保守主義者、ケインズ
ケインズのバーク論が面白い。バークが重視したものに「便宜」があるが、若き日のバークの著作は「便宜」よりも「規則主義」に傾いたものがあったが、ケインズは「便宜」がより貫かれているバークの著作を高く評価した。
2019-02-20 21:13:36(続き)ケインズの「バーク論」は21歳のときに著されたが、「便宜」の重視は後年においても変わっておらず、43歳のときに著した「自由主義の終焉」でも、バークの「政府がなすべきものとなすべからざるもの」を区別すべき、との主張を重要視している。
2019-02-20 21:19:49(続き)こうしてみると、ケインズとハイエクの対立は様相が変わる。ケインズとハイエクのどちらも、バークの哲学から大きな影響を受けていたからだ。ケインズ主義とハイエクの対立は、ある意味、バークの子供達の喧嘩と言える。
2019-02-20 21:23:51バークとケインズは、次のことを共有していた。「「政府の重要な義務は、あくまで現在の状況に照らして共同体の安寧を保持すること」であり、「外界の平穏、物質的な豊かさ、および知的な自由」といった前提条件が損なわれてしまっている場合には、それを再建することが政治家や立法者の仕事になる。」
2019-02-20 21:29:41ということで、ケインズ主義と保守主義はけっして対立するものではなく、むしろかなり親和性がある。保守主義者の中はケインズ主義を設計主義と見て「左翼」と断定する者もいるが、それは間違いではないか? なぜならケインズは規則主義を排し、バーク的便宜主義を重視しているからだ。
2019-02-20 21:40:29有名な話ですね。 ケインズ自身は 自身の主張を比較的保守的なものに留めるようにしたというような記述があったと思います。 保守そのものよりは 原則より便宜というものに惹かれたようです。 twitter.com/sorata311/stat…
2019-02-21 02:25:14ケインズ程バークを理解した者はいないと個人的に思っています。 ケインズは一般理論においてそこそこ保守的でした。 一般理論もごちゃごちゃしてますが 彼が古典派経済学と呼ぶものの内 2つを棄却しました。 ①古典派の第二公準(労働供給理論) ②セイの法則
2019-02-21 02:31:12ポストケインジアンらは不確実性に重きをおいていますが… 原則(経済理論)より便宜(現実経済)を優先する姿勢が 初めて 現実経済における不況というものを分析する理論的枠組みを得たのだと私は思います。
2019-02-21 02:34:50アメリカの保守派からは禁書に指定される程の急進主義者とされているパラドックス… twitter.com/sorata311/stat…
2019-02-21 02:37:38@sorata311 私も同感です。 ですが欧米や日本で保守を自称する人達はハイエクを保守派と分類しています。(ハイエクは保守ではないと告白しています。) この点は政治的な保守と経済的な保守(右派的主張)との微妙な関係 自由主義と保守主義の歴史が混乱を生んでいるように思います。
2019-02-21 02:41:43@Economy4Nation 自由主義と保守主義の関係の歴史は19世紀くらいから見ないと判りませんよね。冷戦で保守主義と自由主義が結託してからは判りやすいですが、それまでは敵対していた時期もあるようですし。
2019-02-21 02:49:31供給そのものが需要を産み出す っていうら考え方はそれ以前からあったとものの的確に表現したのは ジャン=バティスト・セイじゃないかな
2019-02-21 02:48:00色々と経済観あるけど 政府は経済をコントロールできるか? という点での対立もある。 財政破綻論とか次世代負担論とかリカードの等価定理(彼自身は否定)とかバロー中立命題の否定とかハーヴェイロードの前提とか産業政策無効(有害)とか認知ラグによる景気変動幅を増幅させるとか…
2019-02-21 02:54:12なんか 政府は景気変動をコントロール(統制)できるレバーを持っているという考え方や 市場は自律的回復能力を持っていると考え方や 政府なんてものは敵でしかないという考え方 挙げだすとキリがないけど 経済政策に関して人々の意見の一致が難しいのはその思想の組み合わせや濃淡が人それぞれ
2019-02-21 03:01:00違うって事が根本じゃないかな? 初期ケインズ経済学は ミクロ的基礎付けを持たない (バロメーターや消費関数etc...) とか色々批判を浴びたけれど わざとミクロ的基礎付けしなかったんではないか? ミクロ的基礎付けをしたら、 現実の人々の経済思想や行動傾向の違いについて論及できない
2019-02-21 03:04:35