LAC請求マニュアル~弁護士のための弁特請求指南書~

LACはクソですが、請求できるものは全部請求しなければやってられません。しかし、LACマニュアルに記載しているものですら案外見落としていることが多いも思います。かつてのおいらがそうでした。マニュアルに書いてあることだけど見落としやすい請求ポイントをまとめました。もれなくがっつり請求しましょう。
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ミドル巻き @igiarigodoudesu

クズLACだけど、本来請求できるものを知らずに請求していない人もそれなりにいそうなので(かつてのおいらもそうだった)、『あまり知られてないけど知ってると得するLAC知識集』とか作ってツイートしようかな。気が向けば。

2020-05-10 14:01:22
ミドル巻き @igiarigodoudesu

思ったよりいいねがつきました。おいらは承認欲求に溺れる性格なので、明日か水曜日に作ってみます。

2020-05-10 16:36:30
ミドル巻き @igiarigodoudesu

まだ実際に有益な情報をツイートしてないのに、『有益情報のまとめを作ってツイートしようかな。但し気分次第だよ』と予告ツイートしただけでフォロワーが1割増えた。Twitterって不思議。

2020-05-11 07:11:42
ミドル巻き @igiarigodoudesu

鬼滅20巻も読み終わって(仕事しろ)、原稿が出来たので、公約のLAC知識集を投下していきます。

2020-05-13 17:00:42
ミドル巻き @igiarigodoudesu

【知っていると得をするLAC解説】 まずは目次から 「1 総論」 「2 相談料」 「3 着手金」 (最低着手金) (請求時期) 「4 経済的利益について」 (自賠追加3万円or金額の2%) (傷害部分120万円の注意点) (自賠分を控除しなくても良い場合) (訴訟になった場合の事前提示額)

2020-05-13 17:04:33
ミドル巻き @igiarigodoudesu

「5 追加着手金」 (段階アップの際に追加請求) (追加着手金最低額) 「6 事案困難」 「7 着手金の請求時期」 「8 揉めた場合」 「9 最後に」

2020-05-13 17:04:33
ミドル巻き @igiarigodoudesu

【知っていると得をするLAC解説】 「1 総論」 年々改悪されているLACがクソ制度であることは論を待ちません。 しかし、現に制度として存在し、LAC基準でしか弁特を使えないことも多々あります

2020-05-13 17:06:21
ミドル巻き @igiarigodoudesu

(LACからの紹介、保険会社がLAC基準じゃないと受け付けないと言う、約款にLAC基準と同じような内容が記載されている等)。 そのためLACの制度そのものを熟知することは必要であり、請求可能なものはすべて請求すべきです。

2020-05-13 17:06:21
ミドル巻き @igiarigodoudesu

そこで、あまり知られていないけど、知っていると得をするというより、知らなければ損をするミニ知識を投稿していきます。 以下は、LACマニュアル改訂第5版に基づいて作成しています(以下単に「マニュアル」と言います)。

2020-05-13 17:06:22
ミドル巻き @igiarigodoudesu

ミニ知識といっても、基本的にはマニュアルに記載されている事項を紹介するだけですので特にウルトラC的なものがあるわけではありません。 ただ、かつての私もそうでしたが、マニュアルに記載していることを知らずに請求をしていなかったということがありました。その逸失利益はいくばくのものか。。。

2020-05-13 17:06:22
ミドル巻き @igiarigodoudesu

なお、以下で述べる知識はあくまでLACに基づく弁特請求の場合です。 LACを介さない弁特の場合はさらにいろいろ請求可能だったりしますが、それはここでは割愛します。 また、以下で掲載する「条文」はすべて「弁護士費用保険における弁護士費用の保険金支払基準」の条文です。

2020-05-13 17:06:22
ミドル巻き @igiarigodoudesu

【知っていると得をするLAC解説】 「2 相談料」(2条) 1時間1万円で、超過15分ごとに2500円請求可能です。 当たり前ですが、20分の相談で終わっても1万円を請求できます。 出張相談の場合は増額可能です。詳しくは第2条を見てください。

2020-05-13 17:07:56
ミドル巻き @igiarigodoudesu

相談料のポイントは、委任契約を締結した際の相談料も請求できることです。 例えば、初回相談で30分の法律相談をした直後に相談者が正式依頼を決めて、その場で受任して委任契約書を作成したとします。 その場合でもその30分の相談料1万円は請求可能です(マニュアルQ&Aの2-⑩)。

2020-05-13 17:07:56
ミドル巻き @igiarigodoudesu

なお、最近の新型コロナウイルスの関係で、委任契約書に「電話相談・オンライン相談」でも相談料を請求できる旨追記しておいた方が無難かと思われます。

2020-05-13 17:07:56
ミドル巻き @igiarigodoudesu

【知っていると得をするLAC解説】 「3 着手金」(2条) (最低着手金) どんな事案でも、最低着手金10万円は出ます。 また、この10万円は、経済的利益が判明する前でも請求可能です。 単に最低着手金として請求すればどの保険会社もすんなり10万円を払います。

2020-05-13 17:13:45
ミドル巻き @igiarigodoudesu

治療が終わり、後遺障害等級が確定して、損害額が決まってから差額の着手金を請求します。

2020-05-13 17:13:45
ミドル巻き @igiarigodoudesu

(請求時期) 相談料とこの10万円は受任後すぐに請求した方が良いです。なぜなら、後で請求しようと思って着手金を請求せずに事件処理を進めたものの、事件処理の途中で依頼者と揉めて解任された場合、依頼者が弁特を使うことを拒否して保険会社が1円も支払ってくれないことがあるからです。

2020-05-13 17:13:46
ミドル巻き @igiarigodoudesu

また、弁特使用には依頼者が必要書類を保険会社に提出しなければならないところがありますが、事件終了後だと、依頼者がこの書類送付を放置して弁特から支給がなかなかされないということがあります。

2020-05-13 17:13:46
ミドル巻き @igiarigodoudesu

【知っていると得をするLAC解説】 「4 経済的利益について」 (自賠追加3万円or金額の2%) 経済的利益から自賠支払予定分を控除するというクソ規定(第2条3項4項)があり、その代わり自賠に請求しているか否かを問わず自賠手数料分(3万円か保険金の2%のうち高い方)を追加請求できます。

2020-05-13 17:26:48
ミドル巻き @igiarigodoudesu

この追加請求は着手金か報酬金請求時のどちらか1回だけ可能です。 これ、保険会社担当者でもたまに知らない人に出くわしますので、上記条文を担当者に伝えてください。

2020-05-13 17:26:48
ミドル巻き @igiarigodoudesu

なお、正確には、自賠支払予定分を控除するのは「事案簡明」な請求分、すなわち「損害倍訴訟請求権の存否及びその額に争いがない場合の請求」(第2条3項)だけです。これについては後で述べます。

2020-05-13 17:26:49
ミドル巻き @igiarigodoudesu

(傷害部分120万円の注意点) ご承知の通り、自賠の傷害部分の上限は120万円です。 自賠分を経済的利益から差し引くにあたり、この120万円を一律全額差し引いてしまうことがありますが、その必要はありません。 あくまで自賠に請求したら支払ってもらえる分だけ差し引けばいいのです。

2020-05-13 17:26:49
ミドル巻き @igiarigodoudesu

例えば、通院期間3カ月、実通院日数30日で完治し、治療費20万円、交通費と休損0円の場合、自賠に請求したら出る金額は治療費20万円と慰謝料25万2000円(4200円×2×30日)の合計45万2000円だけです。 そのため、経済的利益から控除する額はこの45万2000円だけです。

2020-05-13 17:26:49
ミドル巻き @igiarigodoudesu

(自賠分を控除しなくても良い場合) 自賠責へ請求した場合の手数料は、「事案簡明」すなわち「損害倍訴訟請求権の存否及びその額に争いがない場合の請求」については、手数料が3万円か保険金の2%のうち高い方です(第2条3項6項)。

2020-05-13 17:26:50
ミドル巻き @igiarigodoudesu

逆に、事案簡明でなければ、自賠からの金額を経済的利益に入れることが可能です。 「事案簡明でない事例」については、Q&Aの2-⑤に解説がありますが、以下で私が実際に請求できたり、他人から聞いたりした成功例を挙げます。

2020-05-13 17:26:50