【本音の、午前十時ごろ】福間健二 #k2fact235

9月29日から10月9日まで。ちょっと前から、十月に入ったらやるぞ、と計画していたことがあるのだが、そのスタートまでに時間がかかっている。そんな時期。どんな「書けない」も、だいたい考えすぎが理由。タイトルは、ツイート詩、午前十時ごろに書いていることが多いからでもあったが、今回、実際は、夕方書くことが多かった。 音楽は、最近しびれた映画『永遠に僕のもの』(El Ángel)に流れた、しびれた名曲。パリート・オルテガによる「朝日のあたる家」(La casa del sol naciente )。 https://www.youtube.com/watch?v=UNn0Tc6qf0k
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福間健二 @acasaazul

トマトジュースを飲み、おいしい。おぼえていないこと、多くて涼しい。夏に後戻りする文字だけの捜査は終了。声だけの、あることないことも。つまり、驚いたり嘆いたりすべきじゃない。うまくいってない会議に。この場所、猛然と起きあがって接続を求めるのは可。(本音の、午前十時ごろ1)#k2fact235

2019-09-29 11:35:41
福間健二 @acasaazul

バスが来る。それに乗ろうと走る人たち。夢見たこと、わずかでも実現している証拠の枝葉は粗末にしながら段差は気にする。意識されないだろうが、特別な使い方だ。そのおじさんの傷心も。あのおばさんの把握も。運転手は女性。すばらしい気配りで声もきれいな人。(本音の、午前十時ごろ2)#k2fact235

2019-09-30 19:43:34
福間健二 @acasaazul

二人か三人の口から出た、ほんとうに言いたくて言った「ありがとう」が聞こえた。しばらくは、それだけで平和だ。ハイヒールをはかない人、野菜を使った新しい料理を考えている人などに会う。文字とは関係なく後戻りして、きれいな声をいつまでも思い出している。(本音の、午前十時ごろ3)#k2fact235

2019-10-01 18:12:39
福間健二 @acasaazul

別れる。これが最後ではないと思うけど、次はいつになるかわからない。足腰、すこし危うくても、荷物をかついで広い道をわたっていくその人の後姿。一夜のうちに、もらった。たくさんもらった。見送って戻る途中の畑。ここになにかが育つ。きっとすてきなものが。(本音の、午前十時ごろ4)#k2fact235

2019-10-02 18:15:45
福間健二 @acasaazul

モーツアルト、シューベルト、ドボルザーク、バッハ、そしてスタンダードジャズの渋谷さん。文句なしの選曲の一時間半のあと、軽くなった体で馬に乗る。知らない時代の知らない国の民衆のひとり。従うなら、故郷でおとなしく夫の帰りを待っていたりはしない人に。(本音の、午前十時ごろ5)#k2fact235

2019-10-03 10:43:26
福間健二 @acasaazul

出ているが、見えているかどうかわからない。出た以上は、新しい料理の材料になる危険がある。ビンや缶に敏感に、点を描いた回転の動き。これはお疲れさまだ。きょうは自転車に乗っていて、何が問題だろう。ではなく、ぼくたちはだれもがひとりひとり問題なのだ。(本音の、午前十時ごろ6)#k2fact235

2019-10-04 12:16:44
福間健二 @acasaazul

十月なのに真夏日、「正義」に横から叩かれる。彼を抜く気はなかった。では何が。彼と同じ弱点をもつ師匠たちにきびしい点数をつけた。昔のこと。彼は忘れない。気温三十一度になって、失われていくものへの哀惜。足りないか、受け身のままで。昼寝、十五分。(本音の、午前十時ごろ7)#k2fact235

2019-10-05 13:57:22
福間健二 @acasaazul

ふたつの朝。炭酸水にカボスをしぼる。味方にもわざと知らん顔をする。どちらも爽やかだが、どういう途中か。その感じ方、胸の音がちがう。でも、出会えないということはない。どん底の夢のつづきで。まだ名作に書かれていないきょうの悲しみ。ちゃんと悲しめば。(本音の、午前十時ごろ8)#k2fact235

2019-10-06 18:35:33
福間健二 @acasaazul

必要なのはときめきの虹なのに。ジンを飲む。複雑がいいときもある。ジンの味が変わってやっと感じた秋の風。原民喜には妻がほんとうに大事だった。何の念押しだろう。一日、外で仕事して、吹かれて破れた紙その他の、水に弱いもの。秋よ、大きな袋持ってこい。(本音の、午前十時ごろ9)#k2fact235

2019-10-07 10:00:40
福間健二 @acasaazul

そうだ、もっと濃くしてとは頼まない。掃除したばかりの排水口は思い出さないが、これらの細胞は思い出している。賢い父になりたかった。酔えば無遠慮に紙をたたんで、渡り鳥だった。その足を隠しきれない浅い秋。ぼくをまだケンちゃんと呼ぶ人もいる。柿の種。(本音の、午前十時ごろ10)#k2fact235

2019-10-09 12:14:09