クルセイド・ワラキア #10 後編

ネオサイタマ電脳IRC空間 http://ninjaheads.hatenablog.jp/ 書籍版公式サイト http://ninjaslayer.jp/ ニンジャスレイヤー「はじめての皆さんへ」 http://togetter.com/li/73867
ニンジャスレイヤー
2225view 1コメント
このまとめをお気に入りにして応援しよう!
0
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
◇前回のあらすじ:「^-^-^ セイショクシャ、ブッコロスゾ」グアオオオオオオオオオオン!HC-31キルナイン型ガトリングガンが凶暴なモーター音の唸りをあげ、射撃予備動作を開始した!◇
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
◆ニンジャスレイヤープラスより【クルセイド・ワラキア】#10 後編◆ pic.twitter.com/k0Y4HnBlQw
 拡大
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
オー・オーは喜び、ありったけの弾丸を吐き出した。「^-^-^-^-^-^-^-^ kill -9」BRATATATATATATATATATATATATATATA!銃弾がアイアンフォージドの体を消し飛ばしてゆく!「グワーーーーッ!し、死せる電子の神よ!我が魂と電子貨幣を月の玉座へ運びたまえ!ノイズなきことを!劣化なきことを!」 0
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
アイアンフォージドは爆発四散!「サヨナラ!」断末魔の絶叫が、ドラクル城地下洞窟に響き渡った!……キュン、キュン、キュン……キュン…………。オー・オーのガトリングガン腕の回転が、壊れたファンのようにゆっくりと停止してゆく。 0
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ヤッタ……」気が遠くなるほどの激痛と疲労。そして極度の緊張感からの解放。ツインテイルズはイカを与えられたネコめいて腰を抜かし、ソニアに覆いかぶさるように、その場に倒れこんだ。「アーーーー、やったニャー……」 1
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「おい!おい!バカ!死ぬな!まだ終わっていないのだぞ!」ソニアも負傷し、疲労困憊していたが、グール・ジツがもたらす血の力で、どうにかツインテイルズを抱え起こした。「o_0」オー・オーも火花を散らしながら歩み寄り、反対側からツインテイルズに肩を貸した。 2
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「働き過ぎたニャー……。ハッパ吸って寝たいニャー……」ツインテイルズは薄れゆく意識の中で、ブザマに身を任せた。慣れないことをするものではないと思いながら。 3
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「うう……」「ジェネレーターは……守られたのか……?」「プロイェスティは……?」ネオン・フラッシュ・ボムで無力化されていた吸血鬼ニンジャたちも、ようやく体を起こした。そこへノイズ混じりの城内放送が響く。『……殿は勝利した!デミ太陽球は砕かれ、論理十字軍は潰走した!……』 4
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
『プロイェスティは守られた!ネオワラキアは守られた!』それは紛れもなくカシウスの声。戦場から届けられたIRC音声であった。吸血鬼ニンジャたちは一斉に拳をつきあげ、歓声をあげた。だが喜びもつかの間……ツインテイルズらの存在に気づくと、彼らは連続側転を打ち、唸り、即座にこれを包囲した。5
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ニャイエエエエエ!」「(^-^-^)」「待ってくれ!この者らは戦士だ!論理聖教会に迫害され、追われてきた!丁重に扱って欲しい!」ソニアはツインテイルズに肩を貸し、必死に擁護した。彼女らは論理聖教会に騙され、ソニアを救い出してスダチカワフ・アームズ社に届けようとしていただけなのだと。 6
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
訓練官リヒターがどけと言ってもソニアは絶対に退かず、ツインテイルズの肩を抱き続けた。「お願いだ!この者たちがいなければ、アイアンフォージドは殺せなかった‥…!」 7
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ヌウーーーッ……」リヒターも、かつてならば「未熟なモータル風情が」と罵倒していたであろう。だが吸血鬼ニンジャたちのニューロンには、このたびの戦いで死んでいったヴァンパイアワナビー戦士たちの勇姿が焼き付けられていた。 8
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
遠い昔、兵士らを率いてオスマンと戦ったブラド・ニンジャがモータルを讃えたのと同じく、もはやそこにモータルとニンジャの境などなかった。共に血を流したのだ。 9
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
吸血鬼ニンジャたちはソニアの訴えを認めて牙を収め、ツインテイルズらを簡易拘束するにとどめた。次いで、吸血鬼たちの真っ赤な目は、足を負傷して動けぬソリチュードへと注がれた。「……すると、こ奴もか?」リヒターが厳しい顔で問うた。 10
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「へへへ、ええ、俺もですよ」ソリチュードは座り込んだまま、両手を小さく上げて言った。「待った、こいつは……」ソニアが歩み寄った。 11
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ハハハハハ、何ですかいオヒメサマ?おっかない顔してさ……?武装解除?ほらよ、従いますって。ブラド=サンにはよろしく伝えてくれるんですよね?」ソリチュードは不敵に笑い、ウインクした。ソニアの表情は一層険しくなった。 12
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「……私がまだ小さかった頃だ。傍流の出である私は、本社都市から遠く離れ、スダチカワフ家の別荘で暮らしていた……」ソニアはソリチュードのポケットから超振動ナイフや拳銃、銀のペンダントなどを没収しながら、生い立ちを語り始めた。 13
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「さぞかし、いい家でしょうな。それが何か?」ソリチュードは眉根を寄せた。何か様子がおかしいぞと訝しみながら。「美しい湖畔の別荘だった……」ソニアは続けた。「……ある日、他の暗黒メガコーポの襲撃部隊と戦闘が起こったのか、それとも重役同士の抗争か、真実はもうよくわからんが……」 14
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「……ともかく、戦闘があった。その後、別荘へ2人組のニンジャが乗り込んできた。警備兵や、抵抗した叔母を殺し、家宝をいくつも盗んでいった。一人の得物は、耳障りな超振動ナイフ……それと拳銃……」ソニアはスナブノーズの超振動ナイフを不快そうに放り捨てると、拳銃の安全装置を確かめた。 15
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「ハハハ……。そんなニンジャは、よくいますよ。この世にゃ、ごまんといる」ソリチュードは必死に笑い、ごまかそうとした。吸血鬼ニンジャたちが赤い目を光らせ、彼らを取り囲んでいた。ソニアを殺しても、やり過ごせない。 16
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「私はあの日、誓ったのだ。名門スダチカワフ家の力をもってしても、突如襲い来るニンジャの暴威には敵わないのだと。だからいつの日か……吸血鬼になると」ソニアは俯き、歯を食いしばり、己の心の傷を覗き込んだ。 17
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
……ソニアは暗く恐ろしい話が大好きな、風変わりな少女であった。あの日ソニアは、叔母が読んでくれた女吸血鬼の物語を思い出し、棺桶の中に隠れて難を逃れた。それはペンキが塗られた大きな木製の玩具箱であったが、ソニアにとっては吸血鬼の棺桶であった。 18
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
……ソニアはその中で息を殺し、叔母の悲鳴を聞いた。それは長く続いた。ニンジャたちの下卑た笑い声も。それはどんなイレズミや烙印よりも深く彼女に刻まれた、屈辱のトラウマであった。 19
Ninja Slayer / ニンジャスレイヤー @NJSLYR
「…… そしていつの日か、カラテを鍛えて、あのニンジャどもを殺してやると誓った。あの後、スダチカワフ社内では何度も醜い内戦が起こったが、あの事件があったからこそ、私は生き抜けたのかもな……」 20
残りを読む(57)

コメント

monae @monae 10日前
クルセイド・ワラキア #1 前編 https://togetter.com/li/1312676