ウィンターカップ2019決勝 福岡大大濠vs福岡第一 レビュー

①大濠のボールスクリーン・セッティングの拙劣さ、②大濠のJump Switchを巡る両者の攻防、③両者:Circle Underに持ち込むべき場面、④大濠のリムプロテクター(スティーブ)対策不足、⑤大濠:木林のStretch 5という選択の是非とStretch 5⇔Clearoutのジレンマ
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Modern Basketball Tactics Research (MBTR) @MBTResearch

大濠vs第一から、大濠の横地/木林のPNRをピックアップ。 スクリナーの木林のスクリーンセッティングがイマイチ。 距離を取りつつ、ハンドラーDFのスタンスに合わせて、よりアウトサイドに微調整する動きが必要なはず。 あっさりとファイトオーバーされて、セパレーションを作れていない。 pic.twitter.com/l1a1jNgOWZ

2019-12-29 21:58:05
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例えば、こういったAdjustingとか。 ムービングではないか?と言われれば、確かに結構グレーなのだが、 mbtr.hatenablog.com/entry/2019/03/… で論じたように、タイトなファイトオーバーを許さないスキルとして、(FIBAルールなどでも)事実上黙認されているのが現状。 pic.twitter.com/cSdIKisv1o

2019-12-29 22:10:09
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甚だしいケースだと、こんなスクリーンすらスルーされ得る。 ファウルに見えるようなコンタクトをしたりしなければ、少々位置調整した程度ではファウルコールされないため、ファイトオーバーされないよう、距離を取り、下手なコンタクトをしないよう位置調整するのが最善策となっているのが実情。 pic.twitter.com/RzGhXTRTOE

2019-12-29 22:15:55
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また、第一のハンドラーDF(内尾)は、ノーミドルに近いスタンスを取っていたので、以下のように、Flat Screenへのflipを入れるのも悪くなかったのではないだろうか。 (以下の例はICEに対するFlat flipなので、少し状況が異なるが) pic.twitter.com/NPPqGMrugu

2019-12-29 22:21:57
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例えばこのシーン、スクリーンのAdjustingがもっと上手くいって、ハンドラーDFをある程度引き剥がせていたら、スクリナーDFを引き出し、コーナーDFにスクリナーをTagさせることが出来たかもしれない。 そうすればSingle-Side Bump mbtr.hatenablog.com/entry/2019/05/… の形に持ち込める。 twitter.com/MBTResearch/st…

2019-12-29 22:58:59
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大濠vs第一から、大濠:岩下/木林のPNR。 このシーンも、木林のスクリーンの距離感と位置調整がイマイチで、タイトにファイトオーバーされて攻め手を失っている。 Early Rollを狙うこと自体は悪くないのだが、その前にスクリーンセッティングを繊細にすれば、もっと良いセパレーションが作れるはず。 pic.twitter.com/r1oerL4bNg

2019-12-29 22:55:34
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大濠vs第一から、大濠:岩下/木林のPNR。 このシーンも、木林のスクリーンの距離感と位置調整がイマイチで、タイトにファイトオーバーされて攻め手を失っている。 Early Rollを狙うこと自体は悪くないのだが、その前にスクリーンセッティングを繊細にすれば、もっと良いセパレーションが作れるはず。 pic.twitter.com/r1oerL4bNg

2019-12-29 22:55:34
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大濠:高木/横地のPNRを吟味。 スクリーンセッティングの繊細さを欠くと、全くセパレーションが生まれない。 あっさりファイトオーバーされ、スイッチすら起きない。 pic.twitter.com/xZIMgN3j1o

2019-12-30 02:02:33
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大濠vs第一から、大濠: 平松/横地のPNR。 両者の狙いが噛み合っていないように感じる。 スクリナーの横地は、スタンス的に明らかにStop Behindでの3Pを期待していたはず。 もし平松がFoot Race vs Underを狙いたかったなら、スクリーンスタンスの変更を指示すべきだったのでは。 pic.twitter.com/sdmb2UbnpG

2019-12-29 22:25:54
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Stop Behind、Foot Raceなどの、Underに対する攻略コンセプトについては、拙note『ピック&ロール・ドリル① vsファイトオーバー、アンダー』 note.com/mbtresearch/n/… で解説しているので、参考のほどに。

2019-12-29 22:27:41

大濠のJump Switch(=Wall)と、Jump Switchを巡る大濠vs第一の攻防

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大濠vs第一から、大濠のJump Switch(Wall)。 第一:河村のPNRアタックに対して大濠が一貫して仕掛けていたのがこのコンセプトで、見ての通りPNRハンドラーにone pass away Dがスイッチしにいくコンセプト。 拙note『発展的スイッチDFシステム紹介』 note.com/mbtresearch/n/… で紹介・解説している。 pic.twitter.com/eLa6XE8eBo

2019-12-29 23:05:20
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第一:河村に対する大濠のJump Switch(Wall)をさらにピックアップ。 このシーン、河村はSnake Dribbleで攻め所を探すが見つからず、強引に持ち込もうとしたフィニッシュもブロックに阻まれる。 元々のハンドラーDFは他へとスイッチするため、オープンが出来にくいのもJump Switchのポイントである。 pic.twitter.com/EEphQ6yhgB

2019-12-29 23:13:02
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もちろん第一もやられっぱなしではない。 大濠のJump Switchに対して、早い段階でone pass awayにパスしてアタックさせるという対策。 本当はJump Switchする側は、これをされないために、パスコースを塞ぎながらスイッチしたいところだが。 pic.twitter.com/vhjbzbksf4

2019-12-29 23:18:29
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大濠のJump Switchに対する第一のアタッキング。 第一は明らかにSingle Side側を攻めることを意識していて、 ・Single Side側へ向かうボールスクリーンを行い、one pass away Dを引き出す。 ・one pass awayのキャッチ&シュートを狙う。ローテーション出来るDFが他におらずコンテストが間に合わない。 pic.twitter.com/aamxPp2bUi

2019-12-29 23:28:57
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Jump Switchを巡る第一vs大濠の攻防。 第一がSingle Sideでのone pass away attackを狙っていることを読んだ大濠は、Single Sideへのローテーションをあらかじめ準備するが、第一はさらにその逆を突き、ウィークサイドのアウトナンバーを使ってFlare Screen含みのオープン3Pを狙う。 pic.twitter.com/jCmrYqMbF8

2019-12-30 00:54:30
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大濠のJump Switch。 第一のOne Pass Away Attackingに上手くアジャストして、タイトなローテーションでオープンショットを許さず。 最初のスイッチでパスコースをケアし、one pass awayへのパスを遅らせているところがミソ。 pic.twitter.com/D0IvlJ6tXt

2019-12-30 02:26:56
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第一:河村のプレー。 大濠のJump Switchに対するSnake Dribble → Step Back。 Jump Switchに対してSnake Dribbleで空きスペースへ逃げるという一貫した河村の対応は、概ね安定策として機能していた印象。 pic.twitter.com/PfjVaud3BH

2019-12-30 02:33:51

大濠も第一も:Circle Underに持ち込むべき場面

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大濠vs第一から、大濠:田邊のプレーを吟味。 フィニッシュに持ち込むのには厳しい角度である一方、ベースライン側のドライブコースは空いている。 この場面、Circle Underでキープしながらチャンスを探すのが正着に思う。 慌てたパスの結果、ブロックを喰らうという結果に。 pic.twitter.com/AOWhdiwuN0

2019-12-29 23:40:17
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Circle Underからのチャンスメイクの例。 大抵の場合、リムプロテクターを引き寄せながらパスを探せるので、美味しいチャンスメイクには持ってこいのプレーである。 pic.twitter.com/QJftHWUq9y

2019-12-29 23:43:33
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第一vs大濠から、第一:河村のCircle Under → Kick Outの3P。 やはり河村は1人だけハンドラーとしての質が一段違うな、と感じた。 pic.twitter.com/SK2QBxPK6x

2019-12-30 00:27:13
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上の河村のシーンと似たような、Circle Under → Kick Out → 3P の例。 Circle Underからは、ダイブへのアシストを狙うもよし、キックアウトするもよし、自分でプルアップや再アタックを狙うというパターンもある。 pic.twitter.com/ASDfa9VkqT

2019-12-30 00:31:11
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大濠:杉のドライブを吟味。 ジャンプアウトしなくても、Circle Underする分のスペースは十分にあるように見える。(この位置関係でもしDFがベースライン側を塞ごうとしたら、まず間違いなくブロッキング・ファウルになる) Circle Underに持ち込めれば、その後のチャンスメイクももっと楽になるはず。 pic.twitter.com/5RGz0Cll3S

2019-12-30 02:14:03
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第一:河村のプレー。 似たような指摘ばかりで見ている方も飽きるかもしれないが、これもCircle Underに持ち込むべき展開、位置関係に見える。 pic.twitter.com/TdWdun3TIZ

2019-12-30 02:16:29