利上げや増税が却ってインフレを加速し”得る”というMMTerの議論について

キーワード:マークアップ、利子収入増加、分配行動、代替効果、所得効果 ※マイナス金利、為替レートの議論も追加
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かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru @tokiwa_soken マイナス金利よって円高株安がもたらされたのであれば、マイナス金利撤廃で円安株高となるはずですが、「撤廃=緩和の限界」と見なされるだけではないでしょうか。

2019-07-31 00:06:21
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@karifkarikari @tokiwa_soken 記事でもまとめたところなのですが、国際市場が原因のリスクオフの流れではなく、マイナス金利導入による日本単独の円高株安が見られたというのが実際のところです。 マイナス金利による金融機関収益の過剰な圧縮が、不況化傾向に働くという(妥当な)予想に基づいたものとされています。

2019-07-31 00:07:33
かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru @tokiwa_soken 日本銀行の説明でも、需給ギャップ改善や適合的期待によるインフレ予想の上昇といった間接効果までを含めた為替が物価に与える影響は大きいので、為替抜きのモデルでは説明力が弱いかなと。

2019-07-31 00:07:47
かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru @tokiwa_soken マイナス金利撤廃は銀行セクターにプラスでありますが、円高株安の要因になったとはちょっと思えませんね。そこは見立ての違いでしょう。

2019-07-31 00:10:13
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@karifkarikari @tokiwa_soken twitter.com/karifkarikari/… についてですが、日本銀行は既に政策限界に達しており、マイナス金利は逆効果であったという理解ですから、マイナス金利が解除されても、緩和の限界が云々とはならず、素直に軽微改善(軽微な円安株高)となると思われます。

2019-07-31 08:08:48
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@karifkarikari @tokiwa_soken twitter.com/karifkarikari/… についてですが、為替の効果が大事なことはその通りなのですが、為替は中長期的な総需要予想→物価予想に強い影響を受けますから、マイナス金利のような総需要縮小政策に対して円高に反応するのはそこまでおかしいことではないかと思います。

2019-07-31 08:10:19
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@karifkarikari @tokiwa_soken twitter.com/karifkarikari/… については、そうですね。単に見解の違いと思います。 私はリバーサル・レートの議論 ameblo.jp/nakedcds/entry… を念頭に考えていますから。

2019-07-31 08:11:55
かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru @tokiwa_soken 日本のような低金利で資本市場大きく資金調達がしやすい純債権国の通貨は、相場の地合いが悪くなると、投資資金の巻き戻し、リスクヘッジ、内外金利差縮小によって買われます。リーマン時もそうでしたね。

2019-08-01 00:07:31
かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru @tokiwa_soken 中央銀行の緩和姿勢に着目するなら、15年末のFOMCの16年の利上げ見通しは年4回で、16年の実績は1回。この相場環境では円は買われます。そして、16年末からのトランプ相場で金利差拡大→円安の流れですね。

2019-08-01 00:10:24
かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru @tokiwa_soken 長い目でみれば、インフレ国の通貨は弱くなり、デフレ国の通貨は強くなると考えてよいですが、比較的短期の相場展開を読むには使えないような。物価予想の低下を緩和の限界と読み替えるなら当てはまりそうですが、それは中央銀行の緩和姿勢ということでマイナス金利政策の評価ではないような。

2019-08-01 00:13:34
かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru @tokiwa_soken いずれにせよ、物価に対し為替の影響が大きいというのであれば、為替込みのモデルで説明する必要があることに。

2019-08-01 00:14:53
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@karifkarikari @tokiwa_soken 為替は結局、各国の総需要予想→インフレ予想に収斂して決まってくるので、総需要効果をメインに考察しておけば、為替の動きもそれに矛盾せず決定してくると考えて良いです。 例えば、リバーサルレートのような働きが強まっている場合であっても、利下げが通貨安に働くと考えるのは不合理でしょう。

2019-08-01 06:04:59
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@karifkarikari @tokiwa_soken どちらかといえば利下げは総需要拡張に働きやすい(あるいは、働いてきたという「過去の記憶」から、一時的にパブロフの犬のような反射をしてしまう)ために、呼応して為替や資産価格が先行的に動くだけのことです。利下げがもし総需要縮小的に働く条件が揃っていれば、そうした動きは起きないのでは。

2019-08-01 06:11:10
かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru @tokiwa_soken 常にファンダメンタル価値に一致するように市場価格が形成されるのであればバブルは発生しませんよ。短期的な為替レートの動きについては、資本移動を含めたお金の動きを見る必要があります。

2019-08-01 07:29:33
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@karifkarikari @tokiwa_soken 「ファンダメンタル価値に一致する」というわけではなくて、「ファンダメンタルの”予想”に応じる」と説明してきたわけです。 そして、予想の不安定性が資産価格(為替レート含む)の不安定性となる。予想の自己実現みたいなことも起こる。 そうした揺動性自体を否定しているわけではないですよ。

2019-08-01 12:26:17
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@karifkarikari @tokiwa_soken ただ、不安定性、揺動性を論じるにあたっても、何かしらのメカニズムが想定される上でのことであって、例えば、緊縮政策が取られているのに、何の理由もなく通貨安に向かう、といったことは通常ないわけです。 緊縮策の予想が上振れして、過度に通貨高になる、といったことはあり得るとしても。

2019-08-01 12:27:57
かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru @tokiwa_soken 短期と長期では為替相場の変動要因が異なるという説明をしています。例えば、日本企業が対外投資をすれば円安圧となりますが、投資先の国の景気が悪く投資を手控えたら、日本の場合、構造上、円高方向へ振れます。ちなみにですが、2005年~2007年はPBを改善しつつも円安進行しています。

2019-08-02 00:04:14
かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru @tokiwa_soken 対外投資について追記しておくと、こんなのはタイミングの問題であって物価上昇率の差などは関係がありません。

2019-08-02 00:06:36
かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru @tokiwa_soken 購買力平価という為替相場は2国間の価水準の変化率に連動するという考え方がりますが、実際の為替相場は購買力平価を使って算出した均衡点を中心に大きくぶれて変動しているので、短期の相場の読みにはまったく使えませんよ。

2019-08-02 00:08:20
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@karifkarikari @tokiwa_soken 物価予想の変動が増幅し、為替レートが購買力平価を大きく逸脱して変動するメカニズムとしては、例えばドーンブッシュのオーバーシューティング・モデルがあります。 MMTerとしてはモデルの概要について色々と突っ込みたいところはありますが、それでもその理論のエッセンスは重要です。

2019-08-02 05:41:04
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@karifkarikari @tokiwa_soken 例えば将来の物価水準予想が上方移動すると、自国通貨の実質利子率が低下し、一気に自国通貨安に移行する。 しかし、継時的に将来の(上昇した)物価水準に「接近」すると、物価上昇率は低下し、最後には0になる。実質利子率に置き換えると、継時的に上昇し、自国通貨は購買力平価の水準に落ち着く。

2019-08-02 05:44:36
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@karifkarikari @tokiwa_soken 要するに、物価水準のジャンプに対して、実質金利とそれによる為替変動が即座に大きく反応するのに対し、物価は緩やかに調整されていくので、実際の購買力平価の動きよりも、為替レートは大きく変動することになる、という相場の動きを定式化した古典的モデルがドーンブッシュ・モデルなわけです。

2019-08-02 05:46:47
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@karifkarikari ドーンブッシュ・モデルでは、将来の物価水準予想という、ファンダメンタルの予想「のみ」しか動いていないにも関わらず、購買力平価の変動を大きく超える、増幅された為替変動を生じることが示されていることが重要なところです。

2019-08-02 05:48:56
かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru オーバーシューティングモデルは価格裁定が為替レートを決める基本的要因だと考えるモデルですよ。自分は名目を念頭において説明しましたが、実質に置き換えて読んでもらっても結構です。そしてこのモデルでは自分が例に挙げた企業の対外投資のタイミングを説明できませんね。

2019-08-02 07:29:53
かりふらわ @karifkarikari

@motidukinoyoru いちおう言っておくと、一般論として、これまで数々の為替決定理論のモデルが構築されてきましたが、短期的な為替変動をモデルで予測することは困難とされています。

2019-08-02 07:32:26