部活動のシステム 生徒と教員、双方の合意で

部活動をやりたい生徒が、毎年教員に顧問を依頼して活動をスタートするシステム。このシステムは、双方の合意が形成される点で特に優れている。
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キャプテンネモ @openthedoor1968

部活問題。私は嘗ての勤務校で部活を教員も生徒もやりたい人だけ1年毎申請活動する仕組みに作り変えたことがある。その際留意したのが規約等で部活動という表現を使わず課外活動という表現に統一したことだ。部活動という呼称そのものに先入観があり、意識や構造改革の妨げになると考えたからである。

2018-09-29 10:47:54
キャプテンネモ @openthedoor1968

やりたい生徒が顧問教員を見つけ双方合意して活動計画を添え学校に申請する。申請時期は年2回。教員から設置を呼びかけるのも可能。一団体に教員が複数関わることも可能。活動は単年度が基本。教員の異動を考慮した。翌年度続けたければ再度申請。生徒全員から負担金を徴収する高体連からは抜けた。

2018-10-07 06:48:49
キャプテンネモ @openthedoor1968

高体連の試合には出られない。運動系団体なら、例えば市民大会のようなオープン大会に出るのは応援しようとした。

2018-10-07 06:51:57
キャプテンネモ @openthedoor1968

自主的任意参加型なので学習指導要領の主旨にも叶う。教員は自分が得意だったり好きな活動を生徒と一緒にできる。或いは専門・経験者でなくても納得して引き受けるから不満は出にくい。

2018-10-07 06:55:46
キャプテンネモ @openthedoor1968

団体の名称は〇〇部でもいいし、〇〇愛好会でもいいし、〇〇研究会でもいい。

2018-10-07 06:59:12
キャプテンネモ @openthedoor1968

やりたい教員かやってもいい教員だけが顧問になるので、顧問を持たない教員も多かった。制度を改変する際、慎重論はあったが教員の反対はなかった。

2018-10-07 07:01:44
キャプテンネモ @openthedoor1968

一方体育会的活気は失われた。他校生と競いたい競技志向の生徒には魅力に欠ける学校になった。高体連が学校単位でなく個人単位で入会できる組織ならもう少し別の仕組みを考えた。

2018-10-07 07:08:29
キャプテンネモ @openthedoor1968

学校は活動計画を担当部署で審査して職員会議にかけ、問題なければ発足を承認する。生徒は活動場所が保証され、親しい仲間たちだけで安心して活動したり居場所を持つことができる。

2018-10-07 07:17:50
キャプテンネモ @openthedoor1968

引き受ける教員にはそれなりの覚悟がいる。ただし強制押し付け顧問ではないので責任は自覚できる。 ただし目的は学校教育の一環として、生徒の自主的活動を促すことであり、担当する教員が尻込みしないよう、安全面や応援意識など、学校として出来る限り活動はサポートしようという合意形成を行った。

2018-10-07 07:43:14
キャプテンネモ @openthedoor1968

顧問教員がいないと活動は承認されない。何としても活動したい生徒は顧問探しに必死になる。活動内容や条件を修正し、担当してくれそうな教員と交渉しながら設置に至るケースもある。もちろん設置できない場合もある。このようなプロセスも想定した。簡単に認められるわけでもない。

2018-10-07 08:10:12
キャプテンネモ @openthedoor1968

あくまで学校と顧問教員が活動可能と認めた場合の発足なので、保護者から〇〇部作ってくれなどと圧力がかかってもルールを説明し理解していただくと共通理解した。私が担当した頃は入学前にも説明した。そういう体制なのだとしっかり説明できることが大切だと考える。

2018-10-07 08:51:47
キャプテンネモ @openthedoor1968

教員同士なぜ顧問をしないの?という雰囲気にならないよう先生方に働きかけた。そもそもやってみて再確認できたのは部活顧問の仕事がなくても教員の業務とされるものが多すぎるということ。今の教員は日常的に確実に多忙なのである。

2018-10-07 09:55:20
キャプテンネモ @openthedoor1968

生徒も教員も複数の団体に所属することを可能とした。ただしできるかどうかは生徒本人に考えさせる。こういう場面も指導機会と捉える。 当たり前の用意された活動でも押しつけでもなく、生徒自身にできることや責任の範囲を自覚させることが期待できる仕組みにした。

2018-10-07 10:02:38
キャプテンネモ @openthedoor1968

教員は一年中続く半強制的部活顧問の鬱屈感から解放された。リソースとしての教員の力は新たな学校設定科目の設置や教育相談の充実など別の方向に向けることができた。

2018-10-07 10:21:34
キャプテンネモ @openthedoor1968

「部活動」という言葉には多くの日本人が先入観を持つ。厳格な上下関係、盆正月休みなし、体罰容認、補欠当たり前、水飲み禁止、勝つことが目標、汗と涙、野球は別格、理不尽でも返事は「はいっ!」…etc。 オフィシャルでこの言葉を回避することで、先入観に左右されない仕組みを作ろうと考えた。

2018-10-07 10:37:18
キャプテンネモ @openthedoor1968

できれば学習指導要領でも「部活動」という言葉を使って欲しくないというのが持論である。

2018-10-07 10:39:36
キャプテンネモ @openthedoor1968

この仕組みを提案する際、否決されることも想定し副案を用意した。学校が教科とリンクした部を設置し教科担当者が顧問になるというものだ。例えば国語は文芸部、社会は歴史研究部、美術は美術部、体育は運動部!といった具合に。前よりベターだとは思ったが中途半端で第一案が採択されてホッとした。

2018-10-07 11:51:20
キャプテンネモ @openthedoor1968

提案前には色々な場面で先生方に持論を述べながら意見を聞いてみた。部活を全否定するものでなく、その在り方や仕組みが問題だと。一般に部活大好きと思われる体育科の先生方も、当時のメンバーは理解があり皆賛同してくれた。最大公約数を探った結果、ある意味当然の形に帰結したものと思っている。

2018-10-07 12:01:38
キャプテンネモ @openthedoor1968

ちなみに高体連から抜けるには5年程かかった。それは大会参加前提で既存部に加入させた生徒もいたことから、移行期を設けたためである。

2018-10-07 12:04:55
キャプテンネモ @openthedoor1968

提案前には管理職も興味を示してくれていた。部活顧問の割り当ては円滑な教員人事を阻む大きな障害となるからだ。体育科など高体連競技の専門委員だった先生も部活顧問から外れ高体連からも抜けたことで、負担に感じてた委員の仕事を断りやすくなった。高体連の専門部事務局も学校に回ってこない。

2018-10-07 13:37:49
キャプテンネモ @openthedoor1968

学校管理下の活動で生徒がケガするなど何らかの治療が必要となった場合、日本スポーツ振興センターの災害給付を受けられるようにすることへの理解も促した。従来の部活イメージからかけ離れたお遊び的活動への反感から給付すべきでないという感情論も出てくるのではないかと思ったからである。

2018-10-07 13:58:45
キャプテンネモ @openthedoor1968

この仕組みは生徒を学校に縛り付けることがなく、総合型地域スポーツクラブや地域の芸術活動などへの参加が容易になることも期待した。中学高校の部活動は見方によっては子どもから高齢者までが参加する地域の生涯学習としての文化活動を分断する。学校が生徒を囲い過ぎるべきでないと考えた。

2018-10-07 14:13:33
キャプテンネモ @openthedoor1968

同好の先生方や生徒たちがみんな楽しく活動する姿を想像して自分なりに情報を集め制度設計した。 顧問も生徒も半強制的に活動を義務づけられているにも関わらず、自主的に活動しなさい、または自主的に活動しているように見せる、矛盾した部活動の実状に強い不満があったからである。

2018-10-07 14:24:08
キャプテンネモ @openthedoor1968

高体連加盟校は負担金を各都道府県連に納める義務がある。しかしこの負担金は毎年各校の在籍生徒数×数百円という形で集めるものがほとんど。つまり運動部に入ってなくても全ての生徒からお金を徴収する仕組み。加えて新入生全員に入会金も課せられる。この構造も不合理と考え抜けることを提案した。

2018-10-08 17:38:55
キャプテンネモ @openthedoor1968

承認なく或いは半ば強制的に他人の時間や労力・金銭等を使い(奪い)成り立つ現状の部活動の在り方は間違っていると思っている。そのような仕組みを採用しないことを念頭に自校のシステムを組み立てた。

2018-10-08 21:34:31