わたしの肉おいしかった、て、いってほしいね。の話。

内澤旬子氏著「世界屠畜紀行」を読み、mosanjinさんが連想した話。から、派生したイメージ・思い出など。
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椎名こゆり @koyulic7

わたしの肉を食べて「うまいよねえ」って言いながらもぐもぐしている(わたしを愛する)男たち、っていう絵をぼんやり思い描くのが、自分の死からはじまる物語のわりになんだか愉しい雰囲気をまとっているのは、それだからだと思う。

2011-06-22 00:22:09
椎名こゆり @koyulic7

服を着ているときに「かわいいねえ頭からむしゃぶりつきたいねえ」みたいに軽く言われるのはあまりタイプじゃないけど、その最中に「できるのなら食べてしまいたい」が相手をかすめる感覚がふとこちらに伝わってくるのは、とても好きだ。

2011-06-22 00:24:07
椎名こゆり @koyulic7

わたしも相手を「食べたく」なるときはあって、でもその時に日本語の「食べる」はどこにも存在しない。ただ、歯を使いたくなる。唇だけではまだ足りない、と駆られるような、もっと歯を通して骨に届くものを手に入れたくなっている。で、齧ってる。これ以上は痛いだろうか、みたいなのはまた別の官能。

2011-06-22 00:30:13
椎名こゆり @koyulic7

仕事中にはその衝動はあまり、めったに、起きない。起きるとしたら関係の長い(ある程度互いの身体を把握している)お客さんだけだ。快感を得てないと、ってことでもない、それは違う。どんなに上手な相手でも、どんなに好きと思ったりタイプな相手でも、それだけでは食べたくはならない。

2011-06-22 00:34:44
@xxxisahayaxxx

@koyulic7 私も、日本では難しいからせめて遺体を焼いた後こっそり骨を持ち帰って飲み込んでもらえたらなあと思ったことあります。いつも一緒に居られる気がする

2011-06-22 00:35:15
椎名こゆり @koyulic7

わたしの頭蓋骨が、そのセックスを欲していることを、わたしの脳はまた悦ぶ。そうでしょう、いいでしょう、ほらね、と。どんどん歯の先の快感を運ぶ。

2011-06-22 00:39:49
椎名こゆり @koyulic7

それか、頭蓋骨まで借り出してまだ足りないなにかを感じようとしてるのかな。

2011-06-22 00:41:01
椎名こゆり @koyulic7

どちらにせよ、わたしの頭蓋骨とそこにある設備は、唇は、舌は歯は、口中の粘膜は、顎は、みな働きものなのだ。わたしの生活のために、日々たくさんの業務をこなしている。目の前の相手の快感を追って尽くすために、消耗される。たまには本領を発揮して、好きなものをお腹いっぱい食べればいいわよ。

2011-06-22 00:45:51
椎名こゆり @koyulic7

がじがじもぐもぐしてるうちになんとなく伝わってるんじゃないかにゃーーーんって気楽に考えているよ……でも怪しい行動といえば、そうよね。かじってるうちにもっと色んなところをかじりたくなるんだよねえ。なんなんでしょう、あれ。@meik09

2011-06-22 00:54:08
椎名こゆり @koyulic7

相手の身体に自分が接触することがすべて「単純な性的快感」とそれを相手に与えること、感じさせるだのイカせてやるだの、に基づいていたら、全然わかんないんだろーな。この、伝えたいわけでも何かにつながるわけでもない変な感覚。

2011-06-22 00:59:23
椎名こゆり @koyulic7

だからふつうの仕事では起こらないんだけど。うん、とりあえず関係が良好というか、お互いの中にお互いの居場所が、頭の中に相手の領域があるどうしのときに起こってる。だから、いきなり齧ってもそう驚かれたことはないし、かじっていーい、ってきくとそう訝しみもせずにいいよー、て。

2011-06-22 01:02:00
椎名こゆり @koyulic7

↓ふつうの仕事、というのは、たとえば初めて会ったお客さん、特に危険な人物でもなく、ただシンプルに「目の前のあなたが、満足して充実して、デリ嬢が帰ったのちいい気分で眠れること」のみを目指したオーソドックスなサービスをする、ことを指しています。

2011-06-22 01:08:50
椎名こゆり @koyulic7

とりとめもなくなってしまいましたが、わたしが「うっかり死んだとして、あの男なら肉を食べてもらってもいいわ」みたいに傲慢にも思う何人かの相手は、やっぱりとても愛していたり信じていたり敬っています。そしてそう思うのは「そしたら、永遠に一緒にいられるから」みたいなこととは全く違います。

2011-06-22 01:19:48
椎名こゆり @koyulic7

死後どのように悼まれたいか、死後の自分とどう接していってもらいたいかを思い描くとき「そしたらずっと一緒にいられる」という思いが軸になるときが多いでしょうし、そういった気持ちはわたしの中にもたぶんある。でも今回に限っては、その路線ではないの。

2011-06-22 01:21:26
椎名こゆり @koyulic7

とにかく、ひたすら「こゆりはうまかった」になりたい。それに尽きます。なんだか自分が持ってる女の業みたいなものが匂ってしまって少しこわいのですけど、そうです。「二度と食えないけど、あいつうまかったな」です。理想は。

2011-06-22 01:27:03
椎名こゆり @koyulic7

まずいって思われたらどうしよう、と考えると悲しい。まずいって言われたらきっと死にたくなる。

2011-06-22 01:28:00
Hidekazu GOTO @kachikukenz

愛のかたちとして人の肉を食べること、それを「血と肉の愛情」で1960年代に既に描いていた筒井康隆。子供の頃はカニバリズムというよりも、異文化理解の仕方とその可能性みたいな話として読んだ。ポジティブに「この人を食べたい」、「この人に食べられたい」という感覚を想像させてもらえた。

2011-06-22 01:31:42
Hidekazu GOTO @kachikukenz

これを10代に読んだとき、人肉食ってそんなに「とんでもないこと」じゃないなぁ、って受け止めていて、実は今もその感覚、あんまり変わっていない。今日の@koyulic7さんや @wasacoさんのツイートもだからすごくすんなり入ってきた。死んだら「美味しかった」って言われたい。

2011-06-22 01:37:19
椎名こゆり @koyulic7

できれば調理してくれる人は全然知らない人がいいな。ただの食材とだけ思われたいな。でも捨てる部分をていねいにきれいに捨ててくれるとうれしいな。ああ、わたしももやしのヒゲをていねいに捨てるようにしよう。

2011-06-22 01:45:34
Hidekazu GOTO @kachikukenz

あと家畜のサツショブンって言葉を聞いてイヤだな、と感じている時、私は結構本気で「食べてもらいたかったのに埋められちゃって悲しい」っていう感情移入の仕方をしている。

2011-06-22 01:47:11
@kumanesto

@koyulic7 あう(汗)でも素晴らしい料理人なら素晴らしい味付け&素晴らしいワインのマリアージュで自分を喰ってもらうのはナイスな感じです。僕登山屋だったんで、自分の死体を喰っ生き延びるか、仲間の死体を喰って生き延びるかとか割と身近に話してました(笑)

2011-06-22 01:47:59
椎名こゆり @koyulic7

(食べてもらう人は絶対に絶対に自分で選べないといけないと思う。食べたくない人が食べさせられるのも絶対なし。俺だって食いたかったのにーな人が出るかもだけど、そしたらそれこそ写真を持ち歩いたりアクセサリーを形見にしたらいい。あれれやっぱりわたしセックスと同じ考え方ばっかしてる。)

2011-06-22 01:58:38
𓃟ポーク・モグモグ𓄯 @pomgmg

(みんな意外に肯定的にとらえてるんだなぁ、て分かって、なんだか嬉しいなぁ◎ おばあちゃんの代わりの団子、て、思ったとき、ちょっと不安になったんだよ。そういう考え方ってしてもいいのかな、て。でも、否定的な感情が出て来なかった。)

2011-06-22 02:27:46
𓃟ポーク・モグモグ𓄯 @pomgmg

(でも、肯定的だったひとたち、みんなが変態なのかもしれないけどね。うふふふふ◎ たのしいなぁ。たのしいお話が聞けて嬉しかったです。みなさん、おやすみなさい。)

2011-06-22 02:29:58
モサノヤマ @mosanjin

@wasaco こゆりんさんのついーと拝見しました。そうそう!とヒザを打ちました! わたしが思い描いてた「食べてもらう」のイメージ、こゆりんさんの書いてらっしゃることとかなり近いです!わたしも、泣きながら、とかじゃなくて、わいわい愉快な雰囲気で食べてもらいたいんです!

2011-06-22 14:57:28