- eguchi2018
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模倣と協力の相互促進的関係…生後18ヶ月の子どもは、自分を真似している大人の方をそうでない大人よりも助けようとする(落としたものを拾ってあげたりなど)。pp.277-8.
2019-01-29 06:17:00「全てのヒト社会を分けているのは我々の遺伝子ではなく、数千年にわたる文化進化の産物である。しかしながら、我々の生物学が現在のヒトの適応や多様性を理解するのに無関係だと想定すれば誤りだろう。我々は文化を通じて世界を作るが、だがそれは、我々の心が文化に適合するからこそ可能なのだ」p282
2019-01-29 06:45:23「文化進化は[単線的でも生物進化のように樹状でもなく]もっと坩堝のようなものであり、革新はしばしば他の領域からの借り物で、文化の系統は分岐したり一緒になったりする」p.284.
2019-01-29 10:14:49俳優業や映画を、ミラーニューロンなど持ち出しつつヒトの生得的な模倣性向の外適応(exaptation ←グールド)として説明。pp.284-8. 「ヒトの模倣する能力がなかったならば、映画産業もなかったであろう」p.228. 月並みな議論に思えるが…(^ ^;)
2019-01-29 10:48:10「言語の進化が芸術の起源にとって中心的であるのは確かだ。というのも、芸術はシンボリズムで溢れているからだ。…我々は、自然淘汰によってシンボルを操作し、発話語によって抽象的に考えるように形作られた心を持っている」p.292.
2019-01-29 11:12:03「音声学習とリズムの同期化」仮説…複雑な音声学習は「脳内の聴覚野と運動野の緊密なリンクを必要とする。この仮説は、音声による模倣の可能な動物——ヒト・オウム・クジラ目・鰭脚類、しかし歌を学べないヒト以外の霊長類や鳥を除く——だけが、音楽に動きを同期化することができると予測する」p.295.
2019-01-29 11:45:24「近年の鳥の脳の分析は、音声学習がそれより前からあった運動の経路を通じて進化したことを示しており、音声と運動の模倣が同じ回路に頼っていることを示唆している」p.297.
2019-01-29 11:53:51読了。トマセロの教え込み理論と、ボイド&リチャーソンの遺伝子-文化共進化説と、オドリング=スミー(共同研究したらしい)のニッチ構築論の融合。「ダーウィンの未完成交響曲」と銘打ちつつ実態は、ヒトと動物の精神能力の断絶を強調したウォレスの未完成交響曲では?とのツッコミは入れたい(笑)
2019-01-29 16:07:31