- Uroak_Miku
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南の島でキャンプ。シャルルのサバイバル能力に驚嘆する姫様。ここから「私をつれて逃げて」願望がわいてくる、映画館の女性観客の心のなかにも。 夜になり「凄腕パイロットなのね」「いえ」「あれだけ追いかけられても逃げきるのだから」「一度、撃墜されたことがあります」「!」「本当ですよ」
2018-12-10 11:42:32「ひとり、とんでもないのが敵にいます。機体に犬のマークをつけていて、ビーグル犬です。私らは『ビーグル』って呼んでいます。ビーグルから逃げ切ったものは今のところいません」
2018-12-10 11:44:48これが後半の一騎打ちの伏線になって、ビーグルが現れたとき観客の私たちはシャルルとともに叫ぶわけです。「? ビーグル!」 これで観客は男女ともに二人に完全シンクロする。
2018-12-10 11:50:32彼は前に一度ビーグルに撃墜されていて、その再戦となるわけですが、撃墜シーンを描くのはまずい。シャルルがへぼパイロットであると、観客には誤って印象付けてしまうから。それで最初の空戦を逃げ切って南の島でとりあえず平和なときを過ごしているときに、回想フラッシュバックで触れさせるの。
2018-12-10 11:55:11「ウルトラCの技で逃げ切って見せたシャルルでさえ逃げ切れなかったという、怪物機が存在する…どんな奴だそいつは」と観客に期待させる。『ジョーズ』中盤で海水浴場が血まみれにされてサメが捕まるのだけど「違う、これよりでかいはずだ!」と学者が鑑定する。観客は「するとジョーズって…」と震撼
2018-12-10 11:57:49南の島で、姫様は飛空機のイロハを習い、操縦のイロハも教わる。実際に座席に座って機を動かし、海面上を滑るのみとはいえ島を一周したりしてね。私たち観客も彼女の体と目を通して、操縦を学んでいく。そして後半の空戦で、シャルルがどういう判断でこう機体をひねったのか等を即座に理解する。
2018-12-10 12:02:05「ああ両足にペダルがあって、それを踏むと後ろのタテの翼の後ろ部分が左右に振れて、それで海面に並走しながら機体の向きを左右に振れるわけだな」「ああすると後ろから狙い撃ちされても外せるんだね」等。
2018-12-10 12:04:13でビーグルとの死闘があって、勝ち残って、翌日の別れがあって…別れ際にシャルルが「我々のために仲間たちが和解して囮になってくれました。この戦争がどれほど愚かな判断のもとでなされているのか、貴様から未来の女王様によく説いてやってくれ…そう全員から言われました」
2018-12-10 12:08:19このとき姫様が悟る。南の島で彼が飛空機の基本をあんなに丁寧に教えてくれたのは、私に飛空士の心をわかってもらって、そして女王になったときに国の舵をきってほしいという願いから、それも今はもうこの世にいない、基地のほかの飛空士たちの代表として彼はそうしてくれたのか、と。
2018-12-10 12:10:16うーん「国王陛下に直接進言できるのは姫様しかいない、だから彼女を貴様が説得しろ」かな。私の案では、戦争は長期化して、そのあいだに彼女の(事実上の)婚約者である王子が戦死し、国王も崩御することになっているのだけど。
2018-12-10 12:25:15われながらしぶとく考える。今、終盤まで追い込んだ例の仕事のフィナーレを探っていて、そのうえでとても参考になるんですよこの物語。
2018-12-10 12:13:15