改革?何それ?おいしいの?―改革によってグダグダになったフランスのケース―
- tetteikaikyou
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ドレフェス事件はういきに詳しいのでそっちを見てもらうとして、アンドレの粛清レベルの改革について最後に語っておこう。
2011-06-14 17:44:38ドレフェス事件で軍の不正に目をつけたのは急進勢力はここぞとばかりに軍を批判した。そして民衆を味方につけた彼らは急激に勢力伸ばし、政権にもぐりこむことに成功した。そこで活躍した一人がアンドレである
2011-06-14 17:48:26オポチュニストであった彼は同僚から派閥色の強い人物であるが、首切り判事のような実行力を備えていた。彼の理想は共和国に忠実な軍を作ることだった。彼はこれを人事を操作することによって成功させようとする。
2011-06-14 17:53:21自派に批判的な将校はたとえ参謀総長であろうとも解任し、そこに自派の人間を送り込んだ。また、将校間の間にもスパイ網を張り巡らせ将校を監視した。これらの影響は劇的であった。
2011-06-14 17:55:49理想と違い、現実にはそれらの人事には露骨な私情が介入した。軍人としての使命は忘れられ、嫉妬とエゴイズムが将校たちを支配した。昇進は能力の証明ではなく、将校は尊敬の対象ではなくなった。高級将校は無能の代名詞となり、実務能力は二の次で政治的なコネクションで選任される人物もいた
2011-06-14 17:58:49将校は部下にへつらう様になって行った。だれが政治家へのコネを持っているかもわからない。迂闊に処罰してクレームが陸軍省に伝えられればわが身が危ない。軍人たちは極度の官僚化して怠惰になった。
2011-06-14 18:01:26さらにアンドレは軍人精神を批判し将校の特権を奪うことを考えていた。 具体的には軍服に払われていたもろもろの敬意を廃止することであった。これは、ヨーロッパ一の薄給で知られるフランス軍には致命的な打撃であった。
2011-06-14 18:04:39今も軍の上層部に残っていた優秀な将校たちも居るにはいた。彼らにとって軍職とは金銭ではなく名誉を意味していた。しかし肉体労働者にすら馬鹿にされる給料で、おまけに職業としての敬意は払われない。恩給は低く退役将校の生活は惨めである。
2011-06-14 18:07:40このような状況で軍に残ろうと考える人間などそうは居ない。彼らは軍職を去り、むしろ優秀な人間こそ率先して止めていった。残ったのは外では生活できずやめることすらできない人間と、もはや軍務に興味のない安逸な生活だけが望みの人間だけだった。
2011-06-14 18:10:46それを立て直そうと植民地帰りたちが無条件攻勢主義や精神論もちこんで立て直し始めた瞬間にWW1という。悲劇。
2011-06-14 18:17:31フランス軍の時代遅れのあの赤ズボンもこの辺が原因である。伝統的な軍装をかえるなど敗北精神である(白目
2011-06-14 18:26:43どこぞのお偉い人に勘違いされたので一応呟いとくが、さっきのフランス軍ネタは別に政府批判でも改革批判でもないので念のため。
2011-06-14 20:02:55