【シナリオ】クラスメイトに正体を現す敵女幹部(スライム娘編)

学校に潜入していた敵幹部であるスライム娘が正体を現す話
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@akuochiken

彼女の口から声が出てきた。 だが、それは痛みから発した声ではなく、あくまでその結果に驚いた声であった。 「え……どういうこと……」 刺された部位を確認する。 激痛と共に大量の血が流れ出すのを想定したのに、流れ出してきたのは赤くはあるものの透き通ったドロドロとした液体だった。

2019-08-15 21:50:15
@akuochiken

「その感触だと、どうやら痛みはないようだね。どうだ、これで君を構成するモノの正体が分かったかな」 彼は突き刺ったナイフを彼女の右手ごと引き抜いて解放した。 「君は心当たりがあるはずだ。そういう特徴を持った怪人にね。でも、それを正確には思い出せない。なぜなら、彼女が夢の主だからね」

2019-08-15 21:53:33
@akuochiken

彼女の腹部の切創はゆっくりと塞がり、滴り落ちていた液体は徐々に彼女の下へ集うようにして足元から彼女の中へと吸収されていった。 「は? え……?」 自らの服を捲くりあげて腹部を確認するも、傷一つない滑らかな肌があるのみだった。 そもそも、切られた服すらも元通りに戻っていたのだった。

2019-08-15 22:00:51
@akuochiken

「先程私は『2人が1人になった』とも言った。では君は、なくなった自分の身体や、彼女の意識がどこに行ったか、疑問に思ったかな?」 言葉を失って彼の顔を見続ける彼女。 「つまり君が認識できない超常的な存在によって、今の君が作られたということだ。こんな感じでね」 彼がぱちんと指を鳴らす。

2019-08-15 22:37:50
@akuochiken

その音に反応するように、彼の前に立っていた彼女は突如目を閉じ、直立した姿勢になって前面で手を重ねた。 そしてゆっくりと目を開くと、彼に向かって話しかけた。 「お呼びでしょうか、御主人様」 「『彼』の再現はほぼほぼ問題なかった。今のお前ならお前のリソースのいくらを使って続行できる?」

2019-08-15 22:41:04
@akuochiken

「御報告が正と仮定した場合、再現過程に問題がなかったと判断可能であり、73%あれば引き続き再現は可能です」 「なら80%を割いて残りの20%で私の指示に対応できるよう待機しておけ」 「かしこまりました」 再び彼女はゆっくりと目を閉じた。 次に目を開けた彼女からトーンの違った声が出てくる。

2019-08-15 23:12:03
@akuochiken

「何を言ってるんだよ……はえっ!?」 意識を置換される前に彼が伝えた内容に反応したような形にはなったが、突然支えを失ったようにしてその場に倒れ込む。 「君と、君の力についてある程度理解できたからね、私が先程提案した通り、君には彼女を充てがわせよう、ということだよ」

2019-08-15 23:28:08
@akuochiken

ぱちんと彼は再び指を鳴らす。 「ひゃん」 突然気の抜けた叫び声を上げて、彼女は股間部を内股に擦り寄せながらもじもじする。 「僕に何をしたんだ!」 「私は何もしていない。正確には、そもそも君の身体は元々そうだったということかな」 「正直に答え……んっ……くぅ……はふぅ……」

2019-08-16 08:18:53
@akuochiken

床にうずくまって両手で股間部を押さえながら、苦しいながらも凛とした表情で頭上の彼を睨みつける彼女。 「なん……で……手が勝手に……」 彼女の下半身を覆うスカートもパンツもどろどろとした赤い液体となって溶け去り、両手に隠されているものの器官の添えつけられた股間部が顕わになっていた。

2019-08-16 08:32:00
@akuochiken

「君の認識では“勝手に”だが、先程言ったように、君が決して認知できない上位意識が存在して、それによっても君の身体は動いているわけだよ。『お前はまだ人間の気持ちを十分に理解できていない段階だから優しくしてやれよ』」 最後の言葉は、目の前の彼女を通り越して別の存在に向けられていた。

2019-08-16 08:51:44
@akuochiken

「あうっ……“私”の手が変わって……」 股間部を押さえていた彼女の両手がぐにゃりと変形し、赤く弾性のある液体へと変わっていく。 そうやって柔らかく変形していく右手は彼女の棒状の器官をまるごと包み込み、左手は彼女の秘部へとどんどん侵入していく。 「あうっ! あうっ……」 彼女が喘ぐ。

2019-08-16 09:33:34
@akuochiken

液体状の彼女の右手がゆっくりと前後に動く動作に合わせて、彼女の左手もゆっくりと秘部から出し入れされていく。 「んー……! んふー……!」 快楽に身悶える中でも、彼が眺めている手前上、必死に声を上げまいと耐える様子。 だが、彼女の身体と心は、どんどんと溶けていっているのが分かった。

2019-08-16 09:45:33
@akuochiken

「んっ」 彼女の全身が震えたかと思うと、股間部から小さく鈍い音が聞こえた。 液体状の右手に包まれた器官の先から、どくどくと外へ放出されていく、右手よりも濃い赤色に染まった透明な液体。 そしてそれは右手で受けきれないほど、ぴく、ぴくんと周期的に脈動しながら勢いよく射出されていく。

2019-08-16 09:54:01
@akuochiken

右手の膜を突き破って、更に地面へと垂れ流されていく赤い粘液。 快楽の蕩けた表情を浮かべながら、彼女は眼下に広がる粘液の海を眺めた。 「はー……はー……だめ……これは私の……私のナカに入れなきゃ……」 改めて変形させた両手で秘部を掻き分けながら、ゆっくり床へと秘部をこすり付けていく。

2019-08-16 10:12:29
@akuochiken

ぬちゃ、にちゃりと粘液同士が擦れ合う粘っこい音を立てながら、彼女の液体状の両手を媒介としてその赤い海は、周期的に脈動しながら彼女の中へと吸い込まれていく。 「あうん……はふっ……はっ……はっ……」 彼女から出ていった液体の量が異常であれば、彼女の中に入っていく液体の量も異常な状況。

2019-08-16 10:15:26
@akuochiken

それでも、彼女は一切苦しむこともなく、その全ての液体を彼女の身体の中へと吸い上げてしまった。 「うふっ……」 元通り人間の手に戻った彼女の両手で、股間部から下腹部に掛けてをそっとなぞり、満足したような表情を浮かべて嬌声を漏らす。 「すごい……この身体、なんでもできちゃう」

2019-08-16 10:20:42
@akuochiken

右手の手のひらを眺めならが、その開いた手のひらを赤く染め、そこから自分の一部を棒状の器官の先へと垂れさせる。 その言葉と行為は、先刻、彼女たちが自分の体に歓喜していた状況を想起させる。 「彼女は気に入ってもらえたかな?」 頭上から彼の声が聞こえる。 「えっ……あっ……」

2019-08-16 10:34:12
@akuochiken

声の方向を見上げ、彼の顔を認識した彼女が驚いた表情を見せる。 「どうして……どうして見てたの!? 私の、『私だけの楽しみ』だったのに、どうして……!」 一転して涙を目に浮かべて泣き出した彼女。 その彼女の元に歩み寄って屈み込み、彼は右手を彼女の頭に置いて優しく撫でる。

2019-08-16 10:49:57
@akuochiken

「うえっ……ぐすっ……」 「おい『お前』、今の人格の形成はどれくらい進んでいる?」 彼が静かに問いかけると、彼女は涙を浮かべた状態で、正気を取り戻したように彼を見つめて冷静に言葉を紡ぐ。 「現在89%です。ただし直近10分間の進捗はその前の10分間と比べて93%低下している状態です」

2019-08-16 11:01:19
@akuochiken

「分かった。後の作業は私が引き継ぐ。お前は引き続き『彼』の維持に務めろ。残りのリソースは私の指示に対応できるように空けておけ」 「かしこまりました」 「それと、お前と私との関係を父と娘へと変更しておけ」 「かしこまりました」 「さっきはすまなかったな」 「なんのことでしょうか?」

2019-08-16 11:21:58
@akuochiken

「いや……その話はどうでもいい」 「かしこまりました。それでは、おやすみなさいませ、御主人様」 すっと彼女が目を閉じる。 次の瞬間、引き続き目に涙を浮かべた状態の彼女が、涙声で彼へと訴え掛ける。 「パパには見られたくなかったのに……ぐすっ……」

2019-08-16 11:29:26
@akuochiken

「すまなかったな。お詫びに帰りにアイスを買ってあげよう」 「あいす……?」 彼女の顔が少しだけ明るくなった。 「ああ、好きなのを買ってあげよう」 「うん、分かった」 彼女はゆっくりと立ち上がって衣服を整える。 先ほど液体となって消滅したスカートなどは、いつの間にか元通りになっていた。

2019-08-16 14:22:55
@akuochiken

「パパ大好き。一緒に行こう?」 彼女は彼の右手に抱きついて彼を誘った。 「あれ、パパ……」 「どうした?」 「お外、暗い」 「ああ、ごめん、うっかりしていたよ。すっかり時間が経ってしまった」 「もう、しっかりしてよパパ。そんなうっかり者のパパだから私が守ってあげるんだから」

2019-08-16 14:27:14
@akuochiken

少し彼から離れた彼女が右手に意識を集中させると、ねちゃりと粘っこい音を立てながら、彼女の手に長細い光る剣が握られていく。 「ほぅ……」 それは、かつて『彼』が使役し、先程の戦いで召喚することが叶わなかった彼の得物そのものだった。 「私だって強いんだからね」 「ああ、とてもありがたい」

2019-08-16 14:33:51
@akuochiken

彼は右手を彼女に差し出して続ける。 「でも、私はもう少し大人びた女の子が好きかな。今の君は、まだ幼い言葉を使っているだろう? 私を守るならもう少し成長してほしいと思っているよ」 「もう、パパは意地悪なんだから」 「ははは」 彼女は右手の剣を収め、再び彼の手を取った。

2019-08-16 14:37:28
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