ギガベース日誌 ほのぼの閑話「木曾の性癖」リメイク

再す誕ふ者ん🍜🍬 @hfsm_ABIDING

「レの字、不知火、突入しろ。間宮は木曾を抑えておけ」 「うぃーっす」 「了解」 「承りました。では木曾さん、少し我慢してくださいね」 「ちょ、ま、おべあっ！！」 #ギガベース日誌

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間宮によって容易くねじ伏せられる木曾。その背を遠慮なく踏みながら、3人は部屋の奥へと進んでいく。 「飯食ってたってのはマジみたいだな。2人分あるぞ」 「提督。クローゼットに燃料が」 「やっぱりか。球磨は何処だ？」　#ギガベース日誌

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「……ーぅ！！ンーゥッ！！」 「こっちか」 広めの室内の一角を仕切る形で設けられた和室。その中から響く声を聞き取りDfJが襖を開けた次の瞬間、3人は目の前の光景に言葉を失った。 「ク、クマァ……提督……」　#ギガベース日誌

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「艦娘は妊娠できなかったはずだが。俺の記憶違いか」 「ちげぇクマァ！全部木曾のせいクマ！木曾はイカレてるクマァーッ！！」 異常に膨れ上がった腹を物珍し気につつくレ級。内容物が逆流しかけたのか、球磨は両手で口を押えた。　#ギガベース日誌

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「木曾はエメトフィリアの変態腐れ雷巡クマ……球磨に無理やりブラウニーや燃料や廃棄物を食わせて、無理やり吐かせて、その様子を見て楽しんでたクマー！！お姉ちゃんをドリンクサーバーかダッチワイフか何かと勘違いしてるクマー！」　#ギガベース日誌

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「エメ……おいレの字、知ってるか」 「知るわきゃねえだろ」 「しらぬ」 「知りません」 「嘔吐の様子や吐瀉物に欲情する性的嗜好クマー！木曾は、木曾は球磨が吐いてる所を見ながら自分を慰めたり、吐瀉物直飲みしてきたり、お腹にパンチして喜んでたクマー！！！」 #ギガベース日誌

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「ひえ～っ！」 「……流石に、ちょっと」 球磨から距離を取りつつ、木曾の方へ振り向く不知火とレ級。押さえつける間宮の顔からも血の気が引いていた。 「と、球磨は言っているが……木曾。何か弁明はあるか？」　#ギガベース日誌

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木曾は返答に詰まり、顔を青くしながら間宮のアームの下で小刻みに震えていた。 「もう球磨は限界クマ……木曾にロボトミー手術でも何でもしてやってくれクマ」 「まぁ、お前に言われなくても銀蝿の報いは受けてもらう。問題はその後だが……」　#ギガベース日誌

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「や、ちょ、待ってくれ！頼むよ！俺のモチベに関わる問題なんだ！続けさせてくれ！！ブラウニー泥棒だって、間宮さんがせっかく作ってくれた料理を俺の性欲の為に消費するのが気が引けたから、少しでも別のもので満たそうと思ってやっただけなんだ！！！」 「とは言ってもな」 #ギガベース日誌

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「俺もう球磨姉さんのゲロが無きゃ生きていけないんだよ！！！」 鬼気迫る表情から放たれる最悪の懇願。テクノクラート製肩部ロケット以上の衝撃を吐露し続ける木曾を前に、DfJは酷い頭痛を覚えつついた。 「長生きして損な事もあるんだな。できれば一生近付きたくない概念だった」 #ギガベース日誌

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「今までの艦生で聞いた中で2番目にひでえ台詞だ」 「1番は？」 「昔誰かに演習で実弾使うのやめてくれって頼んだら言われた『避けないほうが悪い』かな」 不知火とレ級のくだらない会話は清涼剤にすらなりはしない。DfJが呆れて途方にくれる一方で、木曾はどこまでも真剣だった。 #ギガベース日誌

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「……解体したくなってきた」 「あんまりだ！！なぁおい！どうしてもって言うんなら、二ヶ月ぐらい前からの俺の戦績を確認してくれよ！！球磨姉さんとゲロまみれになるだけで疲れは吹っ飛ぶし頑張ろうって気になれて、戦闘での動きが良くなるんだよ！！」　#ギガベース日誌

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「んなわけあってたまるかよ……」 そう言いつつ、DfJは最後の慈悲といった心持でPDAを取り出し、直近2ヶ月分の木曾の戦闘データを閲覧。同じ戦闘に参加した艦や北上、大井のスコアや戦闘ログとそれらを見比べた。 最初は失望に満ちていた目が、徐々に生気を取り戻していく。　#ギガベース日誌

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「……認めたくないが、こうも顕著だとな」 「だろ？！？！」 「おい、球磨」 横になり、珠のような汗を顔に浮かべ、詰まり気味の呼吸をする球磨。しゃがみこんだDfJは今にも決壊しかねない彼女の眼を見つめた。　#ギガベース日誌

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「て、提督。まさか、木曾を許したりしない……クマ？」 「知ってるか？俺は強い艦娘が大好きなんだ。その為に、多少悪臭を漂わせようが、性癖に問題を抱えていようが」 「クマッ……」 「今後も頑張ってくれ。期待しているぞ、球磨」　#ギガベース日誌

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酸っぱい暖かさと共に放たれた悲鳴は、ギガベースの廊下にまで響き渡った。　#ギガベース日誌

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後日。 ギガベース鎮守府、食堂にて。 「提督、ここいいかしら？」 「好きにしろ」 「じゃ、遠慮なく」 ピザを貪るDfJの前に、トレーを持った陸奥が座った。 #ギガベース日誌

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「あら……あー、あらあら、そんなにタバスコかけて。いくらなんでも身体に毒よ？」 「知ってるか？ほとんどの食べ物はコジマ粒子より身体に良いんだ」 「ふふ、間違いないわね。それより、相談があるんだけど」 「なんだ？砲塔の不調ならお前の運が悪いとしか」　#ギガベース日誌

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「違うわよ。姉さんの話。流石に一日中部屋から追い出すのは可哀想だから朝晩は許してたんだけど、寝る間を惜しんで観てるのよ。あの傭兵から買ったえげつないビデオ。観てるだけならいいんだけど……その、うるさくて。アレが」 「アレ？」　#ギガベース日誌

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「言わせないでよ。とにかく、やっぱり迷惑だから、この際部屋を分けるかプレーヤーを取り上げるかしてくれない？」 「なら、部屋分けだな。ビデオは好きに観させてやるさ」 「どうして？提督のお金で買ってるのに？」　#ギガベース日誌

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「性癖こそが艦娘の可能性かもしれないから」 「……はぁ」　#ギガベース日誌