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奥村土牛展@山種美術館 館長・山崎による作品紹介

山種美術館「【山種美術館 広尾開館10周年記念特別展】生誕130年記念 奥村土牛」(2019/2/ 2〜3/31) 会期中の館長・山崎妙子による作品紹介のつぶやきをまとめました。次回は4/6から「【山種美術館 広尾開館10周年記念特別展】 花・Flower・華 ―四季を彩る―」を開催!http://www.yamatane-museum.jp/exh/2019/flower.html
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山種美術館 @yamatanemuseum

奥村土牛《鹿》(79歳作、山種美術館)。鹿の背中の白い斑点は、春に生えてくる「夏毛」だけに見られるもの。5月は鹿の子が生まれ、鹿の毛並の艶が最もよい月だと聞いた土牛。奈良に赴き、鹿の親子を写生して完成させた作品です。(山崎) pic.twitter.com/FLhJGQqXtu

2019-02-28 12:02:22
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房総の海を描いた土牛の《海》(92歳、山種美術館)。海の輝きを出すためにプラチナ箔の上から彩色したそうです。90歳以降の作品のうち、最大規模。乗り板(大きな作品の制作時、乗って描くための板)を用いた最後の作例です。(山崎) pic.twitter.com/Ybki0xKtRu

2019-03-01 12:10:02
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3/3は #桃の節句、女の子の幸せを願う #ひなまつり です。土牛の《枇杷と少女》(41歳作、山種美術館)。はにかんだ少女の表情が可愛らしいですね。枇杷の果実の質感や葉の葉脈の表現にも注目していただきたい作品。(山崎) pic.twitter.com/ZlYYU7lCPM

2019-03-03 12:02:48
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奥村土牛《鳴門》(70歳作、山種美術館)。白緑に胡粉を丁寧に塗り重ね、鳴門の渦潮を描いた本作は発表時も高い評価を得たとか。透明感のある色彩の魅力が画像では伝わりにくいので、ぜひ会場で実際の作品をご覧くださいね。(山崎) pic.twitter.com/7P2D4IODiv

2019-03-04 12:59:53
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奥村土牛《鳴門(画稿)》(70歳作、山種美術館)。昨日ご紹介した《鳴門》の画稿。妻の郷里・徳島の鳴門に立ち寄り、渦潮を写生する機会を得た土牛。揺れる船の上で、妻に帯をおさえてもらいながら何十枚も写生したといいます。(山崎) pic.twitter.com/uqyPKSLasU

2019-03-05 12:08:13
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奥村土牛《チューリップ》(59歳頃作、山種美術館)。虫も土から出てくるような気候の頃。今日は二十四節季の啓蟄(けいちつ)です。現代では春の花としておなじみのチューリップ。絵具の滲みを活かして花弁や葉を巧みに表現した作品。(山崎) pic.twitter.com/3Zuj8JEYZq

2019-03-06 12:08:12
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奥村土牛《三彩鑑賞》(77歳作、山種美術館)。当館の竣工記念展に出品された作品で、描かれているのは当時五島美術館(世田谷区)で開催されていた展覧会で土牛が見た陶磁器です。右は《三彩龍耳瓶》で東京国立博物館の所蔵作品。(山崎) pic.twitter.com/0M8zn3X9W8

2019-03-07 12:09:30
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奥村土牛《吉野》(88歳作、山種美術館)。桜の名所として知られる吉野山(奈良)を描いた作品。この地の桜がもつ歴史の重みが画家の心を捉え、土牛は「何か歴史画を描いて居る思いがした」とも語っています。(山崎) pic.twitter.com/50SWx0MAuO

2019-03-08 12:06:50
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昭和初期、当時14、5歳の姪が明治期の装いで髪を結う姿を写生した土牛。それから約50年の歳月を経て制作した奥村土牛《姪》(山種美術館)。視線の先には鏡の存在、きものの濃淡からは踵や膝の様子がううかがえる点にもご注目。(山崎) pic.twitter.com/MzTMCbTvmf

2019-03-11 12:04:00
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能登の朝市で見かけた若い売り子の姿を描いた、奥村土牛《朝市の女》(山種美術館)。現地での写生だけでは飽き足らず、白木綿と絣の衣装や笠を購入して持ち帰り、自宅で三男の妻に着せて写生を繰り返したという作品。(山崎) pic.twitter.com/NQdOGZvCh6

2019-03-12 12:09:13
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大正12年、関東大震災で自宅を焼失した土牛。下高井戸(現・世田谷区)の農家に移り住み、全てを失い絶望の中で写生を続けたといいます。奥村土牛《甲州街道》(山種美術館)は、烏山(現・同区)付近に取材して描いた作品。(山崎) pic.twitter.com/CyVfHPgGO0

2019-03-13 12:13:26
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姫路城にはかつて、いろは順に名づけられた門が15、その他の門が69、合計84の門があったそうです。土牛が《門》(山種美術館)で描いたのは「はの門」。《城》を描くために行った10数年前の写生を元に制作したという作品です。(山崎) pic.twitter.com/uYSaE3xvSe

2019-03-15 12:16:28
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葉や伸びる茎のたらしこみ、カボチャの実の色彩から酒井抱一《絵手鑑》のうち「芭蕉に蟻図」(静嘉堂文庫美術館)を思わせる奥村土牛《南瓜》(山種美術館)。土牛の古典作品の研究の姿勢がうかがえる作品ですね。(山崎) pic.twitter.com/UzhLWAtUBE

2019-03-16 12:09:05
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若い頃から「釈迦十大弟子立像」(国宝・興福寺蔵)に心惹かれていたという土牛。《僧》(山種美術館)は、羅睺羅(左)と須菩提(右)を描いたもの。生きた人間の気持ちで仏像を描き、仏の姿をかりて自分の心を表そうと試みた作品。(山崎) pic.twitter.com/zbmAPFsZ5m

2019-03-18 12:44:23
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奥村土牛《蓮》(72歳作、山種美術館)。土牛は、朝のすがすがしいうちに法隆寺近くの寺の池に咲く花を描くために、毎朝4時に起きて写生したといいます。日本美術院の重鎮・齋藤隆三を追悼する意も込められた作品です。(山崎) pic.twitter.com/XeKIbNS93a

2019-03-19 12:07:36
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奥村土牛《雪の山》(57歳作、山種美術館)。終戦間近の1945(昭和20)年、土牛は家族が疎開する長野県南佐久郡に移り住みました。この時期に、湯田中と志賀高原の間(菅平近郊)の雄大な自然景を描いた作品です。(山崎) pic.twitter.com/PXnBNWH5kl

2019-03-20 12:10:00
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本日は春分の日。都内の桜の開花予報も今年は3/21。本格的な春の訪れを感じる頃です。奥村土牛《春光》(50歳作、山種美術館)に描かれた愛らしい鹿。酒井三良と奈良に写生旅行に出かけた写真も残されています。(山崎) pic.twitter.com/gpakmmu3SH

2019-03-21 12:06:55
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奥村土牛《早春》(87歳作、山種美術館)。自宅の庭に咲く低木の八重白椿を描いた作。毎年咲くとは限らない珍種だったようですが、土牛は「この年は珍しく咲いたので随分写生をした」と語っています。清らかで気品の漂う作品。(山崎) pic.twitter.com/dVkrjJaORU

2019-03-22 12:03:21
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生まれたてと生後3か月の兄弟牛を描いた奥村土牛《犢(こうし)》(山種美術館)。東京から車で1時間の相模湖畔の農工大研究所を訪れ、この2頭を写生したそうです。95歳の土牛が手がけた、あたたかみ溢れる動物画。(山崎) pic.twitter.com/sfLqhgHdS3

2019-03-23 12:07:28
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「かねがね京都へ行く度に、北山杉一本を描いて見たいとさがして居た」と語った奥村土牛。本作品《北山杉》(87歳作、山種美術館)は、《醍醐》の取材のため京都を巡遊した際に目にした北山杉を、繰り返し写生して描いたもの。(山崎) pic.twitter.com/7FsgigYMxD

2019-03-25 13:28:12
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群馬と新潟の県境に位置し、標高約2000mを誇る日本百名山の一つを描いた《谷川岳》(86歳作、山種美術館)。土牛がこの山を初めて訪れたのは、紅葉の季節。「非常に親しみのある、明るくやさしい山」という印象をもったそうです。(山崎) pic.twitter.com/KIK4f1lti1

2019-03-28 12:04:10
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奥村土牛《山なみ》、《白寿記念》(いずれも98歳作、山種美術館)は白寿を記念し、当館のために制作された作品。100歳のお誕生日に私が父とお祝いに訪問した際、毎日書をなさっていると伺い、感銘を受けたことを思い出します。(山崎) pic.twitter.com/c6JtCLSsqS

2019-03-29 12:07:55
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広尾開館10周年記念特別展 #奥村土牛 @山種美術館は、明日が最終日。《兎》《鳴門》《醍醐》《吉野》《城》など土牛の名作をまとめてご覧いただけるのは明日まで。数年に一度という、この機会をぜひお見逃しなく!(山崎) pic.twitter.com/GMYEFMwE6D

2019-03-30 10:02:45
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