アニメ『さらざんまい』に影響を与えた、芥川龍之介『河童』の考察 ~「僕は生まれてきたくありません」という視点と、社会問題との関係~

つい最近まで放映されていたテレビアニメ『さらざんまい』。その元ネタのひとつであろう作品、芥川龍之介の『河童』について、今回考察していきます。「胎児の視点」、ひいては「他者の視点」が議論の主軸になります。なお、ネタバレについては、内容の紹介はごく一部(河童の胎児のシーン)だけです。
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しろうと @sirouto

『さらざんまい』は、他者とのつながり方、社会学的にはコミュニケーション論の問題系を扱う作品だろう。子供(胎児)や外国人は、柄谷行人が言う典型的な「他者」なので、その視点は問題を考えるきっかけになる。

2019-06-24 01:44:06
しろうと @sirouto

さて、多くの論点を詰め込んだために、論点がバラバラな印象を受けるかもしれない。ただそもそも、個別の問題に深入りするよりも、それらを横断的に見るような視点(他者の視点の問題系)を扱いたかった。

2019-06-24 01:45:31
しろうと @sirouto

ここで扱った話題は、どれひとつとっても、本来難解な問題だけれど、出発点の芥川の着眼点が非常に鋭いので、俯瞰して見れた。もし、『河童』がなければ、私のような凡夫は、問題の所在にも気付けなかっただろう。

2019-06-24 01:47:42
しろうと @sirouto

たとえば戦前の優生学が遺伝子工学になるなど、芥川が生きた昭和初期の社会とその社会問題を、今繰り返しているから、河童自体はファンタジーだけれど、リアルな問題として実感できるんだろう。

2019-06-24 01:48:51
しろうと @sirouto

90年も前に書かれた『河童』を、今読んでも(当時の社会状況に依存する描写以外は)ぜんぜん古く感じない。これは驚くべき先見性だ。言いたいことはまだたくさんあるが、まず芥川の『河童』を紹介したかった。

2019-06-24 01:51:28
しろうと @sirouto

といったところで、今日はお開き。読んでくださった方は、ありがとうございました。

2019-06-24 01:51:54
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