2020年5月31日

掌小説語り~自作つぃのべる集~57

自作つぃのべるのまとめです。 2018年1月分
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リュカ @ryuka511

この髪が真っ白になっても、まだ私は死ぬ事はできない。「はやく迎えに来て」とうの昔に死んだ恋人を、彼の最期の地で待ち続ける。「必ず迎えに来るから」そう言ったのは、私の妄想でしかないのだろうか。#twnovel 「まだここにいたのか」白骨化した彼女の亡骸を抱える。「転生していなかったなんて」

2018-01-02 00:11:11
リュカ @ryuka511

君に手紙を書いて告白しようと決意したのに、僕の手元にはインクの切れたボールペンしか無かった。どうしていつもこうなんだろう。何かを決意すると最初の一歩でつまずくのだ。出鼻を挫かれ、萎えそうな決意を奮い立たせる。今度こそつまずいても止まらない。手紙が書けないなら会いにいこう #twnovel

2018-01-03 01:35:13
リュカ @ryuka511

先日別れた恋人から手紙が届いた。開けてみると、中から指輪が1つ転がり落ちてきた。クリスマスにペアで買った、婚約指輪のつもりだった。他には何も入っていない。返された指輪を封筒に放り込む。パーツが引っかかって白い封筒を破いた。別れた時は泣かなかったのに、その時初めて泣いた #twnovel

2018-01-04 00:37:34
リュカ @ryuka511

交際を始めて数年。君は未来の人間で、凶悪な時空犯罪者を抹殺しに来たと言う。信じられなかったが、数日後のニュースを完璧に予測され信じざるを得なかった。君は今から任務遂行に向かう。「生きてたら未来で会おう」と君は笑いながら雑踏に消える。追えなかった。けど、きっとまた会える。 #twnovel

2018-01-05 00:20:18
リュカ @ryuka511

地上を全て制した王は、魔界にまで支配の手を伸ばした。世界中から武器を集めさせ、魔族を蹂躙し支配下に置いた。人間が魔界に侵攻したと、報せを聞いた魔王は激昂する。魔族が本気で戦えば、人間など敵ではない。かくして人間と魔族の戦いは始まった。発端は人間だった事を、知る者はいない #twnovel

2018-01-06 01:39:26
リュカ @ryuka511

いつもの教室に違和感を抱いた。考え込んでふいに「あなたがいない」と思い困惑する。今日は欠席者はいない。しかし考えれば考えるほど1人欠けている気がしてならない。そしてその1人は、私の大事な人だった。なぜ思い出せない?「あなた」は誰? #twnovel 「君の記憶は消せても、想いは消せない、か」

2018-01-07 01:09:01
リュカ @ryuka511

見舞いに行って、死臭が漂う君の部屋に愕然とする。首を振るとそれは消えた。諦め顔で笑う君に、滲んだ涙をごまかした。僕にできることは、君にそんな笑い方をさせないこと。未来の話をしよう、ささやかな幸せに満ちた僕らの未来。「無理しないでいいよ」そんな顔をさせちゃ駄目なのに #twnovel

2018-01-08 01:04:12
リュカ @ryuka511

目撃者は消さなくては。正体を隠し接触する事に成功した。正体を明かすタイミングを計りながら、時間をかけて交流する。私の真の目的を知った時の貴方の顔を見るのも、また楽しみの一つだ。だがおかしい。無邪気な貴方に手こずっている。罪深い私の正体を、知られたくないと思ってしまった #twnovel

2018-01-09 01:18:13
リュカ @ryuka511

抱えていた花束を君に捧げる。白くて潔き花の束は君にこそ相応しい。同じ事を考える人はやはり多いようで、たくさんの白い花束が君に贈られる。君は、喜んでくれるだろうか。君はこれだけたくさんの人から愛されているんだ。教会裏の墓地。たくさんの花束がある真新しい墓石に、君の名前 #twnovel

2018-01-10 01:06:59
リュカ @ryuka511

「よく聞いて、これが最期の言葉」私を真っ直ぐ見据えたあの人の瞳に、何も言えなくなった。「生きて帰りなさい。戦いに勝利した後も、道は続くのだから」沈もうとする艦に残るあなたに言われても。「私は艦長の責を果たすだけだ」救命艇へと背を押すあの人の手の温かさを、決して忘れない #twnovel

2018-01-11 00:22:00
リュカ @ryuka511

事あるごとに君は言う。「神様なんていない」と。カミサマのせいにして生きるのは、さぞかし楽だろうね?失敗も挫折も喪失も、思い通りにならない事は全部カミサマのせいだなんて言われちゃ、神様もたまらないだろう。君のような人間に神様は力を貸しはしないよ。僕が全部報告しているからね #twnovel

2018-01-12 01:04:39
リュカ @ryuka511

俺達の目的は王国を守る事のみ、個々の戦果など瑣末な事だ。余計な事を考えていてはいけない。だが俺は、心の片隅にあいつへの対抗心を捨て切れずにいた。功を焦って命令を無視し、多くの犠牲を出した。降格、減俸、謹慎処分。冷たい視線の中、俺の身を案じてくれたのは、あいつだけだった #twnovel

2018-01-13 01:12:04
リュカ @ryuka511

モノクロで染まった世界に色を取り戻すため旅をしている。誰が何の為に世界から色を奪ったのだろう。だがモノクロの世界はこんなにも冷たく淋しくてたまらないのに、楽しげに笑っている人が多い。どうして、彼らには色が見えているのか #twnovel あぁ、そうか。心閉ざし自分の手で色を無くしていたのか

2018-01-14 01:34:56
リュカ @ryuka511

我の大事な卵を人間共になど渡すものか。武器を構える奴らを睨み、卵へ首を伸ばす。「こいつ、自分の卵を丸呑みしたぞ!?」混乱する人間共を睨み据え一つ咆哮を上げると、奴らは悲鳴を上げ逃げて行った。愚か者め。口腔内に隠した卵を巣に戻す。小さな生体反応に安堵し、卵をそっと抱え眠る #twnvday

2018-01-14 23:03:04
リュカ @ryuka511

ショーの衣装に着替えながら思う。道化の仮面には大粒の涙が描かれている。コミカルな動きと鮮やかな曲芸で、観客を楽しませるのが道化の役目。そこに涙は似合わないのではないか。だが何年もショーを続けて解った。仮面の涙は道化のものではなく、道化が観客に与えた笑顔と交換したのだと #twnovel

2018-01-16 01:11:35
リュカ @ryuka511

親友はある政治家の汚職事件を追っていた。真実を世間に明らかにすべきだと。記者として人として正しい行動だ。だが相手は巨大過ぎる、諦めて手を引けと忠告する程彼は燃えた。巨悪にペン1本で戦いを挑み、彼は消された。正しいだけでは生きていけない。だが。震える手で彼が遺したペンを継ぐ #twnovel

2018-01-17 01:05:31
リュカ @ryuka511

大人になんてなりたくないと思っていた。大人はずるくて嘘ばかり吐くし、いつも疲れた顔をしてつまらなさそうにしてる。あんな風になるなら大人になんてならなくていい。 #twnovel だがどんなに抵抗しても時間は止まらない。あの頃の自分に教えてやりたい。俺はそんな大人にはなってないから安心しろと

2018-01-18 00:58:04
リュカ @ryuka511

「あれから何年経つのかな。懐かしいね」彼女は恋人の胸に寄りかかり手を重ねる。「あの時あなたが凶器を処分してくれたのには驚いた」「前からあの女は気に食わなかったからな。お前を自由にしてやりたかった」「ありがとう」夜更けの居間で、大人になる赤ずきんと狼は静かに過去を追想する #twnovel

2018-01-19 00:34:45
リュカ @ryuka511

どうしてこんな事が起こり得るのか。彼は静かに暮らしていただけなのに。炎を上げる彼の家に飛び込んだ。煙にむせながら駆け寄り、倒れた彼の胸に刺さった銀の杭を抜く。「なぜ、君がここに?」驚いて私を見上げ微笑む。声にならない言葉を最期に、音もなく崩れた体を虚しく掻き抱いて泣いた #twnovel

2018-01-20 00:42:37
リュカ @ryuka511

貴方の為ならこの手を血に染める事など何でもありません。貴方を傷付け妨害する者、それらを密かに迅速に排除してきました。しかし、貴方はそんなやり方を望まない。だから、全てを知られる前に僕は火中に飛び込もうと決めたのです。貴方の敵を道連れに、貴方が憎むであろう私を葬りましょう #twnovel

2018-01-21 00:10:51
リュカ @ryuka511

「もう泣かないで。あなたはよくやってくれた」深海の沈没船は人魚達の隠れ家だ。私は彼女達を救いたかったのに。私の魔法は人間の兵器の前に、無力だった。「あなたには帰るべき場所があるでしょう?さぁ、行って」そんなものは無いと首を振る。人間はもはや私の敵だ。「いや、私も共に行く」 #twnovel

2018-01-22 00:58:10
リュカ @ryuka511

「貴様、裏切ったか」「そもそもお前らの仲間じゃねぇよ」潜入に失敗し捕らえられた。マズイ、今来たら全滅だ。隙を突いて逃げ出す。「来るな!」遠くに仲間の姿を見つけ叫ぶ。「皆殺しにしてくれる!」俺のミスで仲間全員を失うわけにはいかない。逃げてくれと叫ぶ喉を潰されても、皆を守る #twnovel

2018-01-23 00:43:04
リュカ @ryuka511

双子だからって死ぬ時も一緒なんてありえない。世界を命運を背負う僕らなら尚更。眠る片われの額に、そっと口付ける。さよなら #twnovel 光と闇は表裏一体。伝説の勇者の生まれ変わりが2人、魔王はいない。どういう事か。答えは簡単だ。どちらかが魔王になる。君は光だと確信した時、僕の道は決まった

2018-01-24 00:35:20
リュカ @ryuka511

人間を滅ぼし森閑とした世界で貴方は唄う。人間を恐怖のどん底に叩き落とした魔王とは程遠い、穏やかで美しい姿。そう、王は穏やかで優しい方。人間共によって、恐ろしい存在に仕立て上げられたのだ。「お前か。何かあったか?」心配げに問う貴方に微笑む。「いえ、唄に聴き入っておりました」 #twnovel

2018-01-25 00:45:39
リュカ @ryuka511

リーダーレッドは全てお見通しだ。孤高を気取るブラックは実は寂しがり屋。イエローの天然キャラは計算づく、いやこれは褒めてるんだぞ。そしてブルーとピンクは、隠してるつもりらしいが付き合っている。命がけの戦いの中、惹かれ合うのは自然な事だ。その相手が、俺ではなかったというだけ #twnovel

2018-01-26 00:52:15
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