射撃の定説他

私は鉄砲わかんない
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

基本的な散布の傾向はどんなに距離が増しても変わることはない

2020-04-23 12:14:31
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

撃った弾が少ないとこの散布の傾向は見えないが、多数発射すれば全く規則正しく散布することがわかるだろう さて、多数銃で同一目標を発射する場合、その弾着点は同一ではなく、その集束弾道は非常に大となる あるいは同一銃で点射の反復せる場合もその点射ごとにその平均弾着点は異なる

2020-04-23 12:23:26
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

しかし、多数発射するとそれはあたかも単一銃で多数を発射したかのような景況となる これは三八式歩兵銃で部隊射撃を行った時の半数必中界である(軽機関銃は単一銃) pic.twitter.com/pWKsMrAhTq

2020-04-23 12:23:27
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

これが同一目標ではなく散兵であれば、距離が近い場合各銃の散布は各々の目標に凝集する しかし距離が離れればそれぞれの散布は重なってくるので割と均一に『敵の散兵』を包み込むことができる 距離が近くとも目標が見えづらい時には割と散布が目標のいるあたりにきれいに散る場合がある pic.twitter.com/ufP84S0uxr

2020-04-23 12:29:27
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

そして、弾道が目標を飛び越さないところにある範囲を『危険界』という 危険界は地形などに影響される 概ね歩兵の立姿は1.65m、膝姿で0.85m、伏姿で0.5m程度である そして被弾地と最下弾道の危険界を総合したものを掃射地帯という この範囲に敵を捕らえることは多くの軍の幹部にとって理想である pic.twitter.com/h15dZC5k9l

2020-04-23 13:25:50
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

小銃にせよ機関銃にせよこのために位置が決定され適した照尺を採用しようとするのだ

2020-04-23 13:25:51
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

遮蔽物があるとき、この頂部を通過する弾道が弾着するまでの範囲を『遮蔽界』といい、この遮蔽界のうち目標が全くその弾着を逃れられる範囲を『安全界』という この遮蔽界や安全界は遮蔽物の高さ、あるいは弾道の形状によって異なるが、基本的に距離が近ければ近いほど安全界は増すので、

2020-04-23 13:37:07
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

敵と近いならばわずかな高さの遮蔽物でも利用することが推奨されるし、あるいは陣前の掃射地帯を完全としたいならばそれを撤去するなども考えたいところである

2020-04-23 13:37:07
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

ここまでが基本的な射撃の理論である 割と理解している人は少ないかもだ。私も完全とはいいがたい 次が応用的な理論になるのだが、まとめるのが大変(わりと)

2020-04-23 13:41:57
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

基本的な射撃に関する話は省略する ここからは戦闘において歩兵卒に要求される『戦闘射撃』の話となる しかしこれは昭和初めまでのものであって、現代のものと異なるかもしれない なのでその辺先に理解していただきたい そしてあくまでも理論であって現実に即していないかもしれないが気にするな

2020-04-23 14:04:14
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

戦闘射撃には『各個戦闘射撃』と『部隊戦闘射撃』がある まず歩兵の各個戦闘射撃で重要なことは 1、瞬間に現出する敵に 2、あるいは見つけづらい敵に 3、戦闘装備をして激しく動いた後 4、諸種の地形地物を利用して 行う射撃である そして理想としてはこの程度になっていることである 各個戦闘射撃 pic.twitter.com/LtOGksLxza

2020-04-23 14:04:14
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

はお話にしにくい(深刻な問題) なのでもういいや、部隊戦闘射撃に移行しよう 部隊戦闘射撃は『分隊戦闘射撃』と『小隊戦闘射撃』とかある 特に部隊戦闘射撃では軽機関銃の弾薬の搬送や補充、あるいは兵負傷戦死などの場合の欠員が生ずる状態にどう動くかというところも教育されなければならない

2020-04-23 14:04:14
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

様々な地形でどの敵にどれだけの所要弾数を撃つかという指揮官の教育にもなる そしてその射撃の効力は距離が増せば低下するし同一目標への集中射撃でも天候などでその数値は異なる これは平時の冷静な兵隊が行う効力の表である 実際は戦闘において小銃は大きくその効力を減ず pic.twitter.com/gDoaEGhEf5

2020-04-23 14:04:15
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

さらに照尺距離と実距離がずれた場合、あるいは風などの影響で弾道が左右にずれた場合、このように効力は減じる(距離の場合正確に目標下際が照準された場合。教材は三八式歩兵銃) pic.twitter.com/AXW00UIQHp

2020-04-23 14:09:19
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

斜射、側射はそもそも敵部隊を捕捉しやすいことに加え、反撃を受けにくいなどのことから効果的であり、また敵に与える精神的効果も大きい (側防の恐れられるゆえんである) 跳弾も存外効力はあるのだが、これは地形地質他の影響が大きいので様々に変わることのみを述べるにとどめる

2020-04-23 14:16:13
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

夜間射撃は効力を落とすこともおあるが、適切な設備を作ることができていれば、その影響は局限できる 例えばこんなのだ pic.twitter.com/Q8YZMpJs6l

2020-04-23 14:16:14
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ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

これらの諸処をなさせるのは適切な射撃指揮があってこそである それが適切でないなら、どのような銃であっても威力を発揚できないのである そして本来は兵をして自らの銃の弾着を修正するを理想とするが、実際の戦闘でこれは困難なため、基本は敵の下際を狙うこととなる 軽機関銃の場合は

2020-04-23 14:22:34
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

そういった都合で実距離と指示すべき照尺距離が異なる場合がある ちなみに三八式歩兵銃であれば500mを超える目標に対しては100m増す(が、これは三八式の弾道特性の都合という話もある) ちなみに三八式銃の場合正確な据銃をすればその照準具はこのような密位になるので、目標が照準しにくい場合

2020-04-23 14:33:39
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

補助となる地物から何密位右(左)という指示をする場合がある 後は透明板など特別のものを用いることがある pic.twitter.com/qO7bsGeeFH

2020-04-23 14:33:40
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Wolfgang・Gottenberg【残余一万八千八百文字】 @C11katao

なろうにおいては『異世界で大元帥』を連載してあり 我々戦闘を直接知らずに戦を語らんとするものはまさに性的行為について学ばんとしある童貞のごとくある 然るにや我はそれを誇らん

love-letter.club/to/C11katao/

ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

小銃弾の弾着観測は困難であるがこれは実施されねばならない が、これは書くのが面倒なので後で紹介するテキストを自分で読んでくれ しばしば小銃弾程度の弾着観測は困難だという意見もあるが、こういう観測が可能であるからこそ重機関銃での間接射撃という芸当が存在する それどころか国によっては

2020-04-23 14:39:13
ウォルフガング・ゴッテンベルク【残余二万文字】 @C11katao

距離の測量もこれらの射撃において重視されるべきである 兵卒をして近距離(600m)内の測量ができるようになっていればいうことはない 幹部ならば1000m以内で可とす 様々な原因でずれるが、そこはそういうものだ 場合によって測距儀を使うこともある

2020-04-23 14:47:29