- Uroak_Miku
- 1697
- 4
- 0
- 0
魔犬との死闘を辛くも生き残り、回収予定地点である岩礁そばに着水するサンタ・クルス。この後、無電をうつのですよね。あの世界におけるモールス信号で。どんな文面なのか想像すると楽しくなる。
2018-12-08 23:14:27「〇〇〇キショウツウホウ 1ニチメ カイセイ 2ニチメ ハレ 3ニチメ ドシャブリ カミナリ センチョウフショウ ミナトイリ 4ニチメ テンキフメイ 5ニチメ テンキフメイ ホンジツ ドシャブリ カミナリ ミナトイリ ゼンインブジ」
2018-12-08 23:19:13操縦席から無電を送るシャルル。それをいつのまにか後部座席から身を乗り出して、トンツーの音を聞いて音読してみせるファナ。南の島で飛空機のイロハを教わっていて(原作では機銃の使い方のみでしたが私のアニメ化案では操縦の初歩まで教わってしまう)無電も一晩で覚えてしまうの。
2018-12-08 23:22:37そして「ドシャブリ カミナリ」とか音読しながらちょっといたずらっぽく微笑む彼女を、打電終了後にシャルルが肩越しに見上げて苦笑。 彼女がもはやただの荷物ではない、空を飛ぶバディになっている様が一発で観客に伝わる。
2018-12-08 23:24:45そして観客である私たちも、彼女の飛躍的成長ぶりと、シャルルとの信頼関係の誇示に苦笑する。「ああ南の島でモールス信号を習ってたね姫様」「ドシャブリカミナリというのはさっきの戦闘のことだな」とか客席のカップルがつぶやく様子が目に浮かぶ。
2018-12-08 23:27:58翌朝、お迎えがやってくる。迎えのボートがサンタクルスに着き、将校がいきなりシャルルに殴りかかる。 砂金を二袋わたす演出にしたい、私なら。
2018-12-08 23:29:47原作小説では、シャルルが無電で旅の報告をどの程度まで行ったのかはっきりしない。戦闘があったこと等、無電しますよねきっと。つまり迎えの連中は、シャルルが根性を見せて窮地を(二回も)脱してみせたことはすでに無電で知っているはずなのですが。
2018-12-08 23:33:02私の案では、殴り倒すのはOKで、その後にちゃんとフォローをいれる。機銃を食らった痕でいっぱいのサンタクルスの機体を、迎えの将校が見上げて、感心顔にさせるの。 「たいしたものだ…」 そして身をかがめて、砂金の袋をシャルルの目の前に(殴られて翼の上に横たわっている)ふたつ、順に置く。
2018-12-08 23:38:58そしてこう切り出す。「よくやってくれた。報告は、予定どおり基地で行ってくれ。でわ」と敬礼。シャルルは翼の上でなんとか身を起こしてあぐら座りになっている。
2018-12-08 23:42:32彼女はすでに自分を飛空士の一員と認識している。原作でもシャルルからそう宣言されて歓喜しますよね。私の案ではそこにさらに追加。前に述べた案ですが、彼女を脱出させるために基地の飛空士全員が囮として出撃してくれたことを、お別れ前にシャルルから告げられて衝撃を受けるファナ。
2018-12-08 23:47:49そして「私は歴史からも記録からも消されるのです。最初からわかっていました」と言い切るシャルル。その後彼が迎えの将校に殴り倒されるのを目のあたりにして、彼女は瞳を全開にして衝撃を受ける。少しの間を挿んで「シャルル!」と叫ばせる。迎えチームに体を抑え込まれながら叫ぶ。
2018-12-08 23:50:20同じ飛空士仲間が殴り倒された…というだけではなく、バディであり、そして「夫」である男が、自分の目の前で殴り倒された…そしてこのとき彼女は体の痛みを感じる。自分のために死んでいった飛空士たちまでが、こうやって見下され、殴り倒されている、と。
2018-12-08 23:53:16それから最下層の人間、それに混血児が、自分の国でどんなに地位が低くて、不条理な目にあっているのかを、目の前で見せつけられ、そして痛みを共にするわけです。 女王になって国政を変えねば…という決意への動機づけとなる。
2018-12-08 23:54:55