千葉ガールとシティボーイ

ずっと愛してた。どれだけ遠くても 私はあなたを好きだからそばに居たのに。 …アユ、忠義、裕ちゃん、わたし。 結局みんな、ないものねだり ね。
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はぐ🕊 @516hug

三角座り。自分の膝におでこを付けて、塞ぎ込んだ気持ち。鳴り始めたコール音に次は耳を塞いだら、閉じた目から、あたたかいものが頬を流れて、やがて落ちた。「……」なりやんだ携帯を握りしめる。画面を上に向けた時、新しく浮かんできた文字は、〈好きやで〉

2018-12-02 22:34:45
はぐ🕊 @516hug

もうダメかな。ほんとはずっとわかってた。自分の気持ち。認めたくなかったんだと思う。痛くて苦しくて、それなら見えないようにって…「……」スマホを手にとった . 横山side 何周か泊まって少し見慣れてきたホテル。「裕ちゃん」その待ってた声に振り向くと[なーんちゃって。〇〇じゃないよ?]

2018-12-02 22:53:05
はぐ🕊 @516hug

「忠義」『ありがとう。会ってくれて』向かい合う形で座る。「………忠義の事は、許せない。」『そう、やんな』小さなコーヒー店。先に来ていた彼はシンプルな服装で、白のパーカーにジーンズ。プライベートでは、いつも面倒臭いってそんな力を入れないはずの髪の毛は、ちゃんと綺麗に調えられていた。

2018-12-03 18:04:09
はぐ🕊 @516hug

「本当に許せないし、…許したくもない」そう言うと、忠義はテーブルに視線を落としてく。「でも別れよって言ったあの時の、忠義の顔が頭から離れなかった」その言葉に、顔を上げて、私の目を見た。「どうしても忘れられなかった。」『〇〇…』「どこかで期待してる自分も嫌いで苦しくてたまらなくて」

2018-12-03 18:18:31
はぐ🕊 @516hug

「裕ちゃんといて、優しくしてもらう度にその苦しさは増してく一方で」「もう自分の気持ちがわからなくなっていったの…、忠義のせいでっ」『…』不意に重ねられた手。その体温にピクっと肩が揺れる。『好き、やで』やめてよ、それを言わないで欲しいのに。『……やり直してほしい…』「忠義…っ」

2018-12-03 18:58:31
はぐ🕊 @516hug

「…幸せになれる?」『っ、する、幸せにするっ』「…なれるかな」『お前となら何処でも行く、田舎も行く』「嫌いじゃん田舎」『や、テレビやから大袈裟に言うただけで森とか自然とか素敵やな~って思うし、』「……私はイルミネーション好きだけど、違うでしょ?」『好き好きイルミネーション!』

2018-12-03 19:08:49
はぐ🕊 @516hug

「…忠義に信頼ないよ、?」『……わかってる…』「…アユと連絡取ってる?」『もう取ってない』「その言葉も信じられない」『うん…』困った顔をして笑う彼に、私は言葉を何も返さなかった。 . 「裕ちゃん」その日、彼を呼び出した。『決めたんやな』ギュと握った手のひら。『幸せになれるとええな』

2018-12-03 19:30:07
はぐ🕊 @516hug

横山side じゃあね、も、ありがとう、も、ごめんねも何も言わず、俺の前から立ち去る彼女を背中を見てた。…見えんくなるまで見てた。『…』そして俺は携帯を取り出し、とある人に電話をかける。『…うん。…これからお願いします。』そう一言だけ伝え通話を切り、辞めていた煙草を、口に加えた。

2018-12-03 19:45:45
はぐ🕊 @516hug

忠義とまた始まった日々。『今度さ、休み取れそうやねん、旅行とか行かん?』「え、」でも戸惑う。だってこんなの、久しぶりだから。忠義に旅行に誘われるなんて、いつぶりかな。少し構えてしまって。『…言うたやん、幸せにするって…旅行とかも行こ…?』手を握られ、優しくさすられる。

2018-12-03 21:07:56
はぐ🕊 @516hug

忠義が言ってきたタイミングは、シフトを出す前だったから運良く休みも取れて、2泊3日の旅行に行けることになった。『リセッシュいるかな~』って忠義が楽しそうにキャリーケースに衣類や物を入れてる。私もはやく用意しなきゃな、って野菜を切りながら思ってたら、ポッケの中の携帯がLINEを知らせた。

2018-12-03 21:15:09
はぐ🕊 @516hug

LINEを見たら「え、、」裕ちゃんからで、その内容は私の野菜を着る手を止めさせた。「ごめん忠義、ちょっと買い足し行ってくる」エプロンの結び目のリボンを解き、適当に畳んでカウンターに置く。『えっ、、?』忠義も用意する手が止まったのか、部屋中を動き回る私を目で追ってる。「ごめんねっ」

2018-12-03 21:21:52
はぐ🕊 @516hug

大倉side 『〇〇っ?』急いで出ていった彼女。買い足す物って……?だってもう、料理ほぼ出来てるやん…?キャベツ切ってただけやのに…しかも、買い足すだけやのにお気に入りのリップ塗る必要、あったんかな…。纏めてた髪も下ろして。けど…深く考えるのはよそう、と、首を軽く振った。

2018-12-03 21:33:38
はぐ🕊 @516hug

「裕ちゃん!!?」急いでドアを開け、駆け足でリビングへ。『…〇〇』「……へ…」裕ちゃんからのLINEは、「大変なことになった…今すぐ家に来てくれ、って…、はぁ…はぁ…」『…』見たところ裕ちゃんは何にも無いように見える、けど…って思ってたらいきなり抱き締められた。「裕ちゃん…?」『…』

2018-12-03 21:42:48
はぐ🕊 @516hug

『ほんまに来てくれるんやな』「え?」なんて言ったの?って思って聞き返したけど、『何もない。』「裕ちゃん、どうしたの?」『…』返事を待ってたら、「っ、…!」首筋に淡い痛み。「ゆ、…ちゃん?」そのまま黙って寝室に連れてかれて、状況を飲み込めないでいたら柔らかいベッドに押し倒された。

2018-12-03 21:47:46
はぐ🕊 @516hug

「ちょっと待って、裕ち『あの人のゆう通りやな』キスマークが付くか付かないかの加減で首筋に吸い付いてく裕ちゃん。足の間には裕ちゃんの足が入ってて、「あの人って、っ、」ビクッと身体が跳ねる度、裕ちゃんの、私の肌に吸い付く力が強まってく。「裕ちゃんっ、だめっ」ニットの中に手が入ってきた

2018-12-03 21:58:19
はぐ🕊 @516hug

ブラの上からやんわりと揉まれる胸。それに伴い私の呼吸も荒くなってって、やがてブラを押し上げられて直で揉まれはじめると、なんにも言わない裕ちゃんを見つめるしか無くなっていき、力も抜けてきた。『俺の事ちょっとでも気になってるなら、絶対来るはずやって』私の手首に唇を押し当てながら話す

2018-12-03 22:10:47
はぐ🕊 @516hug

そんなの、誰に…?って返したいけど、頭が、身体が、甘い麻痺に踊らされてきて、私の口から吐息が漏れると、それを見逃さなかった裕ちゃんが舌を絡めながら唇を合わせてきた。『誰か知りたい?』「はぁ…は」キスが終わる頃には、裕ちゃんの長い睫毛と少し火照った頬をボーとながめてた。『アユさん』

2018-12-03 22:23:42
はぐ🕊 @516hug

横山side あの日、ホテルの前で、「裕ちゃん」[なーんちゃって。〇〇じゃないよ?]『アユさん…』俺を呼んだのはアユさんやった。[すっごい好きなのに、〇〇の事手放しちゃうんですねえ~]『惚れた女には笑ってて欲しいだけです』[うわぁ~笑、すごい良い人~。]『別に』[私に冷たいんですね]

2018-12-03 22:29:45
はぐ🕊 @516hug

『…帰ってください』[ねえ、いい事教えてあげましょうか]『…』無視してホテルに戻ろうとした足を、『〇〇の事。』彼女の名前を出して、アユさんに無理矢理止めさせられたようにも感じた。[〇〇はね、繊細だし、我慢しちゃうけどそれ以上に、すごく素直な女の子なんです。]『何が言いたいんすか』

2018-12-03 22:34:39
はぐ🕊 @516hug

[横山くんの身に何かあったら、すぐ飛んできますよ、多分ね]『…それは別に不思議な事じゃないでしょ、僕もメンバーや弟になんかあったらすぐ行きますし』[そうかな?]俺はこの人が苦手や。[〇〇が横山くんのことどう思ってるか、試してみたらどうです?]『…』[今日振られる横山くん笑]

2018-12-03 22:40:24
はぐ🕊 @516hug

[私は忠義くんが好き、横山くんは〇〇が好き。…私たち手組んだらお互いの欲しいもの、手にできると思いません?…少なくとも横山くんは確実だと思うけどなぁ~]『…』同盟を組もう、とでも言うようにス、と差し出された手。それを無視して、ホテルに戻った。[ま、どうせすぐ連絡来るだろうな]

2018-12-03 22:46:08
はぐ🕊 @516hug

それからすぐに、〇〇に振られた。その時のタイミングといい、アユさんのことばが糸を引いていたのも相まって、捨てられずにいた前ポケットに入ってたアユさんの番号が書いた紙を広げ、[横山くん?]『…うん。』[さっきの話、飲む事にしてくれたんですか?]『……これからよろしくお願いします。』

2018-12-03 22:50:43
はぐ🕊 @516hug

正直言うと、この行為に後ろめたさよりも好奇心が勝ってた。純粋に、〇〇の気持ちが知りたいって。でもすぐには行動に移せへんくて、でも、、LINEのトプ画とか〇〇が帰る度に、あ、これ大倉とお揃いのコップなんかなぁ、とか考えたり、楽屋で大倉と会って、最近幸せそうな大倉の顔見てたら…『…無理』

2018-12-03 22:56:10
はぐ🕊 @516hug

貴方side 裕ちゃんとの行為後、「…裕ちゃん…」まだ私は何が起きたのか、横にいるのは本当に裕ちゃんなのか、わからずにいた。『帰る?』「え…」『大倉待ってるやろ?』ちゅ、と柔らかいキスを落として私の頬を撫で、帰らせてくれた。夜道を歩き、一体何が起きたのと考えたけど分からなくて

2018-12-03 23:04:02
はぐ🕊 @516hug

帰ると、忠義が当たり前だけどいて、『〇〇…』と1度呼んで抱きしめた。『どこ行ってたん?』「……」なんにも言えない、言えるわけない、でも忠義もなんにも言わなかった。 . 大倉side それから数ヶ月。アユから連絡は途絶えることなくて[忠義くん会お?]って何回も誘ってくる。[寂しくない?]

2018-12-03 23:09:20
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