B型肝炎ウイルスの再活性化とステロイド使用について。

ステロイド使用患者のB型肝炎ウイルスのスクリーニングの必要性について調べました。
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ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

先日ふと疑問に思ったことがあります。 免疫抑制剤を導入する際に、B型肝炎ウイルスのスクリーニングをすることが多いですが、厳密にどれくらいの使用量だとB型肝炎のスクリーニングが推奨されるのでしょうか。

2020-08-16 22:31:08
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

アメリカ消化器学会の推奨では以下のようにリスクを定義しています。(Gastroenterology 2015;148:215–219) ✅高リスク:プレドニゾロン10~20mg/day もしくはプレドニゾロン>20mg/日の 4 週間以上の連日の治療がなされたHBs抗原(+)/ HBc抗体(+)の患者

2020-08-16 22:43:02
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

✅中リスク :プレドニゾロン<10mg/日の4 週間以上の治療 がなされたHBs抗原(+)/HBc抗体(+)の患者 :プレドニゾロン10~20mg/日もしくはプレドニゾロン>20mg/日4 週間以上の連日の治療がなされたHBs抗原(-)/ HBc抗 体( + )の患者

2020-08-16 22:44:51
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

✅低リスク:プレドニゾロン<10mg/日の4週間以上の治療が なされたHBs抗原(-)/HBc抗体(+)の患者

2020-08-16 22:45:42
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

対応方法は・・・ ✅高リスク:免疫抑制剤終了後少なくとも 6 カ月間は抗ウイルス治療を継続(B細胞傷害薬では少なくとも12カ月間継続) ✅中リスク:免疫抑制終了後、少なくとも6カ月間は抗ウイルス治療を継続。長期の抗ウイルス薬使用を回避したい患者やHBs抗原(-)の患者は継続しないことも考慮する。

2020-08-16 22:52:11
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

(続き) ✅低リスク:抗ウイルス薬による予防は日常的に実施しない。

2020-08-16 22:53:10
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

以上、アメリカ消化器学会のガイドラインを見て、総合して考えると、ステロイド治療を4週間以上続ける場合は少なくともB型肝炎ウイルスのスクリーニングを行って然るべきだと思われます。 オーダーもれがあったら是非確認していきたい物ですね☺️ 以上完全に自分用のまとめでした。💡

2020-08-16 22:56:03
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

以下参考にしたのHPと文献を記載しておきます。 Gastroenterology 2015;148:215–219 gastrojournal.org/article/S0016-…

2020-08-16 22:57:36
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

知らない人にはあまりにも不親切なので補足しておきます。 副腎皮質ホルモン薬には様々な副作用があります。 そのうちの一つが、免疫抑制作用です。 twitter.com/vt_pharma/stat…

2020-08-16 23:05:07
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ステロイド薬についてはこちらの動画をどうぞ! youtube.com/watch?v=QRFUjp…

2020-08-16 23:06:16
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ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

また、ステロイドの副作用対策についてはこちらの動画をご覧ください☺️ youtube.com/watch?v=NN4s8m…

2020-08-16 23:06:55
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ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

ステロイドの副作用のうち、免疫抑制作用が原因で、ステロイドの長期間投与時には様々な感染症のスクリーニングを行い、活性化しないようにするための対応を行う必要があります。

2020-08-16 23:07:56
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

今回はそのうちのB型肝炎ウイルスについてのお話でした。

2020-08-16 23:08:27
ファーマ💊@薬学系Vtuber @vt_pharma

今日のツイートをまとめます。 ✅ステロイドを4週間以上内服する場合は、量の多い少ないに関わらずB)型肝炎ウイルスのスクリーニングが必要。 ✅場合によっては抗ウイルス薬の予防投与が必要となる。

2020-08-16 23:10:07