30秒動画でジャズピアノと理論(@jazz_30_sec)の講座まとめ 第1~10回
さて、コードの作り方を覚えたところで、さっそくジャズのセッションなどでよく演奏されるブルースをやっていきましょう! いきなりですが!実践本位のフリをしつつ、細かい説明を混ぜていきたいと思います!
2016-02-03 00:21:09セッションでとにかくよく演奏されるのは "F Blues"。これは キーが F のブルースですよ、という意味です。メロディ(テーマ)に曲名がついているものもたくさんありますが、セッションなどでは「Fブルースやりましょー」とかいって適当に始めたりします。
2016-02-03 00:22:06【準備】ブルースは基本的に12小節形式で、細かいコード進行の違いがいろいろあるのですが、今回は「説明用Fブルース」というものを用意しました。ジャズのセッションでよく使われるものとは違います。こんなコード進行です!覚えましょう! pic.twitter.com/7PQLa2tnQn
2016-02-03 00:25:21【考察】で、実際にその左手の形で適当に演奏してみたらこうなります。コード進行はあってます。右手も外してはいません。でも、正直どうにもダサい…そんな気がしませんか…私はします... pic.twitter.com/S6MW0UUSfz
2016-02-03 00:45:35【アプローチ・考察】これを改善するため、まずは「ボイスリーティング」という考え方を導入します。これはコードが進行するときに、その構成音が共通したり近い音を選んで、転回形を適宜選んだほうがスムーズだよ、というものです。 声部進行。 pic.twitter.com/BrN3uOkzza
2016-02-03 01:03:08【蛇足】一応、右手も足してみると、こうなりますが、うーん。やっぱりなんか違う? そう思いませんか? 「いや、これが求めてるものだ!」でもOKです!その場合はここまでの説明をぜひ使ってくださいね!唯一の正解なんてありません! pic.twitter.com/NBhhPdX0Na
2016-02-03 01:15:58【予告】というわけで今日はここまでなのですが、次回はこういう感じの左手の音=コードのボイシングにしていきます。まる覚えの体育会系の音楽、それもまたジャズなのですが「理屈を知っておくと応用も早い」というもので、細かい説明が続きます! pic.twitter.com/b0BcwEq3Ra
2016-02-03 01:25:28だって、そうじゃないですか? 最終的に体が覚えるにしても、コードブック一冊丸々暗記とかちょっとつらいじゃないですか。 頭でわかってるけど、速度が足りない。だから体が覚えるのに助けてもらう。これぐらいがちょうど良いと思うのです。
2016-02-03 01:26:59「練習には2通りしかない。 意識してもできないことを意識すればできるようにする練習と、 意識すればできることを無意識にできるようにする練習だ」 このアカウントでは、基本的に前者の材料を扱っていければな、と思っています!
2016-02-03 01:28:06第3回 コードのジャズ化(Jazz Up)
【基礎】今回は コードをジャズ化(Jazz up) していきましょう。コードの構造はもう把握した通りですが、これをジャズ的なコードのサウンドにしていくにはどうしたらいいのでしょうか。なんと、まずは「引く」ことからスタートします。 pic.twitter.com/5IwBvXwhPz
2016-02-05 00:44:59この例では ルート(1st)と5度(5th)を「省略」しています。その結果、サウンドはより刺激的なものになったと思いませんか? 引くことも時として重要。そんなことを考えてしまいますね。 ルートがない 5度がないことで「曖昧さ」が生まれているところもポイントです。
2016-02-05 00:45:57ベーシストがいるときはルートはきっと押さえてくれますが、このようにピアノだけで省略しても成立したりします。しかし、B7の3度と7度もやはり AとEbではないでしょうか。 つまり、曖昧なんですね。いくつか考えられてしまう。
2016-02-05 00:46:50ですが、そういうものだと思ってしまいましょう。正しい理論を求めることではなく、ゆるゆるだらだらと実践にフォーカスしたいと思います。 多くのコードにおいて 3度と7度が「最も重要」だと、覚えておいてください。
2016-02-05 00:47:523度はメジャーかマイナーかを大別するためにあってほしいですね。7度も、いわゆるドミナント7thなのか、メジャー系なのかを識別するのに欲しいところです。もちろんルートもあるとなお良いですが、そこは好みですね! 実際、ピアノソロでは 1st-3rd-7th と弾くことも多いですよ!
2016-02-05 00:48:52【例】3rd-7th のみのコードボイシング(まあ、ざっくり左手の形、伴奏の形、というわけですね!) で"説明用F Blues"を演奏してみた例です。 ボイスリーディング、覚えてますか? 3-7 か 7-3 か、選びましょうね! pic.twitter.com/WgZdot1bgZ
2016-02-05 00:55:20【応用...だけど基礎です】 さて、さらに ジャズ化 していきましょう! いま 3と7しかないんですけど。これに1音「テンション」というものを加えます! 安心してください。覚えゲーではあるけど、こんな感じですよ! pic.twitter.com/tcrQrJq09v
2016-02-05 01:13:53あれ? F7は? はい、意図的に省いています。 「コードの作り方」を度数で説明してきたのは、自分で出来るようにするためでした。 というわけで F7 や 他の なんとか7 コードも3-7-9 や 7-3-13 の形で押えられるように、練習してみてください! なんたる体育会系!
2016-02-05 01:15:20どんな偉い先生に怒られても、あえていいますが、 9thはつまりルートの全音上で、 13thはつまり5thの全音上です。で、3-7なら7thの上にくる「近い方のテンション」を選んでるわけです。 3-7-9か 7-3-13か。7-3-9だと左手が届かないですからね!!!
2016-02-05 01:16:33【例】というわけで、3-7-9と 7-3-13 の形での "練習用 F Blues"の例です。 見ての通り、「押さえにくい」場合は 3-7 or 7-3 を重視して、テンション (9とか13とか) を弾かなくても大丈夫ですよ! pic.twitter.com/FMeW0UqAv9
2016-02-05 01:25:08というわけで、本日は終了でございます! なお、このあと、私見のしょうもないうんちくがいくつか続きますが、気にされませんように。
2016-02-05 01:26:35以降、私見うんちく。コードボイシングの 3-7 7-3 をshell(殻)という言い方をするケースもあるようですね。root & shell なんていって。まさに、重要な外殻であり、テンションというのは結局は「デコ」のようなもんだと思います。
2016-02-05 01:27:54で、このデコというのは、スマホをドクロでデコれば ちょっとゴスなのかな、もしくは怖い人なのかな、という気がしますし、キラキラしてると ギャルなのかな という気もしてきます (ウソつけ) そんなわけで デコというのは決してオマケではなく「情報」でもあるのです。
2016-02-05 01:28:37コードのボイシングを構築するとき、この「デコ」による情報量の制御、というものを日頃考えています。テンションという単語はどうにも「イマイチ」で、 「付加情報」とでも捉えるべきです。 あ、付加音、なんていいますね。まったくそのとおりかと思います。
2016-02-05 01:29:27そんなわけで、ジャズピアニストの多くは、「ここはもうちょっとテンション足して コードの情報を多めに」 とか 「ここはシンプルな感じにしとかないと うるさいな」とか「おれが悪魔で サックスが天使ってわけにもいかんな」ということで、情報量を加減してます。つまり、これも「引き算」です。
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