【R-Type】R-Type Delta ゲームブック【二次創作】

続きが気になるので勝手にひっそりまとめて見守るだけのやつ。
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Akikundayo @azuregreenxx

パイロットはロータリーシャフト据え付けの昇降機に飛び乗ると、自身の装備を確認しながらスイッチを押した。 人類最高のテクノロジーに囲まれながら、不釣り合いに雑な作動音を響かせて昇降機は上昇する。

2020-05-28 08:30:24
Akikundayo @azuregreenxx

パイロットの目線の先、今はプラットフォーム底面に遮られて見えないが、そこには戦闘の予感に身を震わせる人造のケダモノがいるはずだ。 その名は、

2020-05-28 08:30:25
Akikundayo @azuregreenxx

R戦闘機パイロット各員、先日の続きがアップロードされた。継続して任務にあたるように望む。今回も重大な選択を迫られる場面があるので心して選択されたい。 twitter.com/azuregreenxx/s…

2020-05-28 12:10:59
Akikundayo @azuregreenxx

#rtypedeltagamebook003 #rtype ザイオング慣性制御システムは非稼働状態での力場を維持する為に0.1G程度の遠心力を必要とする。 R戦闘機格納庫は中央のメインロータリーシャフトを取り囲むように配置されていた。力場の状態に合わせて整備プラットフォームごと回転し遠心力を創出するためだ。

2020-05-28 08:30:22
Akikundayo @azuregreenxx

#rtypedeltagamebook #rtype こちらデルタ実験小隊統括司令本部。 パイロット各員の清き投票の結果、今回の乗機はR-13ケルベロスに決定された。 みんな大好きアンカーフォース。(敵が)多い日も安心ターミネートγ。 続きは本日昼頃を予定している。 各員備えられたい。 twitter.com/azuregreenxx/s…

2020-05-29 08:46:27
Akikundayo @azuregreenxx

#rtypedeltagamebook003 #rtype 昇降機が止まった。 プラットフォーム上では整備員が慌ただしく機体の最終確認を進めていた。 R-13ケルベロス。 地獄の門番の名を冠した漆黒の機体。

2020-05-29 12:47:08
Akikundayo @azuregreenxx

純粋な軍事メーカーが生み出したそれは、宇宙作業艇をルーツにもつR-9とは違い最初から兵器としてデザインされている。 軍事とは合理の集大成だ。少しでも作戦遂行能力をあげるため、殲滅力をあげるため。全ての部品が確固たる理由を伴って組み合わされる。その集合体が兵器となるのだ。

2020-05-29 12:47:08
Akikundayo @azuregreenxx

そこに人間の感性の入り込む余地はない、そのはずなのにR-13の外観からは敵を容赦なくかみ殺すような威圧感を見るものに与える。

2020-05-29 12:47:09
Akikundayo @azuregreenxx

顔見知りの整備チーフがこちらに気づいた。すでに出撃準備は整っている。機体はすでに様々な接続ケーブルが取り外されてプラットフォーム上を浮遊していた。その凶悪な魔獣をつなぎ止めているのは機体保持用のアンカーケーブルだけだった。

2020-05-29 12:47:09
Akikundayo @azuregreenxx

ボーディングラダーに手をかけて大きく口をあけたラウンドキャノピーへ乗り込む。 ラダー横にいた整備チーフがパイロットの肩口を一瞥すると何か怪訝な表情を浮かべた。何か付いているのだろうか。よくわからないが。 コックピットに乗り込む。 ラダーレールが取り外されてキャノピーが閉鎖される。

2020-05-29 12:47:10
Akikundayo @azuregreenxx

湾曲したグラスコックピットに入る景色は光の屈折で歪んだものだったが、キャノピー閉鎖と同時にコックラウンドキャノピーが全周囲ディスプレイになり即座に補正補強された外部映像を映し出す。

2020-05-29 13:00:15
Akikundayo @azuregreenxx

慣性制御の優秀な機体とは言え、爆発的な機動力をもつR戦闘機だ。打ち消しきれなかった加速度は耐Gシートに縛り付けられたらパイロットの肉体が受け持つこととなる。 パイロットスーツに設けられたハードポイントが自動的にシートに固定された。

2020-05-29 13:00:15
Akikundayo @azuregreenxx

最後に第一頚椎に設けられたサイバーコネクタへ情報伝達ケーブルが接続、強固に固定された。 視覚野とケルベロス中枢システムが結合し網膜映像に重ねてAR情報が表情された。機体人体ともに問題なし。 テクノロジーの恩恵により即座に人機一体の境地に至る。

2020-05-29 13:00:16
Akikundayo @azuregreenxx

システムオールグリーン。 サイバーコネクターによってパイロットの精神活動にも一定の制御がかけられている。R-13はパイロットをも建て前抜きでパーツとして扱う設計がなされていた。

2020-05-29 13:00:16
Akikundayo @azuregreenxx

しかしその制御をぶち抜き、パイロットのアドレナリン濃度は不必要に上昇、頬は上気する。 プラットフォームが電磁投射カタパルトに接続を完了。ランディングギアがカタパルトアームにロックされた。電圧が射出規定値へと上昇し、すべての出撃準備が整う。 R-13、ローンチ、ナウ

2020-05-29 13:00:16
Akikundayo @azuregreenxx

内臓がパイロットシートにめり込むような加速。解き放たれた番犬は、バイドを咬み殺す猟犬となる。 R-13は洋上でのフォースとのランデブーポイントへ向けて最大出力で加速した。 つづく

2020-05-29 13:00:17
Akikundayo @azuregreenxx

高度約20m、飛行機械にとっては海面すれすれのnap on the Earth。洋上けたたましい水柱を後方に発生させながら疾走するR-13は前方上空からすでに成層圏を通過し対流圏へ突入したアンカーフォースとのランデブーポイントへと急行していた。

2020-06-05 21:58:15
Akikundayo @azuregreenxx

フォースの全ての制御を司るコンダクターユニットからフォースの有線制御デバイスが切り離されてザイオング慣性制御力場の境界線上に配置された。 ケルベロスのアンカーフォースは、その高レベルバイド係数からくる破壊衝動を無線制御することができず、有線制御を採用せざるを得なかった。

2020-06-05 21:58:15
Akikundayo @azuregreenxx

しかし直接機体からフォースに物理ワイヤーをつないだ場合、バイドとの戦闘において頻発する近接戦闘時の取り回しが非常に困難なものとなることは想像に難くない。

2020-06-05 21:58:15
Akikundayo @azuregreenxx

なので苦肉の策として、受送信機能を持つコンダクター子機をザイオング慣性制御境界面に配置し、そこに向けて高圧縮フォース制御信号を送信し、そこから先のフォースユニットへの通信は有線制御するという折衷案が採用された。

2020-06-05 21:58:16
Akikundayo @azuregreenxx

これであればコンダクター子機は機体の周りに形成された慣性制御境界面を滑るように移動することができ、フォースと機体の位置がどう変わろうとお互いの機動性を阻害することがない。この方法であれば無線制御に伴う情報の劣化を最小限に留めることができる。

2020-06-05 21:58:16
Akikundayo @azuregreenxx

また、フォースユニット制御信号を送る有線ワイヤーには情報伝達にともなってフォースの持ちうる中間子阻害波動がケーブル芯を中心にパルス状に発生しているらしく、ケーブル自体がCIWS、近接迎撃兵器システムとして機能するという予測外の利点も生まれていた。

2020-06-05 21:58:16
Akikundayo @azuregreenxx

ケルベロスは、自身をつなぎ止めていたはずの鎖をもバイドを打擲せしめる武器として使う。戒めの鎖すら自己のアイデンティティの一部であるかのように。

2020-06-05 21:58:17
Akikundayo @azuregreenxx

3、2、1、コンタクト。 ケーブル末端が降下するアンカーフォース接続。コンダクターユニットがフル稼働し凶暴ともいえるフォースのアルゴリズムを制御化に置く。 コンダクターユニットの駆動音は黙示録のラッパのようにヘッドレストを震わせた。

2020-06-05 22:01:26
Akikundayo @azuregreenxx

モリッツGの降下地点、金沢市までもはや30キロメートル。R-13は全ての兵装をアームド。臨戦態勢をとるとFCSに兵装有線使用指示を入力する。 口火を切る武器は、

2020-06-05 22:03:28
Akikundayo @azuregreenxx

こちらデルタ、実験小隊統括司令本部。 もうすぐR-13ケルベロスが優先使用する兵装が決定される。投票はすんだろうか。まだ選択していないパイロットは投票を要請する。 今回は誤字脱字が多く慚愧の念に堪えない。コロナ禍が落ち着いて中の人が忙しくなった為だ。ご容赦願いたい。次回は実戦である。 twitter.com/azuregreenxx/s…

2020-06-07 20:36:18