『僕の妹は漢字が読める』が面白そうな件

http://hobbyjapan.co.jp/hjbunko/kanji/ ここで試し読みができるのですが、結構面白かったので、少しいろいろと書いてみた。「おぱんちゅ→おそらいろ」を見てからは、頭の中にはずっと畑亜貴さんのことがあった。
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料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

そういった中から逆に照射されてきたのは、歌詞という言語が、作り手にとってよりも読み手にとってずっと豊かに受けとめられうるということだった。そこはおそらく小説のような散文とは違う。

2011-06-29 23:31:45
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

かつての日本語の散文がどうかはしらないが、近代の散文は語の意味を一意にさだめようとする傾向がある。

2011-06-29 23:32:46
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

さすが平沢さんや。RT @hirasawa: 私は音楽のことは分からないが、相対性理論はプロ受けするのではないかと思うぞ。歌詞が「おみごと」の連続。音楽のことはよく分からないけど。

2011-06-29 23:33:18
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

それは今や、書き手の規則であるのと同時に、読み手にも規則として習得されるようなルールとなっている。

2011-06-29 23:34:06
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

「ここに来ての」は余計だろ。RT @togetter_jp: .@ja_bra_af_cu さんの「Vocaloidと音楽の新しさ」が500PV!ここに来ての500PV!さすがだね! http://t.co/zEGlCDX

2011-06-29 23:34:43
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

なんかデリダっぽい話になるのかな。近代的な散文ていうのは、そこに書き手がいなくても、その文章自身が自分自身で意味に責任がとれるような書かれ方がされてなくてはならない。

2011-06-29 23:38:00
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

そうした工夫は、文末の「た」の獲得などにあらわれている。

2011-06-29 23:40:51
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

え~、要するに、そこに書かれていることばが、一意に読み取られるように書くこと。また、そこに書かれていることばについて、一意に読み取るように心がけること。つまりできるだけ多様な解釈を排除するようなコンセンサスを共有していることが近代の散文だろう。

2011-06-29 23:42:03
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

逆に言えば、ふだんの口頭の会話や、メモや、文学における詩や歌詞といったものは必ずしもそこにかかれたひとつひとつのことばの意味を、その文自体で一意に読み取らせるひつようがないのだ。

2011-06-29 23:44:03
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

ナガタ氏はこのように述べる。” ある意味で映画『26世紀青年(原題はIdiocracy)』のような世界なのかも知れません。”【新刊】『僕の妹は漢字が読める』(ホビージャパン)-ラノベの最先端?! - 本が好き! Book ニュース http://t.co/eDoNHf3

2011-06-29 23:45:46
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

『26世紀青年』を僕は知らないのだけど、原題はおそらくIdiot + democracy みたいな含意なのだろう。

2011-06-29 23:47:07
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

たとえば、この本には次のような表現が、未来の文学のかたちとして出てくる:HJ文庫 新刊「僕の妹は漢字が読める」 http://t.co/OXaMWlm

2011-06-29 23:50:37
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

”わわわ でんぐりがえっておぱんちゅ きらり☆/きらっ きらっ/きらり☆” :44ページ:http://t.co/3GGhpXl

2011-06-29 23:52:54
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

@shiryou_sugawa またつかわせていただきました。私はアナタのファンの一人です。 http://t.co/iJ2kWh6 http://t.co/0hXWDd1

2011-06-29 23:54:58
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

これは台詞ではなく、いわゆる「地の文」である。「わわわ」は語り手のおどろき、「でんぐりがえって」は主語が省略されているが登場人物の「おなのこ」、「きらり☆」はおなのこのおぱんちゅがきれいに光っていることを表している。

2011-06-29 23:58:00
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

秀逸なのが、”おぱんちゅ→そらいろ”の一行だ。:44ページ:http://t.co/3GGhpXl

2011-06-29 23:59:30
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

訂正。”おぱんちゅ→おそらいろ”だ。:44ページ:http://t.co/3GGhpXl

2011-06-30 00:00:14
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

これは本文をちゃんと読めばわかるのだが、「パンツを見ると、その色はお空色だということがわかった」という報告を表している。

2011-06-30 00:01:28
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

作者も遊びでやっているかも知れないし、読み手だってネタとして理解しているかもしれないが、マンガや歌詞のことばの担ってきた表現の分野は、ずっとこうしたところにあったように僕は思う。

2011-06-30 00:03:26
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

作者も遊びでやっているかも知れないし、読み手だってネタとして理解しているかもしれないが、マンガや歌詞のことばの担ってきた表現の領域は、ずっとこうしたところにあったように僕は思う。

2011-06-30 00:04:03
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

死霊のすがわらさん愛してる。:Twitpic - Share photos on Twitter http://t.co/fanx32h

2011-06-30 00:12:14
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

畑亜貴さんの歌詞なんかが電波ソングとして扱われ、『僕の妹は漢字が読める』がネタとして消費される。それはそれでいい。

2011-06-30 00:13:33
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

しかし、そこに宿っているものの、表現としてのおもしろさを僕たちはたしかに感じとるとしたら、それをちゃんとことばにして語りたいと思う。

2011-06-30 00:15:33
料理研究家 やおき @yaoki_dokidoki

作り手がどう考えているか、売り手がどう考えているか、そんなことはどうだっていい。こんなにおもしろい表現から、そのおもしろさをだしのように抽出して味わい、盗みとり、楽しく生きるすべはあるだろう。

2011-06-30 00:19:06