赤十字の成り立ち・組織・問題点・・・吹浦忠正さんが解説

昨日の朝日放送「ビーバップ・ハイヒール」で赤十字を取りあげていたので文字おこししました。 司会:ハイヒール・リンゴ、モモコ 出演者:チュートリアル・徳井、福田 たむらけんじ 御秒奈々 筒井康隆 江川達也 解説者(カシコブレーン) 吹浦忠正・拓殖大学客員教授 赤十字の成り立ちのVTR、吹浦教授の解説を文字おこし 続きを読む
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とし @toshihiro36_sub

---------------再現VTRが流れます---------------

2011-05-13 20:59:22
とし @toshihiro36_sub

<ナレーション> 日本の赤十字はやはり戦争から生まれた。 それは西郷隆盛らを中心とする鹿児島士族の明治政府への反乱。1877年の西南戦争である。この時、政府軍・薩摩軍ともに多数の死傷者が出ていることに心を痛めた一人の男がいた。佐賀藩の武士、佐野常民。  (続く

2011-05-13 21:11:06
とし @toshihiro36_sub

<ナレーション> 彼は敵・味方の区別なく救護を行うという「博愛社」を設立した。この考えは、あのアンリ・デュナンと同じだった。実は佐野常民は幕末の1867年にパリ万博で赤十字の活動を知り、これに感銘を受けていたのだ。

2011-05-13 21:15:02
とし @toshihiro36_sub

<ナレーション> しかし、敵味方の区別なく救護を行う「博愛社」の精神を明治政府や当時の日本の兵士たちは理解せず、妨害や嫌がらせ・襲撃を受けたりもした。

2011-05-13 21:18:13
とし @toshihiro36_sub

<ナレーション> だが、かれの地道な活動が実を結び、日本もやがてジュネーブ条約に加入。1887年「博愛社」の名前は「日本赤十字社」に改められ、日本に赤十字が誕生したのだ。

2011-05-13 21:20:53
とし @toshihiro36_sub

<ナレーション> そして翌年、世界の赤十字に大きな影響を与える出来事が起こる。 福島県の会津磐梯山が噴火。巨大な爆風と大量の土石が甚大な被害を与えた。この時、佐野は・・・「被災地へ行こう!一人でも多くの人の命を助けるんだ」 部下「しかし、これは災害です。戦争ではありません」

2011-05-13 21:26:29
とし @toshihiro36_sub

<ナレーション> それまでの赤十字の活動は、あくまで「戦争時の救護」に限られており、「災害時の救護」は含まれていなかった。しかし・・・佐野「何を言ってるんだ!たくさんの人が苦しんでいる。こんな時こそ、我々が力にならなくてどうする!」

2011-05-13 21:30:10
とし @toshihiro36_sub

<ナレーション> こうして日本に赤十字社の多くの医者や看護師が被災地に行き、救護活動にあたった。 この行動力に世界が驚いた。 これが、今や赤十字の大きな活動の一つである災害救護活動の先駆けとなったのだ。

2011-05-13 21:33:57
とし @toshihiro36_sub

<ナレーション> 現在、磐梯山のそばには「災害救護発祥の地」を記念した碑が建てられている。 その後も、日本赤十字社の活動は続く。 1890年トルコの軍艦エルトゥールル号が和歌山県沖で沈没。乗組員587人が死亡したこの遭難事件でも救護班を派遣し、手厚い看護に当たった。

2011-05-13 21:39:18
とし @toshihiro36_sub

<ナレーション> 1904年の日露戦争。1914年の第一次世界大戦においては日本軍の救護のみならず、敵軍の兵士や捕虜に対しても手厚く救護し、多大な成果を上げた。 1920年ロシア革命で取り残されてしまったポーランド孤児を救済し、故郷ポーランドへ送り届けて手助けしたのも (続く

2011-05-13 21:44:13
とし @toshihiro36_sub

<ナレーション> 日本赤十字社だった。実は赤十字の生みの親デュナンは、日本赤十字社のことをある手紙に書いている。「自分が関心を持っているのは、日本赤十字社であります。同社は実に立派でヨーロッパ諸国の手本にさえなるといえるものです。私は昔、パリ万博で日本の代表に (続く

2011-05-13 21:48:31
とし @toshihiro36_sub

<ナレーション> 会ったことがあります。」 アンリ・デュナンは磐梯山での災害救護活動やトルコ軍艦の遭難救助など日本赤十字社の活動を知っていたのだ。そして、ここに書かれている日本の代表とはパリ万博を訪れ、赤十字の活動に感銘を受けた佐野常民のことだろう。

2011-05-13 21:52:57
とし @toshihiro36_sub

<ナレーション> デュナンの夢は、この時日本人の心にも深く受け継がれていた。

2011-05-13 21:54:32
とし @toshihiro36_sub

-------------VTR終了。スタジオになります-------------

2011-05-13 21:55:25
とし @toshihiro36_sub

徳井:う~ん、立派ですね。

2011-05-13 21:57:06
とし @toshihiro36_sub

リンゴ:そうとしか言えないですよね。ただ、災害に赤十字が来るっていうのは、当然のイメージだったんですけど、それも日本で生まれたっていう・・・

2011-05-13 21:59:25
とし @toshihiro36_sub

吹浦:要は、その当時から津波とか地震とかが次々と来たもんですから、災害救護を先端的にやっておりました。ただし、組織があまりにも古いです、日本の赤十字社の場合は。

2011-05-13 22:03:09
とし @toshihiro36_sub

江川:どこが、いちばん問題なんですか?

2011-05-13 22:03:57
とし @toshihiro36_sub

吹浦:2つ問題があると思うんですが、1つは緊急の対応に弱いです。医療班を出すことは出来ますが・・実際の被災地では医療だけじゃないんです。今日、食べる物もない人もいる。そういうもの(食糧等)を配ったりする人がいないんです。お金は集まっても、日本赤十字社はそういうことはやってない。

2011-05-13 22:09:23
とし @toshihiro36_sub

江川:実働部隊がいない?

2011-05-13 22:10:02
とし @toshihiro36_sub

吹浦:実働部隊がいないんです。ここが弱いんです。もうひとつは情報の公開。しばらく経って災害が全部決まってから、あなたに何万円・あなたには何万円と・・・

2011-05-13 22:12:54
とし @toshihiro36_sub

江川:義援金が遅れているのも、赤十字社の・・・

2011-05-13 22:13:31
とし @toshihiro36_sub

吹浦:義援金じゃなくて、支援金が大事なんですよ。

2011-05-13 22:14:24
とし @toshihiro36_sub

徳井:情報公開しないっていうか遅れるのは、なぜそうなるんですか?

2011-05-13 22:15:54
とし @toshihiro36_sub

吹浦:平等の観念にとらわれて・・。どの人もおなじくとなると、災害の全体像が分からないといけないんですね。それで簡単に決められなくなっちゃってて。固まってしまうんですね。システムが大きくなりすぎて、小回りが利かない。

2011-05-13 22:19:45
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