uncorrelated氏のMMT批判についての検討

批判に対する再反論。
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望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

アンコリ兄さんのMMT批判について少々コメントしていこうかなと。 ニュースの社会科学的な裏側: MMTが誤解されるのは、根拠と主張の乖離があるから: anlyznews.com/2019/03/mmt.ht…

2019-03-09 13:19:05
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

批判①『MMTの「中央銀行は任意に名目金利を決定できる」という考えはおかしい。0に固定可能という考えはもっとおかしい。そもそも金利とインフレーションが無関係という考えが間違いだ』 ↓ まず最後の文が完全に藁人形論法で、ミッチェルですら精々「金利と総需要の関係は"不明瞭"」くらいのもの。

2019-03-09 13:23:11
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

twitter.com/motidukinoyoru… その上で、中央銀行がコントロール可能なのはコールレート、つまり銀行間の準備預金の融通コストだけで、市中の投融資の金利を完全に操作できるわけではない。 もちろん政策金利を引き上げれば間接的に市中金利を引き上げられるが、言い換えればそれだけ。

2019-03-09 13:26:58
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

twitter.com/motidukinoyoru… コールレートの話と市中金利の話を混ぜると話が混乱することになる。MMTer含め、論争当事者がそこを整理してないから話がややこしくなっている。 コールレートは決済コストの一つに過ぎず、市中の金利と投融資に影響を与える一つの因子に過ぎない。

2019-03-09 13:49:20
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

コールレートが仮にゼロになったとしても、銀行はそれ以外のコストベネフィット、リスクリターンを考えて投融資・信用創造を行う。その中で、一定の金利と投資水準が決定していく。コールレートを引き上げれば、"間接的に"金利上昇→投資水準低下を惹起する"場合がある"といった具合である。

2019-03-09 13:53:40
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

銀行が中央銀行から得た現金を又貸ししている機関だと"誤解"していると、コールレートと信用創造の間のある種の断絶が理解不能になる。 銀行は現金を又貸ししているのではなく、自行負債(=銀行預金)を発行して付与しているのであり、現金は対外決済に応じて受動的に需要されるに過ぎない。

2019-03-09 14:16:23
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

twitter.com/motidukinoyoru… したがって、「コールレートがゼロだから、プラスの金利で又貸しすれば丸儲け」といった事態にはならない。自行負債=銀行預金の利払い(要するに預金金利)というコストも発生するからである。(もちろん、銀行運営自体のコストや、銀行が欲する利潤の問題もあるが)

2019-03-09 14:20:49
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

twitter.com/motidukinoyoru… 預金金利の付与は、預金顧客シェア確保→融資シェア確保(※企業は、取引先や従業員の主要利用銀行からの融資を選好する)のために必要となる行為であり、コールレートがゼロであったとしても、投融資を制約するコストとして十分に機能する(というかコールレートの方がおまけ)。

2019-03-09 14:25:08
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

もちろん、重ね重ね言うように、コールレートを引き上げることで、銀行に追加のコストを掛け、間接的に市中金利を引き上げ、総需要を縮小させようとすることは可能ではあるが、これは追加的徴税のようなものに過ぎず、コールレートの決定が市中金利の決定に直結するわけではない。

2019-03-09 14:31:58
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

また、少し発展的な議論をすると、コールレートが上がれば必ずしも総需要が減少するというわけではない。 コールレート上昇以上に、財政赤字拡張などによって非政府部門により大きい利潤が提供される場合は、コスト以上に利潤が増えるため、投融資が抑制されないことになる。

2019-03-09 14:38:26
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

裏を返せば、コールレートを引き下げて"間接的に"市中金利に引き下げ圧力をかけたとしても、財政が並行して引き締められたり、民間経済の不況化が発生したりしていると、十分な利潤が得られないため、投融資が増加しないことになる。金利と総需要の関係は変動的なのである。 twitter.com/motidukinoyoru…

2019-03-09 14:41:36
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

長くなりすぎたので簡単にまとめると、 ・コールレートは市中金利に影響を与える一つの因子に過ぎず、コールレートがゼロになったら市中金利がゼロになるわけではない。 ・信用創造はコール市場とは全く別の局面で起きる関係上、コールレートと市中金利には本質的な断絶があり、混同する議論はNG。

2019-03-09 14:46:56
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

twitter.com/motidukinoyoru… なお、MMTer含む論争当事者が、きちんとコールレートと市中金利の峻別、コール市場の取引と市中の投融資の区別がついているかは定かではない。おそらくそこらへんを疎かにしているため混乱した議論が展開されているのではないだろうか。

2019-03-09 14:48:45
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

批判②『MMTは「失業率に関わらず長期のインフレ率は一定」と主張している』 ↓ 要するに、『MMTは失業率を下げてもインフレが起こらないと主張しているのでおかしい』と言いたいのだろうが、基本的にMMTerがJGPを念頭に置いていることを十分に理解していないのではないかと思う。

2019-03-09 14:54:01
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

『一般に総需要が増加すれば、民間経済においてインフレ上昇圧力と失業率低下圧力がパラレルに起こる』ということは言えるだろうし、それが表現されるのがフィリップス曲線であろう。 "それはそれとして"、公的機関がある賃金において雇用を無制限供給するJGPを導入すると話が変わる。

2019-03-09 14:56:18
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

JGPは、市場経済のメカニズム・傾向とは無関係に、雇用水準と賃金水準を決定する。この制度が導入されれば、そもそもJGP以前のフィリップス曲線的関係が観察されなくなるわけだ。フィリップス曲線は、あくまで市場の反応であって、政府はそれとは無関係に雇用を供給するようになるからである。

2019-03-09 14:58:21
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

そして、JGP自体が必ずインフレを惹き起こすわけではなく、インフレを起こすかどうかは、あくまでJGPで提供される賃金の水準次第だ。 これが高すぎればインフレを惹き起こし得るが、そうでなければインフレは起きない。 失業率とインフレ率の関係が、JGP賃金とインフレ率の関係に置き換わるのである。

2019-03-09 15:02:10
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

まとめると、JGP(的政策)導入の場合は、失業率とインフレ率の関係が失われ、完全雇用の達成のもとで、JGP賃金とインフレ率の関係に置き換わる。 インフレ率と失業率が無関係になるというのは、上記"置換"においてのことであり、JGP賃金が高すぎなければインフレは生じない。

2019-03-09 15:06:26
兎亜@とあとあ @yuriancle

@motidukinoyoru 失業率とインフレ率の関係が失われるのなら、低失業とデフレは両立可能ですし、これは明らかに主流派マクロ経済学とは違う結論ですね。ただ、JGPが存在しても失業者側がJGP雇用を望まない場合は、完全雇用は実現しません。

2019-03-10 09:38:56
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@yuriancle 「主流派経済学とは違う結論」というのも少し違うかなと思っていて、そもそも主流派経済学"者"がJGPのような政策を想定していないというだけなような気もします。 後半についてですが、JGP雇用を拒否する場合はいわゆる自発的失業に入るので、非自発的失業がないという意味での完全雇用にはなるかと。

2019-03-10 09:42:44

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