1888年ドイツ歩兵操典とKar98k 明治三十一年歩兵操典と三十年式歩兵銃

明治二十四年改正歩兵操典は1888年ドイツ歩兵操典の日本版ともいえる内容。ではその成立を支える無煙火薬小口径銃は何だったのか。それは村田連発銃。けれどもこの銃は出来が悪く実用にならない。そのため操典は村田単発銃を基に編纂された中途半端なものになり、後から村田連発銃使用法が配布された。 村田連発銃の実用化に伴って改正されたのが明治三十一年歩兵操典。けれども改正と共に三十年式歩兵銃が完成してしまった。再改正したいけれども間の悪いことに三十一年操典からは冒頭に陛下の勅語を戴いてしまいそう頻繁には改正できない。またしても「三十年式歩兵銃使用法」が配布されることになる。
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Bunzo @Kominebunzo

日本の小銃は銃剣のために全長が長い、という話には根拠が無い。もともとドイツ製小銃の影響を受けた日本の小銃は野砲とも対決できる長射程を得るために長く、ドイツ歩兵操典を受け継いだ日本陸軍は九九式までその考え方を持ち越しているので英米の新小銃よりも銃身が長い。 pic.twitter.com/WpLysVfb6U

2019-08-11 17:31:00
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Bunzo @Kominebunzo

本格的な散兵操典である1888年ドイツ歩兵操典を制定するためには無煙火薬使用の小口径銃がどうしても必要。散兵線の火力が密集横隊に勝るという理屈は新小銃に支えられている。2年間で190万挺の全力生産が行われた理由は単純な小銃の性能競争ではない、というお話。 pic.twitter.com/EBSpXve05p

2019-08-11 17:36:20
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フルパワー小銃からは扱いやすいカービン銃が造れない。マウザーKar98は反動と発射焔が大きい失敗作。これは各国小銃でも共通で、例外は日本などの6.5mm口径採用銃だけ。日本陸軍が騎銃を実用化できた理由は口径にあり、九九式では騎銃が造れないのも口径が理由。

2019-08-11 17:48:06
Bunzo @Kominebunzo

@eastbindAkasaka 材料も弾薬も無いのに何を贅沢な。 VK98ですよ。 pic.twitter.com/zsufYfV6zo

2019-08-11 20:06:31
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カービンの短縮型を名乗りながらKar98Kは大して短くない。これはその実態が再軍備用主力小銃で英米のセミカービン小銃と同程度の全長となった1934年式の新設計銃であるため。1898年式を思わせる型式は「政治的配慮」によるもの。 pic.twitter.com/NWHBqV4p51

2019-08-11 17:57:10
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明治二十四年改正歩兵操典は1888年ドイツ歩兵操典の日本版ともいえる内容。ではその成立を支える無煙火薬小口径銃は何だったのか。それは村田連発銃。けれどもこの銃は出来が悪く実用にならない。そのため操典は村田単発銃を基に編纂された中途半端なものになり、後から村田連発銃使用法が配布された。 pic.twitter.com/Ra7WZjMeHI

2019-08-11 18:11:56
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Bunzo @Kominebunzo

村田連発銃の実用化に伴って改正されたのが明治三十一年歩兵操典。けれども改正と共に三十年式歩兵銃が完成してしまった。再改正したいけれども間の悪いことに三十一年操典からは冒頭に陛下の勅語を戴いてしまいそう頻繁には改正できない。またしても「三十年式歩兵銃使用法」が配布されることになる。 pic.twitter.com/7g9Y0mVyV4

2019-08-11 18:18:02
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Bunzo @Kominebunzo

銃床の横からスリングが生えるのは騎兵が扱いやすくする工夫。しかし、騎兵は何だか変ってるよねぇ。 pic.twitter.com/vYnKSSBpgf

2019-08-11 20:33:14
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機械化が進み騎兵がもはや廃止同然だったのになぜKar98Kは騎兵仕様なのかといえば、こんな具合に「騎兵の背負い方」が残っていたから。 pic.twitter.com/dxVOooAgHw

2019-08-11 20:38:54
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明治24年、カービンを「騎兵銃」ではなく「騎銃」と呼ぶように改めたので修正されている陸軍兵器弾薬細目名称表。 pic.twitter.com/jAPIeJkXYQ

2019-08-11 20:51:55
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