少前ログまとめ 2017年11月-12月投稿分

orphe @orphechin

「比率が15:1はやりすぎじゃあないのか。なんでも数が多ければいいというものでもない。君の悪い癖だWA」SVTは一口飲んでサングラスを目深に被る。 「モントゴメリーって配分なんです。通はこれがいいって聞きますが」一方のWAは早くも次の酒にとりかかる。 #少前ログ

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「相手に合わせて最適の一杯を出す、私が思う酒の出し方はそういうものだな」「客が予想もしないような質の酒で魅了する、そういう考えもあるのでは?」師匠と弟子の応答は一見無遠慮だが、それを外野にも失礼と感じさせないのは互いの信頼感ゆえか。「君の路線を否定はしないさ」#少前ログ

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「あいにく、せわしないセミオートですので」「私もそうさ。年季と対抗心から落ち着きを得ただけでね」「未熟者ですいませんね」 売り言葉に買い言葉か…僅にWAは自分の口を呪ったが、「ビール!!でかくてロマン溢れるの!!」カウンターに座った新規客への注文を前にそれを忘れた。#少前ログ

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「泡入れるのに時間かかるけど構わないわよね?でないと不味いし」 「私はドイツ生まれ!!!そこは全然オッケーだ!!!」 「あたしにはいつもの……っと早いな」 「グリズリーさんはブッカーズダブルしか飲まないでしょ、ビール継いでる間に出せるわよ」 「ありがとね」 #少前ログ

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「でもダブルって頼んだことはないんだよね」コートをハンガーにかけるグリズリーさん。WAはジョッキに注がれるビールから目を離さず、「どうせシングル四杯は飲まないと次いかないでしょ。ならダブルの方が安いし」 「ま……道理だね」そしてグリズリーさんは一気にダブルを開ける。#少前ログ

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「で、次のダブルはもう準備してたりとか?」グリズリーさんの問いにWAが出したのはマルボロと灰皿だった。「前準備が要るでしょ。いい加減外で買えば?グリフォン通すと無駄な手間賃かかるの知ってるじゃない」「いやまあ、あんたから買うのがいいのさ」「ナンパなら他の子に」#少前ログ

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そしてWAはMG5にビールを渡しつつ、「はあい9A91さんいらっしゃいノンアルコールでいいわよね!また指揮官から全裸徘徊の件で怒られるからウォッカもビールもなし!」と気炎を上げる。 そんな彼女を見ながらSVTは自分に出された酒を思う。WAが自己流で出した酒を。 #少前ログ

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それはけしてSVTの好みではないにせよ、WAなりにベストのマティーニだった。ドライベルモットのくどさを感じつつも、しかし満足さを覚えながら、彼女は杯を傾けるのであった。#少前ログ

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「いいね!」「いいね!」「いいね!」各地の指揮場で罵声が飛び交わされる。いや、罵声ではない。正しくは言葉通りの誉め言葉なのだ。最近「挨拶強化キャンペーン」とかいう役所めいたスローガンが掲げられたせいだ。なんでも他人の指揮所を誉めるとボーナスが貰えるらしい。 #少前ログ

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指揮場の数が多いので指揮官も人形もアドリブでの３秒礼賛を強いられる。「きみんとこ見たことない家具がいっぱいあるね、いいね!」「すっかりベテランなのに豚小屋以下の物置住まいか、いいね!」「カルカノがいるよ!いいご身分だね!」時々誉め言葉と一緒に火焔瓶が飛んでくる。#少前ログ

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僕の指揮場には銃弾が飛んできた。弾丸はトンプソンの頭を貫通し春田さんのコップを打ち砕き、最後にFNCの歯によって受け止められた。「指揮官、これお菓子じゃない」それはそうだろう。手渡された歯形と唾液つきの弾を見ると、「いいね」と書いてあった。手間を省くにも程がある。#少前ログ

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AS-Valちゃんのコレクションは色々ある。戦場から拾ってきたり店で買ったりと様々だが、なぜかメキシコの麻薬守護聖人像まである。この像にだけ彼女は「バンデラス」と名前をつけている。名前違くない?と聞くと彼女は「バンディちゃんをいじめないで」と泣き出す。アダ名もあるのか。#少前ログ

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「バンディちゃんはくまと一緒にベッドに入っています、バンディちゃんはくまに言います。"そろそろみっかもごぶさたなんだ、いいだろう"くまはいいます。"れいのびょうきがなおってないんだ"バンディちゃんは構わずまたぐらのトレホをくまに差し込み動き始めました」危険な人形劇だ。 #少前ログ

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今回の与太話参加者です。#少前ログ pic.twitter.com/clH3bswD0E

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写真も見せてもらう。薄気味悪い笑みを浮かべたデブで、７０年代の俳優だ。「彼氏は私のことをジェーンって呼ぶんです。でもこれは私と彼だけの秘密の名前なので、指揮官がそう呼んだら次の日は迎えられないと思ってくださいね?」曖昧な笑顔で了解と答え、彼女について調べてみた。 #少前ログ

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「いい娘なのは確かだ。明るくて気配りが出来てどんな敵でも最低１０発は頭に撃ち込んで仕留めるし」「最後のそれは問題なのでは」同部隊のグリズリーからはそんな証言も聞けた。夜トイレに行こうとしたら低い男の人の声が聞こえてきて、扉を開けてみたらあの娘しかいなかった、という声も。#少前ログ

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「ということで彼女のケアをよろしくお願いしたい、WA2000」 「な　ん　で　あ　た　し　が」 「君は人の機微に聡い。元人間だったというのもあるだろう。デリケートな相手を見守るには適任だ」 「春田さんでいいじゃないあの人癒し系よ」 「うっかり地雷踏み抜くタイプだろ!」 #少前ログ

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「ローレンス、ローレンス二等兵聞こえますか!勝利の鐘が鳴っています!」 外の見張り台から叫び声と銃声、そして悲鳴。 「ここに鎮静剤がある。彼女を抱き締め、そっと口に含ませるんだ、君なら出来る」 「…特別手当と胃薬代、きちんと払いなさいよね!!」頼みます。骨は拾うから。 #少前ログ

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「詫び銃はよ!詫び銃はよ!」指揮場の一角でデモ行進が行われている。いつものFNCを先頭に56式やMG3といった食い意地の張った面子が銃を掲げてわめいている。「われわれの貴重なレーションを捧げたというのに!」「来る日も来る日も３時間!」「飯かえせー」 #少前ログ

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そこにクルーガーおじさんがやってきた。なぜか配達員のユニフォームで、不自然に胸元を開けていて、しかも胸毛に汗が絡んでいる。 「詫び銃の配達です」股間を強調したタイとなパンツを輝かせながら、おじさんは背負った段ボールを床に雑に落とした。落としたついでにズボンの尻が破れた。#少前ログ

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「ここにサインを」「はいよ」グリズリーが受け取り欄をぶち抜く。おじさんの股に一発当たったようだが、彼は気にせず一礼しケツを脈動させながら去っていった。 「本当に詫び銃が来るなんて……」嘘から出た真といった表情でファブリーズと塩を撒きつつ9A91は呟く。「どんな子だろ?」#少前ログ

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「それは私です」段ボール箱から少女の生首が出る。トンプソンは帽子と髪が同時に２０mほど飛び上がり、グリズリーは反射的に生首を撃った。しかし弾丸は逆に弾かれ彼女のグラサンをぶち割る。 「ハラショー、tomak」 「それはお隣の国ですね」生首が答える。 「私は97式散弾銃」#少前ログ

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生首SGは続ける。「ガーランドとAKが大好きな指揮官さんのために、詫び銃としてお助けに参りました。ショットガンほしくてほしくてたまらなかったんでしょ喜べよホラァー」 実際助かるよ。「挑発のノリが微妙に明るいのがなんかムカつきますね…」91、気持ちは分かるけど言わないの。#少前ログ

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「でもSGの加入は、あたいらMG勢にとってはありがたいね」プラカードを捨ててMG3が近寄ってくる。「前線の切り込み隊長兼ブルドーザーだからね。敵をあたいらが釘付けにしてる間に、タフで破壊力抜群のこいつらが敵に近寄ってドーン!わーいたーのしーどぅーむがい!ってなもんだ」#少前ログ

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「強力装甲強力火力!それがこの私なのです!見よ、我が完全なる姿を!」９７式の段ボールから手足と銃器が生え、そのまま段ボールを身に纏った無敵の散弾銃が大地に立つ。段ボールには「黒人」と謎の明朝体がデカデカと浮かび上がる。 「なんで黒人」 「タフガイっぽいから」 そう。 #少前ログ