昭和のある時期にブームだった「戦記漫画」について
ある人の薦めで、コージィ城倉さんの「チェイサー」を読んでいる。 これ、すごく面白い。 簡単に説明すると、昭和30年代 手塚治虫と同い年の 「ある戦記漫画家から見た手塚治虫」なのだが、当時感が物凄い。 かなり取材・研究してじゃないと、この雰囲気は出ないと思う。
2016-06-07 18:38:13>RT RTの戦記漫画よりもちょっと客観視したのが水木しげるの昭和史なんだが、それでも航空援助無しに死中へ突撃した西村司令官については苦言してるし、逆に「謎の反転」を行った栗田司令長官についてはその深謀遠慮を汲み取り、最後には突入したとして成功したのか?と疑問を付けている #艦これ pic.twitter.com/A6bNePN7tZ
2018-03-30 15:51:10あああ… 最後の写真が「謎の反転」をしている… 正しくはこれね #艦これ pic.twitter.com/oE9wPgRu63
2018-03-30 15:54:00前RT>あと昭和のほうが戦記漫画は多かったし、サンケイの第2次世界大戦ブックスとかどの書店にも並んでた。反戦さえ打ち出してりゃ高く評価されたなんて、そんな簡単な話あるもんかい。当時としても傑出したもんがあったから注目されたんだよ。
2016-11-18 17:47:47『漫画家・森安なおや伝』の107頁には、昭和30年代からの戦記漫画ブームにとどめを刺した「あかつき戦闘隊事件」が紹介されている。「少年サンデー」の人気漫画だったが、懸賞で「日本海軍兵学校制服・制帽・短剣・帯刀セット」他をつけたところ、批判の集中砲火を浴びたもの。
2010-10-26 18:37:12昭和30年代から40年代半ばは、日本のナショナリズムが高まった時代。戦後日本の国家像を自ら描こうとした。安保反対闘争もその一部と言っていいくらい。 戦争・戦記漫画も溢れていた。しかしそう言うものが潮が引く様に消えたのは、昭和40年代後半から。
2018-06-26 10:49:441960年代の初めには中東・アフリカでもナショナリズムの高まりがあり、植民地からの独立が相次いだ。アメリカでは公民権運動が起こった。その過程でそれまで権利があるはずなのに無視されていた”マイノリティの権利”が社会の上層の目に入って来た。同和差別や慰安婦。
2018-06-26 10:55:24この時に日本でも「差別用語」「差別表現」が社会の問題として表面化し、それまで描けたものを「描くのは適当でない」と言う変化が起こった。法は変わらなかったが”自主規制”された。
2018-06-26 11:00:07同時期にベトナム戦争のマスコミ報道で現代の戦争の残虐性が周知され、例えば「コンバット」の様な”綺麗な”戦争表現もある種の欺瞞と見られる様になった。 科学と産業の一方的な発達は”公害”と言う環境問題を招くことが分かり、「成長の限界」を意識しなければならないと考えられる様になった。
2018-06-26 11:04:36「南北問題」「ベトナム戦争」「公民権運動」「環境問題(成長の限界)」と言った要素によって、1970年代以前と以後では世界における「社会観」そのものが大きく変わったと言える。60年代以前にあった表現の”綺麗ごと”の部分が否定され、また「差別表現」も意識化されて否定された。
2018-06-26 11:08:07漫画でも今まで深い意識も無く描いていたものが「描けないもの」になり、実質的に”封印”される作品も多く出た。当たり前が当たり前ではなくなった。 なぜ「愛国心」も”当たり前”ではなくなったかも、この文脈の中にある。
2018-06-26 11:12:16