大腸菌関連のつぶやきまとめ

個人用まとめ
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Y Tambe @y_tambe

同じく1988年、スペイン北西部のガリシアでも、VT産生性のO104:K?(莢膜をもつ株)がウシから分離された報告がある。http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/3068896

2011-05-31 16:03:09
Y Tambe @y_tambe

あとは、2006年、韓国で一人の女性が発生したHUSの症例報告。これはO104:H4。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16807997 これまでの主な感染事例はこれくらいで、O104に関する論文数自体が20報ちょっとで、すごく少ない。

2011-05-31 16:06:12
Y Tambe @y_tambe

で、モンタナのO104:H21のケースではEAE-negativeであることが報告されてる。そういう意味でも、かなり珍しいタイプの菌株によるアウトブレイク。

2011-05-31 16:07:49
Y Tambe @y_tambe

これに比べれば、O111はまだまだかなりメジャー。ユッケ中毒以前の報告数では、O157 >>>>>>>> O26 > O111、くらいな感じだったので。

2011-05-31 16:09:21

(ドイツのO104がO104:H4と判明。O104:H21ではなく、過去に集団発生事例のない珍しいタイプだった)

Y Tambe @y_tambe

ドイツのヤツはO104:H4か。以前、韓国で感染症例が報告されてたヤツと一緒だな。http://www.szu.cz/uploads/documents/CeM/NRLs/ecoli/clanky/Antibiogram_kmene_EHEC_O104H4.pdf

2011-06-01 10:06:37
Y Tambe @y_tambe

やっぱりSTX2+(理由は不明だが、疫学的にはSTX1+よりもSTX2+の方がHUS発生が多い)で、EAE陰性、エンテロヘモリジンも陰性か…抗生物質耐性も結構広いけど…そもそも使うか、という問題も難しいところだからなぁ。

2011-06-01 10:08:31
Y Tambe @y_tambe

EHECのエンテロヘモリジンと、血便の関係はどうだったっけ…確か必須ではなかったと思うのだけど…ちょっと確認しとこう。

2011-06-01 10:12:09
Y Tambe @y_tambe

確認。EHECの場合、VT産生とエンテロヘモリジン産生も、やっぱり相関が高いことが知られている。血便との関係性についても論じられてはいるが、まだきちんとした証拠はない模様。

2011-06-01 10:26:39
Y Tambe @y_tambe

モンタナ州でアウトブレイクしたO104:H21、EAE陰性で、Stx2とエンテロヘモリジンが陽性だった…ただしエンテロヘモリジンをコードしてるehxA遺伝子に変異が入ってて、最初PCRでは検出できてなかった。

2011-06-01 10:28:30
Y Tambe @y_tambe

今回のO104:H4、とりあえず、enterohemolysin - という報告が出てるけど、検査の方法は気になるな…まぁ検査機関の方がプロだから、そのあたりの情報収集はちゃんとしてるだろうけど。

2011-06-01 10:29:59
Y Tambe @y_tambe

O104、原因食品や感染ルートもさることながら、O157出現よりも後に報告されてるEHECなので、それが病原因子を獲得した経緯というのも、非常に気になるところなんだよな。

2011-06-01 10:35:00
Y Tambe @y_tambe

@ALC_V Stx1もStx2も、プロファージ上に毒素遺伝子が乗っかって溶原化してます。例えば、この論文の要旨とか参照。http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/11111050 @yoh2

2011-06-01 12:01:31
Y Tambe @y_tambe

@ALC_V 元々は、志賀毒素を作る赤痢菌(志賀赤痢菌)のゲノム上に乗ってた毒素遺伝子です。それをファージが獲得した(おそらくは偶発的…つまり形質導入の中でも普遍形質導入で)。実際、ウシ腸内とか環境中からファージ(stx coliphage)の形でも分離されてきます。@yoh2

2011-06-01 12:54:04
Y Tambe @y_tambe

そもそも大腸菌属(Escherichia)と赤痢菌属(Shigella)は、「DNAハイブリダイゼーションで70%以上の相同性を示す」という条件を満たすくらい、むちゃくちゃ近縁で、本来ならば同一種として扱われるはずのものです…が、医学的に混同されるとまずいので別種にしてある。

2011-06-01 12:59:23
Y Tambe @y_tambe

キュウリ原因説については、今になってドイツ側から撤回されだすなど、まだ情報が錯綜してますね。RT @kumikokatase こちらのキュウリの話は深刻。スペインからドイツに出荷されたキュウリが大腸菌O104感染と関係している疑い。

2011-06-02 11:59:34
Y Tambe @y_tambe

細菌やウイルスによる感染型食中毒(というより、食由来感染症)については、その原因菌、原因食材、発生パターンが、この数十年の間に、特に先進諸国で大きく様変わりした。ごく少数で発病したり、発病までの時間がかなり長いタイプなどが相対的に増え、これらは原因食材特定が困難な場合も割と多い。

2011-06-02 12:29:33
Y Tambe @y_tambe

今回のO104を「新種」って呼ぶな。「新型」って呼ぶなら許す。

2011-06-03 10:47:10
Y Tambe @y_tambe

RT @Slight_Bright: -欧州で広がるO104は致死性高い-『WHOによると、遺伝子解読の暫定的な結果では、この菌株は二つの異なった大腸菌の突然変異体であることが示唆され…これが致死性の遺伝子を持つことで、なぜ欧州全域で猛威を振るい、危険性が高いのかが説明できるという』 http://p.tl/ua9q

2011-06-03 10:44:42
Y Tambe @y_tambe

今回ドイツを中心にアウトブレイクしているEHEC(腸管出血性大腸菌)は、O104:H4という血清型(=外膜のO抗原がO104、鞭毛のH抗原がH4という組み合わせを持つ)で、志賀毒素(ベロ毒素)はStx2(=VT2)のみを産生するタイプ。さらに、EAE陰性という珍しいタイプ。

2011-06-03 10:51:19
Y Tambe @y_tambe

注文してたメガネが出来たので、取りにいって来て、着用中。度は変わってないのだが、それでもやっぱりちょっと違和感がある。

2011-06-02 20:36:24
Y Tambe @y_tambe

「強い毒素を作る」というけど、元々EHECには、VT1とVT2のどちらを作るかの組み合わせ(VT1のみ、VT2のみ、両方)があって、このうちVT2を作る方がHUSを起こしやすいことが疫学的に判っている。またVT1はほぼ単一だが、VT2には複数の変異型がある。

2011-06-03 10:55:37
Y Tambe @y_tambe

つまりこの「強い毒素を作る」というのが、単にVT2のことを指してるのか、あるいはVT2の中でも特にHUS発症率の高い変異型が出現したことを指すのかで、今回の事例の持つインパクトはかなり違ってくる。

2011-06-03 10:57:09
Y Tambe @y_tambe

また今回の"EAE陰性"という特徴は、EHECの中ではかなり珍しい部類に相当する。ただし同じくO104で、アメリカで集団発生したことがあるO104:H21が、このEAE陰性という特徴を持っていたことは報告されてる。

2011-06-03 11:00:03
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