日本の創作業界の最大なる強み

「トワイライトシリーズ」を例に日本の創作業界の圧倒的な強みを纏めてみました。一部の人にとっては周知の話かもしれませんが。
27
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

「トワイライト」欧米では大人気のジュブナイル小説ではあるが、日本でもウケたのだろうか。

2011-06-03 03:47:51
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

あれで「純愛物として感動した」とか「今までにない視点と設定で恋愛を描いている」だなんて臆面も無く言う物書き志望の人間(それも日本人)がいたなら、そいつの書く物語はまず間違い無くつまらない物になるだろうと忠告しておく。

2011-06-03 03:52:41
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

何故かって?日本ではそういった人間と人外との恋愛劇などもう何十年も前から描かれているからだ。具体例で言うならば「ポーの一族」とかかな。先人の成した事を知らずに「自分こそが先駆者!」といった感じで嬉々として創作(というか過去作品の焼き直し)に没頭する者ほど呆れる物も無い。

2011-06-03 03:57:29
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

先ず始めに日本は創作に関して宗教的な土壌が豊かだったと言わざるを得ない。神道と仏教がほぼ二分するこの国だが汎神論は未だに残っているし、盆を済ませた4ヶ月後にクリスマスを楽しむ。そして一週間後には寺社に御参りに行っている。

2011-06-03 04:02:40
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

何が何を激しく駆逐するとかいったそういう事も起きず、この国では仏様、そして様々な物に宿る神以外にも、妖(あやかし)や御霊(みたま)といった存在が生まれ、それぞれ人に害をなす存在、益を与える存在の区分すら出来た。

2011-06-03 04:06:28
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

これが外国に行くと当然ながら事情が変わってくる。先ずキリスト教やイスラム教ではそれぞれイエス、アラー以外の神は認められない。そして互いが互いの価値観の違いを巡って激しく対立している。その様は米国対タリバンの構図を見れば一目瞭然であろう。

2011-06-03 04:10:20
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

イエスを信じる者は寺社仏閣に訪れる事はあっても、敬意とかそんな物は内心で粉微塵も感じてはいないだろうし、イスラム教徒がクリスマスを祝うなんて事は天地が引っ繰り返ったってあり得ない(一応お祝いの言い方だけは存在するが)。

2011-06-03 04:12:53
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

当然と言えば当然だ。特にキリスト教に当てはまるが、神の存在は唯一つにして、それ以外の神の存在はあってはならない。人智を超えた力は神のみが持つ物であってそれ以外の存在が持ってはならない。持ってるとされる物は皆、この世にあるまじき悪なる存在である、と。

2011-06-03 04:17:13
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

だから汎神論を掲げた「ライラの冒険」は大不評だったし、「ハリー・ポッターシリーズ」も「悪魔崇拝を勧めている!」として一部では不評どころに留まらず、不買運動や焚書すらも行われている。

2011-06-03 04:20:33
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

だけど日本くらいだよ。ホントすんなり両作品を受け入れたのは。特に「ハリー・ポッターシリーズ」は今夏映画が完結する事もあり、人気の再燃が起きかけている。

2011-06-03 04:23:13
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

さて話を元に戻そう。宗教的に、創作精神的に余裕があったからこそ、日本では「鉄腕アトム」や「悪魔くん」、「えん魔君」に「ポーの一族」といった作品が生まれたのである。これが外国基準ならどうなるだろう?一度でも考えた事はあるだろうか?

2011-06-03 04:27:36
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

「鉄腕アトム」は『神が人間を作った。人間が人間の形を模した物を作るなぞ神への反逆行為だ』と言われてキリスト教圏では発想すらもされなかっただろう。最近日米共同で3Dアニメ化された時にも言及されたが上半身に何も来ていないというのもひっかかるらしい。

2011-06-03 04:31:12
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

「フランケンシュタインの怪物」に始まり、「R.U.R」、そして「ターミネーター」に「アイ・ロボット」。欧米圏の作るロボット物は人間に対し反逆を起こすだけで人間の良きパートナーにはなり得ない。なった物を作ったとてウケない(例:アンドリューNDR114)。

2011-06-03 04:34:38
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

そして「悪魔くん」と「えん魔君」人間に味方する妖とそうでない妖が二つの作品には出てくるが、これらに関しては先程言った事を踏まえれば作品自体が存在してはいけない事になる。

2011-06-03 04:38:17
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

理由は簡単。神以外に人智を超えた存在は存在してはいけないからだ。その存在は問答無用で人を正道から惑わす悪である故に滅せられなければならない。そしてその存在を信じたり、仮にも敬ったりする人間がいるならば処罰されなければならない、と。

2011-06-03 04:42:22
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

キリスト教やイスラム教、果てはユダヤ教の中において、日本独自の妖怪や幽霊、或いは人外の存在や幻獣は存在してはいけないのだ。いや、存在するはずが無いのだ。

2011-06-03 04:44:46
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

「ポーの一族」もまた然りである。吸血鬼が出てくるのだから。しかし日本にはそういった制約はちっとも無かった。だからこそそういった作品が出てきたのである。しかも40年近く前に。

2011-06-03 04:48:08
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

ドラゴン、吸血鬼、魔法使い、人魚、巨人、妖精、(個人的な御贔屓はサキュバス)……そう、キリスト教圏には冒険ファンタジーや切ない異類婚姻譚を作るだけの要素は十分あった。それこそこれでもかというほどに。

2011-06-03 04:54:49
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

ところが宗教教義がそれらの存在をことごとく否定した。その存在を信じる物がいて創作物を作ろうとしても不信心者として処罰された。そうして霞か雲かといった状態でそれらの存在が日本に知られたところ、たちまち日本の創作者たちが何に囚われる事も無く、良い作品を作り上げていったのである。

2011-06-03 04:58:38
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

驚くべき事にこれらは半世紀近く前に既に着手されていた事だ。PTAに睨まれながら。日本国内にいるキリスト教信者やイスラム教信者に蔑まれながら。その中で実に幾つもの作品が生まれた。きりが無いのでここでは書ききれないが。

2011-06-03 05:01:06
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

だからこそ今更人間と吸血鬼との純愛話「トワイライトシリーズ」で桃色に騒ぐ連中(特に創作を生業としている者)が浅薄というか自国が作り上げた物に対して無知であると嘆きたくもなる。

2011-06-03 05:04:42
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

宗教や既存の価値観に縛られる事無く創作が出来た日本において、人と妖、または人外との恋愛譚なぞ手垢が付き過ぎたベタベタ(又はコテコテ)なネタなのだ。今更驚く事も無いだろう。

2011-06-03 05:07:45
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

「ハリー・ポッターシリーズ」に続いて「トワイライトシリーズ」で欧米では宗教倫理に囚われようとせず表現の殻を破ろうとしている。しかしそれでも日本の自由度に追い付く事は無いだろう。それこそが日本の創作業界における強みなのである。

2011-06-03 05:11:28
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

と、同時に日本の創作業界はその強みがある事を意識しながら、常に突飛な発想をしなければならない。過去に有った様々な作品を漁っても少しも被らない様に。「こんな作品、過去に例が無い!見た事が無い!」って言われる作品を作らなくてはならない。

2011-06-03 05:14:45
理不尽通@C92 行きたかったー! @kameirider

何れにせよ、日本に今住んでいるのならば、作り手も読み手もその事自体に感謝しよう。何しろ幅広く、伸びしろのある創作物を作り出し、それらを楽しむ事を私達は許されているのだから!

2011-06-03 05:20:58