COVID-19が有症状例でも発症2-3日前から直後が感染力のPeakである事は非常に予防・コントロールを難しくしますという論文の結論から、感染防止を考えよう

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Takaya Suzuki MD, PhD @suzuki_takaya

今回著者らはSARS-CoV-2に対して第3のシナリオ、つまりウイルス量が発症の前に最大となり、感染も発症の約二日前から発症の数時間前にピークになるというモデルを用意して、既存の疫学データと比較した。

2020-04-16 18:49:13
Takaya Suzuki MD, PhD @suzuki_takaya

この仮説の背景となるデータとして、入院後に同じ患者から毎日採取したウイルス量の記録がある(表1)。これをみるとどの患者も属性に関わらず、入院後に一貫してウイルス量が減ってきている。もちろんCOVID19に対するウイルス治療薬はないので、これは自然経過と解釈できる。こうまでもきれいに

2020-04-16 18:49:13
Takaya Suzuki MD, PhD @suzuki_takaya

入院直後から一貫して下がっているのであれば、症状が出る前のウイルス量がピークであるという推定をすることにそれほど大きな違和感はない。著者らは公開されている77ペアの感染リンク確定例から、ある感染者の発症から次の感染者の発症までの時間中央値を5.2日と計算した。分布は7.6%の負を含む。

2020-04-16 18:49:14
Takaya Suzuki MD, PhD @suzuki_takaya

先行研究で示されている潜伏期間5.2日を想定すると、感染は発症の2.3日前から始まり、0.7日前にピークを迎えるというモデルが出来上がる。そして感染力は発症から7日かけて劇的に下がっていく。

2020-04-16 18:49:14
Takaya Suzuki MD, PhD @suzuki_takaya

このモデルとともにデータを見ると、感染の44%(22-69%, 95%CI)が発症前に起こっているという結論が得られた。同じモデルで感染が発症の7日前、6日前、、、、1日前に始まると設定を動かしても、感染力がピークになるのは発症前2日間で、感染も46%-55%が発症前に起こるという結論になる。

2020-04-16 18:49:14
Takaya Suzuki MD, PhD @suzuki_takaya

各国のデータでこのモデルと比較してみても、シンガポールや天津などプロアクティブな検査を行ってきたところでは、発症前伝播の(捕捉)割合が高くなっており、結果的にこれらを隔離することによって同時多発的なクラスターの発生を未然に防いでいると考えられる。

2020-04-16 18:49:14
Takaya Suzuki MD, PhD @suzuki_takaya

以前からBedford先生が数ヶ月前から言っていた、そして臨床医も感じていた、突然同時にやってくる大量のクラスターというのがどうして発生するかを、このモデルはよく説明していると思います。 pic.twitter.com/Qv4eMQ1z89

2020-04-16 18:49:16
拡大
Takaya Suzuki MD, PhD @suzuki_takaya

この論文が正しいとすると、発症者から迅速に検査を可能な限りたくさんやることが正当化されますが、さらに未来を考えると(仮に副作用の少ない治療薬が開発されるとして)、治療薬を予めリスクの高い集団(あるいは全国民)に配布しておき、発症者の濃厚接触者であることが分かった瞬間に服用する、 twitter.com/suzuki_takaya/…

2020-04-16 18:58:18
Takaya Suzuki MD, PhD @suzuki_takaya

代表的な呼吸器感染症であるインフルエンザは発症の瞬間が一番ウイルス量が多く、感染させやすい。一方で2003年のSARS-CoV-1は発症してからもずっとウイルス量が増え続け、数日後にピークアウトする。このためSARSは一例隔離がかなり効いたと考えられる。 nature.com/articles/s4159…

2020-04-16 18:49:13
Takaya Suzuki MD, PhD @suzuki_takaya

というような戦略も考えられるかもしれません。かなり危険な掛けに見えますが、もしワクチン開発が遅れたときのセカンドベストとしてはあり得るかもしれません。

2020-04-16 18:58:19
Takaya Suzuki MD, PhD @suzuki_takaya

過去の発言や判断を、確定情報が増えてきた今という視点から批判するのは簡単なのであまりしたくないです。とはいえ、、 先日紹介した感染ペア解析の論文ですがFig1が重要で、少なくとも武漢では感染連鎖が起こっていることを1月第1週で検出しています(Fig.1b, Case 74)。 nature.com/articles/s4159…

2020-04-21 17:47:01
まとめ 新型コロナウイルス対策を犬さんと猫さんがかわいく啓発するポスターがわかりやすい「子ども目線に両方貼ってあります」 子供にもわかりやすい!と、おうちやお店に貼る方が増えているようです。ひらがな読む練習にもなり、ネットプリントできるのでぜひ。 50706 pv 129 17 users 164

濃厚接触者の定義が変わりました。

Takaya Suzuki MD, PhD @suzuki_takaya

下のスレッドの論文はシミュレーションですけど、より記述的なこのプレプリントでも無症候性の感染がロックダウン後にも明らかであり、濃厚接触の定義変更はすごくいいことだと思います。medrxiv.org/content/10.110… twitter.com/suzuki_takaya/…

2020-04-21 20:47:13
日本経済新聞 電子版(日経電子版) @nikkei

「1メートルの距離で、必要な感染予防策なく15分会話」「接した時期は患者発症日→発症2日前に」。新型コロナウイルスの患者から感染したリスクのある濃厚接触者の定義を国立感染症研究所が変更しました。 #新型コロナ #COVID19 #緊急事態宣言 s.nikkei.com/2RV3plr

2020-04-21 12:52:54
時事ドットコム(時事通信ニュース) @jijicom

「発症2日前」「1メートル内」「15分以上」 濃厚接触者の定義変更―感染研 jiji.com/jc/article?k=2…

2020-04-21 15:35:01
日経サイエンス @NikkeiScience

患者発症2日前から濃厚接触者 新型コロナで定義変更:日本経済新聞 nikkei.com/article/DGXMZO…

2020-04-21 16:05:30
ABEMAニュース @News_ABEMA

【ニュース速報】 濃厚接触者の定義「発症日」から「発症の2日前」へ 国立感染症研究所が「濃厚接触者」の定義を 「感染者とマスク等の感染予防策なしに2m以内で接触をした人」から「予防策なしに1m以内で15分以上接触した人」に変更。開始日も「発症日」から「発症の2日前」に。 #アベマニュース

2020-04-21 18:12:23
Yahoo!ニュース @YahooNewsTopics

【「濃厚接触者」の定義変更】 yahoo.jp/fFlKTt 新型コロナ患者の濃厚接触者について、国立感染症研究所が定義を変更した。接触時期について、従来は「発症日以降」だったが「発症2日前」に。距離については「手で触れることのできる距離(目安1m)」に変えた。

2020-04-21 18:28:15
リンク COVID-19は発症2-3日前から直後が感染力のPeak - 感染症診療の原則 COVID-19は発症2-3日前から直後が感染力のPeak - 感染症診療の原則 COVID-19は発症前後が感染力のPeakである事を示唆する論文が「NatureMedicine」に載りました。タイトル:TemporaldynamicsinviralsheddingandtransmissibilityofCOVID-1TemporaldynamicsinviralsheddingandtransmissibilityofCOVID-19タイトル図でいうとシナリオ1かシナリオ3の感じ・・?このTheoryは以前御紹介したUCSDのSchooley先生のGrandRoundでの説明(発 46 users 6423
NEJM @NEJM

Correspondence: SARS-CoV-2 Viral Load in Upper Respiratory Specimens of Infected Patients #COVID19 #SARSCoV2

2020-02-21 04:29:19
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