても問題はなかったということでよろしいですか。

2018-11-28 23:08:01
Hoso🐌 @MasakiHoso

@Cristoforou 問題になるとすれば植物に対してsexual harassmentという語を使用した点と考えましたが、そうではないということがわかりました。

2018-11-28 23:10:50
Hoso🐌 @MasakiHoso

@Cristoforou 文脈上問題があると考えられるのはなぜですか?学術用語としてのsexual harassmentは、定義上、使用するのが適切な論文ですが。

2018-11-28 23:12:31
仁見 洋吾(The Advocates for Human Rights) @blue_wind7

@MasakiHoso @Cristoforou "sexual harassment"という言葉を、生物の進化上意味や意義ある概念として用いられているような印象を持ちました。社会的に価値判断を含む用語を学術用語として定義して使用することはナイーブに過ぎると思います。端的に行って、セクハラの正当化に利用される危惧は当然と思いますが。

2018-11-28 23:29:12
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

@Cristoforou この言明は「納得」が得られるものでしょうか。用語の安定性は学問の根幹に関わることです。少なくとも学問上は正当な文脈で使われている用語を、誤解を招くから問題であるとだけ言うのは一方的な意見に感じるのですが。

2018-11-28 23:44:12
Hoso🐌 @MasakiHoso

@Cristoforou 社会的には別の意味を持つ専門用語は珍しくないでしょう。進化やエコシステムを言い換えなければならなくなったら困ります。今回のケースで擬人化するとして、セクハラで生物多様性を維持できると主張するのはどんな文脈でもだいぶ無理があるでしょう。誤解を避ける努力はあるべきだとは思いますが。

2018-11-28 23:44:23
奥山雄大(茨城県在住関西人) @yokuyama

だんだん行動生態学者が感じてるであろう反感を共有してきた。いや、ニュートラルなつもりなんですが。

2018-11-28 23:49:21
Hoso🐌 @MasakiHoso

@Cristoforou 擬人化のリスクを完全に避けることは不可能であるため、程度の問題ということになるでしょう。日本語訳に対して示されていた懸念もここに至ろうと思います。日本語であれば社会的に普及している語は「セクハラ」であり、「性的嫌がらせ」といった別の訳は擬人化リスクの緩和努力とみなせます。

2018-11-28 23:59:10
Hoso🐌 @MasakiHoso

@Cristoforou 「性的嫌がらせ」より「セクハラ」のほうが適切だったと?

2018-11-29 00:04:34
草💦30代障害者教授(CEO)(手帳3級) @n0rr

@MasakiHoso @Cristoforou sexual harassmentか性的嫌がらせなら生態学用語としてわかりますけど、セクハラは生態学用語にないですよね…

2018-11-29 00:13:19
Hoso🐌 @MasakiHoso

@Cristoforou より適切な訳語はあることでしょう。何度も言うように程度の問題でしかありません。混同する人間が観測されてから対応すればよい話と思います。

2018-11-29 00:16:37
Yo_Mitani @yo_mitani

英語での専門用語と、日本語での意味の違いは気をつけないと誤解を生む、という例だと思う。そして今話題の「性的嫌がらせが多様性を生む」という見出し。野生動物に対するharassmentという単語を見慣れている私でも、ヒヤッとしました。

2018-11-29 01:09:47
Tetsukazu Yahara @TetYahara

私は、花粉と卵の相互作用過程に、「性的嫌がらせ」という動物的表現を使うことにはかなり抵抗を感じます。意識がなく、生殖プロセスも大きく異なる植物に、この表現が適しているとは思えないですね。概念的一般化は構いませんが、その場合、「嫌がらせ」という動物的表現は避けるほうが良いでしょう。 twitter.com/MasakiHoso/sta…

2018-11-29 07:45:27