石膏デッサンには漢字の書き取り帳みたいな教科書があるのに日本の画塾はいきなり立体を描かせるのがおかしいって話

なるほど
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松下哲也 @pinetree1981

横浜で関内文庫という現代美術の記録をするスペースを運営している美術史ちょっとわかるおじさんです。前に『ヘンリー・フューズリの画法』(三元社)っていうおもしろい本を書きました。しばらくは、その本よりももっとおもしろい本を書くことに専念しています。

researchmap.jp/pinetree/

松下哲也 @pinetree1981

なんで石膏デッサンに物申したくなるかっていうと、本当はあれって漢字の書取り帳みたいな教科書があって、最初はそれを模写させてから実物を書かせるのね。この部位とこの部位は何対何という比率まで書いてある。かたや日本の画塾は汗と涙の根性論が大好きなので、いきなり立体描かせるのね。

2020-05-11 18:00:10
松下哲也 @pinetree1981

どう考えてもそんなものいきなり描けるわけないわけですけど、まず最初に初心者を圧倒的に打ちのめすことを通じて体育会系的な主従関係を叩き込むのね。これはカルト宗教やブラック企業の洗脳と同じ手法です。だから心の底から嫌う人間が多い反面、その環境に過剰適応する人も出てくる。

2020-05-11 18:00:11
松下哲也 @pinetree1981

なので、受験生の皆さんは予備校にある合格者の参考作品を模写しましょう。石膏像なんか見て描くのは描けるようになってからでいいです。

2020-05-11 18:02:56
松下哲也 @pinetree1981

一番有名な教科書(漢字の書き取り帳のようなもの)はシャルル・バルグの本だけど、こういう本は19世紀ごろからいっぱい出てんのよ。そういう本を模写してれば対象の比率の計測の方法や面や陰影の分割のしかたがわかるようになるし、大学受験の傾向と対策がいらないのであれば家で独学できますよ。

2020-05-11 18:15:02
松下哲也 @pinetree1981

石膏デッサンに物申している動画です。まだの方はどうぞー。 youtu.be/otQNALwk4HU

2020-05-11 19:14:04
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山中あきら@おきらく忍伝ハンゾー電子版出てますよ @chiku012

@pinetree1981 えー、石膏デッサンは、形を見る目を付ける練習なんで、本来、こうかけ、この比率が正しいなんてのは意味がないです。動いてる人間の形をじっと見るのは難しいんで、動かない造形物で代用してるのです。大事なのは立体物を平面に切り替える「眼」の訓練なんで、描くほうは二の次です。

2020-05-11 19:40:11
山中あきら@おきらく忍伝ハンゾー電子版出てますよ @chiku012

@pinetree1981 これは物真似芸なんかにも言えることで、普通の人は、関根勤さんの演じる物真似の物真似は出来ても、まだ誰も物真似をしていない人の物真似を魅力的に組み上げることは出来ない。浦辺粂子さんが片岡鶴太郎さんに凝視されるのが困ると言ってた、ああいう技能を鍛えないと出来ないことです。

2020-05-11 20:21:17

ピカソの早熟

松下哲也 @pinetree1981

たとえばピカソは早熟の天才だという話が好きな人は多いと思う(し実際に天才的な画家だとは思う)けど、彼が子供の頃に描いた「天才的な」デッサンって『シャルル・バルグのドローイングコース』という本の模写ですよ。 amzn.to/3bj2MsZ

2020-05-11 20:29:21
松下哲也 @pinetree1981

左がお手本で右がピカソの模写ね。こうしてみると早熟とはいえ子供の絵でしょう? pic.twitter.com/NbUHZGxPPf

2020-05-11 20:35:13
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忍たまはいいぞ

.°*KI_SA_RA*°. @ZzzKyoido

@pinetree1981 わかる…。平面トレス→見ながら(平面)模写→見ながら(立体)模写ってやるのがいいって、忍たまの色塗り本も似たようなこと言ってる。

2020-05-12 00:26:35
.°*KI_SA_RA*°. @ZzzKyoido

@pinetree1981 ちなみにこちらです。(忍たまはいいぞ!!) pic.twitter.com/roAQhElBkK

2020-05-12 00:44:47
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コメント

語るおじさん(おじさん) @ojisan_think_so 2020年5月13日
3次元の対象を2次元に再構成するための練習効率の話なので、模写だけやっててもそれはそれで効率悪いから注意
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ティルティンティノントゥン @tiltintninontun 2020年5月13日
私は平面トレスで挫折した。トレーシングペーパーで手本絵をなぞって、手本を外したら全然ダメで嫌になってやめた。最近の?マンガの解説本には「線の書き方」を説明するのを見るけど(ペンを紙に置くとき・外すときからの力加減を説明している)、この「忍たま」の本には「上手になぞれたら」までいかない人をなんとかしてくれるアイディアはあるの?
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かにたま大臣 @pokkaripon 2020年5月13日
技巧はどんどんトレス&目トレで盗めばいいけど、線は慣れでしかない…あっトレパクは死ね
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う"るすと @wurst2081 2020年5月13日
音楽で例えると「バイエルすっ飛ばして耳コピさせるようなもん」だとしたら、そら生まれ持って才能のある奴しかやれんわな。ついでに言うと「体系的に整理された知識や技術を改めて学ぶでもなく、そのままサバイバルしただけ」では指導者・教育者としては二流、三流以下だろう。そのへんどうなってるのかは知らんが。
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UKB0927 @ukb0927 2020年5月13日
マンガやドラマで「美術系の勉強or部活をやっている」ことを表現する記号として石膏像デッサンが多用されていることが影響しているのだと思う。
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笹かま @voyageur105 2020年5月13日
実際に書いて失敗したり、疑問に思ったりと言うような、考える切っ掛けがある方が身に付くという考え方かな。実際に書いてみるのも、正解の模写も、どちらがその学生に良いかは人によるとは思うけど。
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SSKTK@甲20にて完了 @SSKTK 2020年5月13日
自転車はバランスをとることと漕ぐことを同時に練習しようとするからうまく行かないんだ的なことかな?
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夏越丸@ねんくり引き取り先募集 @nagoshimaru 2020年5月13日
あれ、向きも大事なんだよ。向かって左斜め45度、左からの光が描きやすい。学生時代、オタクはみんなそっちから描いて無難に仕上がった思い出。
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夏越丸@ねんくり引き取り先募集 @nagoshimaru 2020年5月13日
あれ右からの光だったかな、家帰らないとわからん記憶が曖昧だ
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tsukina @tsukina_ttt 2020年5月13日
三次元を描く場合は、デッサンは見る力の練習で描き方の練習ではなく、模写は描き方の練習で見る力の練習ではない ある意味対極に位置する2つのどっちから先にしたほうがその人にとっては合ってるか?であって、どっちが先が悪いとか良いとかないと思う
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デルタ @delta393939 2020年5月13日
絵に限らず教え方のわからない人間に教わってもわからないのは確か。それでも分かる人間は教えられなくても分かるタイプなんじゃないか。
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パンダは肉食獣 @j_inbar 2020年5月13日
wurst2081 日本の教育全般の話だが、個性やお気持ち重視で理論的な話や検証はもってのほかだし、教育効果なんて言うなら袋叩きにされるからなぁ。
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パンダは肉食獣 @j_inbar 2020年5月13日
tsukina_ttt 違う。まさに、その見方すらちゃんと初手からの教科書があるって話だし。そして、そもそも石膏デッサンは所詮ただの大学入試の足切り問題なだけで、美術の基礎でもなんでもない ってのがこの人の主張。
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tsukina @tsukina_ttt 2020年5月13日
j_inbar 参考書類を見せることから始めろというのと、模写から先に始めろというのをなぜ一緒にくっつけるのか それ言ったら見る力つけるための参考書だってモリモリ出てるし、そちらの力が必要な場合だってあるのに
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tsukina @tsukina_ttt 2020年5月13日
中高でデッサン習ってたけど、鉛筆の削り方からデスケルの使い方や最初の一筆の取り方、見かたまで細かくやってたよ そもそもあれは普通三角柱や球体、立方体から始まって次は面取り像…って少しずつスモールステップで進むものでしょ 高文連主催のデッサン講習会でも、大学で行われるフリーのデッサン講習会でも細かくレベル分けしてあったし適切にガイドも配られてた 最初からアリアスやマリアを出してくるところはある程度描ける人が試験のために仕上げる用だよ そこだけを前提にするのがおかしい
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レモンカード @S7qUuC1HgifKlLq 2020年5月13日
2次元の模写がまともにできない人に、いきなり3次元の模写をさせるのは酷だなと素人は思った。
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nekosencho @Neko_Sencho 2020年5月13日
言ってる意味がよくわからないんだけど、たとえばおいらの場合だとデッサンとかが学校の授業でまともにやりだしたのは中学からで(小学校のころは先生が素人w)その中学で描きはじめの時は立方体とか球とかそういうのから順にやってたわけだが、そういうのじゃないの? みんなはいきなりおっさんから描いてたの?
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nekosencho @Neko_Sencho 2020年5月13日
「美術方面に進むつもりの人」が「美大受験等めざす指導を予備校などで受ける場合」なら、「この程度できてないと間に合わないしな」ってな感じでおっさんデッサンから始めるのもあるかもしれんけど、それなら別にかまわないんじゃない? 野球でも野球名門校は経験者か他のスポーツで才能示した人しかとらないでしょ
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悪役令嬢 @luvgymnastics99 2020年5月13日
Neko_Sencho 球とか立体のあとどうやっておっさんにたどりつくものなんですか? 球→リンゴ→バナナ→果物カゴ→???→おっさん?
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nnouse @nnouse 2020年5月13日
東村アキコの『かくかくしかじか』という自伝マンガに美大受験するのに塾へ通う話があって、この石膏像はこう描く!という方法論がひとつひとつの像に決まってて、それに忠実に描かないと合格できないというのに驚いた。ブルーピリオドもそうだけど、絵が上手いかどうか以前に、頭を使って絵を描かないと美大には入れないらしい
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メニスカス @HatsudukiLens 2020年5月13日
Neko_Sencho 特に説明もなくいきなりスニーカーから書かされて当然のように低評価にされたな
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たこあし16ぽん @takoasi16ponn 2020年5月13日
小学校で野外の写生授業があったけど、あれも意味わからんかったし案の定うまく描けなくて半泣きで気に入らないものを無理やり仕上げる苦痛しかなかったなぁ 今でも無茶言うなやって思ってる
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たこあし16ぽん @takoasi16ponn 2020年5月13日
その点、中学の美術の先生は懇切丁寧に説明しながらゴッホの跳ね橋を模写したんだけど、皆それなりに見れる絵が出来上がって、達成感で楽しかった思い出がある 
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trycatch777 @trycatch777 2020年5月13日
wurst2081 音楽の例えはおかしいです。バイエルと耳コピとはほとんどと言っていいくらい関係ないです。バイエルは「ピアノ教則本」。例えば、ソルフェージュ能力(読音、聴音)を鍛えることによって結果耳コピもできるようになる、という話ならわかりますが。
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道端の軍手 @michigunte 2020年5月13日
まぁデッサンだけが絵のうまさというわけではないのだし、デッサンだけに囚われて絵を制作時間を取られる位だったら近道した方が有意義だなと感じた
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inu @inu1122 2020年5月13日
これまた右脳左脳みたいな話だけど、デッサン始める人って立体を平面に置き換える脳みその使い方でまず挫折する気がする。 駐車場に車入れる時に、「この線が見えたらハンドルこれだけ切って、ここにきたら戻して」と教えると、コツは掴めても違う、駐車場に止める時にすごい迷うと思う。 だから、まず車を自由に駐車してみよう!と何回もやらせて教えるのは間違いじゃないと思うけどな。 感覚でまず覚えてもらって、次に比率とかの話をしたほうが頭でっかちにならないと思う。
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りょま @2014Painter 2020年5月13日
絵なんて全員が食えるようなもんじゃないし、振り落としは必要なんじゃない。
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五月雨山茶花蝉しぐれ @taken1234challe 2020年5月13日
美術もまた美術学という学問であり、体系的な基礎や学習が大部分で、ひらめきやセンスがあれば尚良しという分野であるのに、はじめからひらめきやセンスの有無だけで判断して、美術を「学ぼう」という意欲すら奪い取ってしまう。
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チャダ @puppetmaste2501 2020年5月13日
trycatch777 いや、可笑しくは無いよ。耳コピとは言っても本当に一音ずつを聞き取ってコピーしている人は少ない。音楽的見地に明るければ、スケールやコード進行、テンションなどを判断してコピーする事が出来る。まぁ、作曲者が楽典に無知だと間違えてコピーする事も多いけど。バイエルに引っかかってしまったんだろうけど、その後に「体系的に整理された知識や技術~」と続けている。解り易くするために一例を持ち出しただけだよ。多分。
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醤油屋 @koikuthi 2020年5月13日
昔の日本画は師匠が渡す絵手本を何年間か写し続けて その間はほかの修行は何もさせてもらえなかったっていうから そこから批判的にカリキュラムを発展させたんじゃないの
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trycatch777 @trycatch777 2020年5月13日
puppetmaste2501 だからバイエルが筋悪すぎるという話ですよ。なのでこちらもソルフェージュを持ち出しているわけでして。
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語るおじさん(おじさん) @ojisan_think_so 2020年5月13日
精神論の最大の欠陥は主題がズレることだよね 回数こなして疲労することに達成感を得てそこに依存しちゃうから無駄や遠回りにとんでもなく鈍感になる 当然挫折感も鈍るから、上手くいかなかった事やどんな厳しい目にあったかを後々うっとりしながら後輩に話すんだ
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語るおじさん(おじさん) @ojisan_think_so 2020年5月13日
試験科目で正解があるんならその手管を頭にいれてから再現する形で取り組んだ方が近道に決まってるわな 過去問解くのとやってることは変わらない
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チェコ @czech_neko 2020年5月13日
私が行ってた美大予備校はデッサンは静物ばっかりで、テクニック指導ちゃんとしてくれたよ。石膏は志望学部の試験に石膏デッサンある人だけ補習としてやってたな。 講評でセンスが〜感性が〜なんて言う講師いなかったし技術指導ばっかりだった。予備校なんてどこもそんなもんじゃないの?とにかく合格させられればいいんだし。 中学校高校の美術ではツイ主が言うような精神論押し付けあるかもしれないけど、美術の先生ってそう言うタイプの人少ない気がする。
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aomakerel @aomakerel1782 2020年5月13日
確かに「絵の描き方」って存在するし その「描き方」を(他人の模倣ではなく)三次元物体の観察から発明できる人ってかなりの天才よね
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あやぱんつ @aya6302 2020年5月13日
ピカソの模写めっちゃうまいやん
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たか子 @takakomistumugi 2020年5月13日
自分が通った美術予備校生のとある先生(芸大現役合格&ストレート卒業)が徹底したテクニック主義の人だった。デッサンとかパースとかの叩き込みもだけど、デッサン用鉛筆の削り方(削り方がちょっと特殊)、どの柔らかさの鉛筆を使っていくか、どの順で影をつけるかとか、とにかく試験内時間で作品を仕上げるスキルを教えてくれた。変な精神論よりもずっと勉強になったし、絵を描く時の役に立った。あの先生の教え方を本にしたら、デッサンで躓く人の助けになるんじゃないかと今でも思う。あ、その予備校は既に潰れてますorz
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宇治金時 @uzikin 2020年5月13日
普通の人にわかりやすいようにバイエル出したんだと思いますよ。ソルフェージュって言っても9割の人が「洋服のブランドですか?」ぐらいの感覚でしょう。バイエルはピアノを習わされた子は大概通っている道ですから。こっちがあっている、と言われても同意できる知識がある人がほぼいないんですよ。それこそがここで挙げられているような音楽や美術の教育の問題でもあるのですが
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takatakattata @takatakattata1 2020年5月14日
日本の芸術・芸能系は基礎教科書使わないのが多いかも。演技とかも然り。
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めらんこりんこ @merancorinco 2020年5月14日
デッサンは自分にとって頭の体操だからいきなり描いちゃう方が指摘受けたときに脳汁でていい感じにキマれる気がしてる。受験生にとっては効率悪いのは分かる。
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mikumiku_aloha @mikumiku_aloha 2020年5月14日
もしかしたら今は違うのかもしれませんが、このtweetを見て自分が小中学生の頃は国語、算数、理科、社会に比べると音楽や美術は初心者向けの手習いと解説が不足していたかなと思いました。
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ユプシロン @ypsilonscall 2020年5月14日
uzikin たしかにソルフェージュってなんだか分からない。バイエルはなんか聞いたことある。音の響き的に、ソルフェージュはイタリア語だろうか?
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ナナシ @nanashist 2020年5月15日
美大とか音大行くと絵、音楽の基礎の基礎から教えてくれるのに小学校だととにかくやれってなってるの教育課程のバグだと思う
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trycatch777 @trycatch777 2020年5月15日
ypsilonscall フランス語ですね。音楽の基礎訓練のことで、楽譜を読んでその音程を表現できるようにしたり、音楽を聞いてそれをそのまま同じように演奏したりといった訓練です。 宝塚や音大の入試では求められる能力なので、楽器にしても声楽にしても重要ですね。
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