長編 ) 親友大倉くん ( Tadayoshi & Ryuhei . )

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やんちゃる @Okt__75

「諦めたくて言ったの、だから安心して?もう会わないし、会いたくないでしょ?」『っ…○○、』「親友だと思ってた女が自分を男として見てたら気持ち悪いよね、ごめん本当」忠義に話す隙を与えずに話し続ける。「ばいばい」笑いかけて、私は寝室に逃げた。 ばいばい、忠義。

2019-06-29 16:30:05
やんちゃる @Okt__75

あの日から1ヶ月。 私は忠義と飲みに行かなくった。 (会社、別でよかったな…) 丸「○○、飲みに行こ」丸山くんは私を呼び捨てするようになって、「隆平くんの家?」私は隆平くんと呼ぶようになった。 丸「久しぶりに居酒屋でも行こうや」「いいよ〜」丸「また告白してもええ?」「ダメ」丸「え〜」

2019-06-29 22:06:18
やんちゃる @Okt__75

・ 隆平くんと入った居酒屋は人が多くて、どうしようかと顔を見合わせた時 『○、○?』「隆平くん、出よう」 隆平くんの返事を待たずに居酒屋を出ようとすれば、丸「○○、席1つ空いてるって」「…でも、」丸「ん?」 不思議そうな顔で首を傾げる隆平くん。忠義の視線をすごく感じるけど、仕方ない

2019-07-01 19:52:41
やんちゃる @Okt__75

「そこ座ろっか」丸「おん♪」 隆平くんと座った席は、まさかの忠義達の後ろの席で。さいっあく… 丸「○○何食べる〜?」「…んー、唐揚げ」丸「俺も食べたいと思ってた!やっぱ僕と○○って合うよな〜」「そうかもね」丸「!!付き合う?てか付き合って!」「無理〜☺️」丸「ひど〜本気なのに😠」

2019-07-01 19:52:42
やんちゃる @Okt__75

「本気でも無理☺️」丸「ほんまに怒るで?酔ってんの?☺️」 隆平くんの手が私の頬に伸びて、少し強い力で抓られてしまう。 「いひゃい」丸「悪い口やな〜潰したろか?」「隆平くんこそ酔ってるんじゃないの〜」隆平くんの手を振り払って頬を膨らませれば、丸「酔ってへんし、何飲む?」

2019-07-01 20:13:14
やんちゃる @Okt__75

「ん〜隆平くんは?」丸「生かな〜、○○はレモンサワーやんな」「うん」 《大倉どうした怖い顔して〜》『…いや、別に』《で?大倉は?どう思う?》『あー、なんやっけ』《男女に友情は成立するのか!》 私の動きが止まって、隆平くんの目が鋭くなった。今忠義は、どんな顔をしているんだろう。

2019-07-01 20:13:15
やんちゃる @Okt__75

『どうなんやろな(笑)その関係にもよるんちゃう?』《どういう事?》『やから、普通に仲良し〜なんか、親友って呼び合うくらいか』 丸「…○○、これ食べたら帰ろか」「…そうだね」丸「○○の家で飲み直そ、美味しないやろ」その言葉に、小さく頷いてみせた。丸(やっと甘えてくれた…)

2019-07-01 23:27:33
やんちゃる @Okt__75

(忠義side.) 〔でも確かに、親友って思ってた人に告白されたらそういう目で見てたの?ってなりますよね〜〕 その言葉に、俺はどう反応してええのか分からなかった。俺は○○に好きだって言われて、どう思った?諦めるって言われて… その時、通り過ぎた○○と丸山さん。

2019-07-01 23:37:31
やんちゃる @Okt__75

(…また、傷つけた) 丸「ここは俺が払うから、先に行き?」「…ごめん、ありがと」 ふにゃって泣きそうな顔で微笑んだ○○。小さい声だけどしっかりと聞こえて。『…』〔どこ見てるんですか〜?〕ああ、酒が美味しない。隣におるのが○○じゃないだけで、こんな違うんやな。

2019-07-01 23:37:32
やんちゃる @Okt__75

『…帰るわ』〔え〜もう?〕甘えた声で俺の腕を掴む優ちゃん。『ごめんごめん、また明日な』腕を解いて、ヤスにお金を渡すと意味が分かったのか〈奪い返しておいで〜〉なんて言われてしまった。奪い返す、なんてする資格はないのかもしれない。だけどやっぱり、ちゃんと○○と話したい。

2019-07-02 14:25:03
やんちゃる @Okt__75

そう思った俺は、居酒屋を出て○○の家に向かった。 . (○○side.) 丸「あ!!」「…びっくりした、何急に大声出して」丸「俺今日見たいテレビあるんやった〜、ごめん帰るわ!」「私の家で…」丸「ごめん俺自分の家で見たい人やから!じゃっ!」「ちょ、隆平くん?」

2019-07-02 14:25:03
やんちゃる @Okt__75

隆平くんは私の返事を聞かずに帰ってしまった。 1人でゆっくりと歩きながら、考えるのは忠義のこと。(髪の毛切ってた…隣の子、見たことある。頭撫でてた子だ…可愛かったな…)そんな事を考えていればマンションの前にタクシーが止まっている事に気付いて、足が止まった。

2019-07-02 14:25:04
やんちゃる @Okt__75

『…○○?』「…」 忠義が携帯を耳に当てたまま私の名前を呼ぶ。私の携帯がポケットで震えているから、きっと私にかけているんだろう。そんな忠義を無視して前を横切れば、『無視せんとって』泣きそうな声で手首を掴まれてしまった。「…また振りに来たの」『…ちゃうよ』「合鍵取りに来た?」

2019-07-02 14:25:05
やんちゃる @Okt__75

『それもちゃうから、ちゃんと聞いて』「…やだ」『は?』「聞きたくない」『○○だけ自分の気持ち言って、俺の気持ちは聞いてくれへんの?好きやって突然言われて、突然避けられる俺の身にもなれや』 怒った声と、怒った顔。 『…とりあえず、○○の部屋で話そ』 掴まれた手首を引っ張られた。

2019-07-02 14:25:05
やんちゃる @Okt__75

『鍵』 忠義に鍵を渡せばまるで自分の家かのように入る。 『俺の気持ち、聞いて』「…」『お願い』「…分かった」忠義に想いを告げたソファに座って、向き合う私たち。 『…まず、ほんまにごめん』「…やっぱり振るじゃん」『ちゃう、これは○○の気持ちに気づかなくてのごめん』

2019-07-02 22:28:24
やんちゃる @Okt__75

その言葉に、私は首を振る。 「…気づいて欲しくなかったから今までずっと黙ってたの。だけどこれ以上、忠義の親友として傍にいれないと思ったから…」『傍にいれないとか、言わんでよ』「だって、『だってやなくて、頼むから』「…」『俺の傍に、いて』「…親友には戻れない」『分かってる』

2019-07-02 22:28:25
やんちゃる @Okt__75

忠義の言っていることが分からなくて首を傾げれば 『俺の、彼女として』「…冗談キツイよ」『冗談ちゃう、俺は本気で…!』 「忠義は錯覚してるだけだよ、私が好きって言ったからそう思ってるだけで付き合ったらすぐに分かる。やっぱり親友としての私がいいって」『そんなん分からんやん』「分かるよ」

2019-07-02 22:28:26
やんちゃる @Okt__75

強い口調で言ったら諦めると思ったのに。俺の考えが間違えてたんかって引き下がると思ったのに 『勝手に決めつけんな』逆効果だったらしい。「忠義、近い…」『丸山さんには簡単に触らせる癖に俺はダメなんや?』 頬を撫でられて、そのまま首裏に手を回されてゆっくりと触れた唇に驚きが隠せない。

2019-07-02 23:11:14
やんちゃる @Okt__75

『これでもう、親友に戻れへんな』 「自分が、言ったんだよ。親友でいてくれって」『それは過去の話やろ。今はちゃう』「…」口が上手い忠義に負けそうでとりあえず何か言おうとしても結局出てくるのはやっぱり好きという言葉ばかり。『俺の彼女にならへんなら、もう二度と会わへん。連絡先も消す』

2019-07-02 23:11:15
やんちゃる @Okt__75

『どっち?』 口元を緩ませて余裕そうに聞いてくる忠義にきっと私がどっちを選ぶか知っているんだろうな。 「…親友に戻ろうって言ったら、ぶん殴るから」『素直に彼女になるって言えばええのに』「うるさい」潤んだ瞳を見られたくなくて俯いたら、顔を覗き込まれてまたキスをされる。

2019-07-02 23:11:15
やんちゃる @Okt__75

『…こんな可愛かった?』「隆平くんみたいな事言うね」『お前わざとその名前言ったやろ』「え〜?」『てかいつの間に呼び捨てされてたん』「忠義と会わなくなってから」『は?!そんな前?!』「うん」忠義は不貞腐れて私を上目遣いで睨む。可愛い。引かれる覚悟で頬にキスをして、「可愛い」と微笑む

2019-07-02 23:11:16
やんちゃる @Okt__75

『…丸め込まれた感』「そんな事ないよ☺️」『…可愛いから許すけど』 不貞腐れた顔から、直ぐにデレデレな顔で私を抱き締めそのままソファに押し倒す。それにきゃー!なんて言って笑えば首筋に何回もキスをする忠義。 『なんか、親友の期間が長いとこういうの気まずいとか言うけど全然違うな』

2019-07-02 23:11:16
やんちゃる @Okt__75

「…うん?」私を見下ろして、ネクタイを緩めた忠義がかっこよすぎて目が離せなくなる。『今すぐ抱いてええ?』「無理無理、心の準備が…!」『ええやん、俺の彼女なんやから』「…そっか忠義が彼氏か」『変な感じ?』その言葉に私を首を振って「嬉しい」と素直に口にする。『…ほんまに抱くわ』

2019-07-02 23:11:17
やんちゃる @Okt__75

忠義の深いキスを受け入れて、私たちは1つになった。 . 『丸山さんと飲みに行ったらあかん』 『合鍵ちょーだい!!』『○○〜ちゅ〜〜』『飲み会終わったら連絡して、迎えに行くから』 彼氏になった忠義は、親友の時以上に束縛と独占欲が強くて甘えたになったのは言うまでもない。 (おわり)

2019-07-02 23:11:17