PCR検査について (1)有症状者 (2)無症状者+事前確率が高い (3)無症状者+事前確率が低い このうち、(1)もともと政府は「軽症の人は検査必要なし」としていましたので、今は前進はしています。
2020-07-11 23:17:34また、(2)濃厚接触者であっても無症状の人は政府は検査必要なしの方針でしたのでこれも前進はしています。 今回の議論は(3)です。 しかし、上記の表現のうち、「事前確率が低い」は正確ではないと思います。正確には、(3)無症状者+事前確率が不明、とすべきと思います。
2020-07-11 23:18:11しかもこれは診断検査ではなくなり、防疫(伝播を予防するための待機が必要かの判断)のためのスクリーニング検査となります。これに関しては、対象者が感染しているかどうかではなく「感染性infectiousnessまたは伝播力transmissibility」があるかどうかと考えてみるのはいかがでしょうか。
2020-07-11 23:18:41基本的に咳のない無症状の人ですので、発声による感染伝播となります。この場合、鼻咽頭・唾液などの上気道中のウイルス量または排泄量(viral load or shedding)をみるPCRがゴールドスタンダード検査となります(厳密にはウイルス培養だとは思いますが、臨床的にはRT-PCR検査)
2020-07-11 23:19:16。この防疫目的に限定すると「体の中のどこかの細胞内にSARS-coV-2が居て悪さをしている」というCOVID-19感染はゴールドスタンダードではないと思います。感度特異度はゴールドスタンダード検査との比較ですから、これで、「感度特異度論争」はもう終焉を迎えることができます。
2020-07-11 23:19:43診断と防疫は目的が異なります。 以上は、あくまでも私見ですが、下記JAMAインタビューでのハーバード大MGH感染症科医Walenskyの冒頭の発言も同様な意見かと思います。youtu.be/aGbv5QQV6MI 0:49頃 Sensitivity of PCR testing そして、実は下記論文(Figure 1aをみてください)もそれを前提
2020-07-11 23:20:08にしています。nature.com/articles/s4159… 大規模PCR検査を安く速く行う方法も世界で採用されています。 nature.com/articles/d4158… ハーバード大Mina先生たちのモデルでは検査感度より検査頻度が防疫には有効としています(preprint)。 medrxiv.org/content/10.110…
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